現在地:「戻れぬ道」まで
- 2018年登録記事
PS4のDJシミュレーションゲーム「DJMAX RESPECT」体験版を遊びました。
https://www.arcsystemworks.jp/djmax_respect/
起動してすぐ、体験版とは思えない、ずらりと並んだ楽曲数にまず驚かされます。
なんせ、ユーザーから選ばれた人気曲含む全11曲を「FREESTYLEモード」で遊べるという、かなり豪華な作り。
プレイボタン数を4〜8ボタンから選べたり、ノーツ速度を変えたり、難易度調整も自在なので、音ゲーユーザーなら、この体験版だけでかなり遊べてしまうと思います。この出し惜しみしないところは、製品版への自信も感じました。
操作自体は、曲のリズムに合わせて落ちてくるノートに対応したボタンを押すという、非常に基本的なノート系音ゲーです。
基本的だから、語るところはないけれど、不満点はないつくりです。
ただ、ゲームと関係なく……自分のプレイが下手すぎてショックを受けました。
嗜み程度だけれど楽器は色々弾いてきたし、学生時代の音楽の成績は5(五段階制)だったし、リズム感だって悪くない方だと思っていたので、余計に衝撃的でした。
どうにも、左手がボタンを押し間違えがちです。
スクリーンショットを撮ろうと思って、SHAREボタンにも指を置いてるのが悪いのかしら。
プレイ中のスクリーンショットを諦め、背景も一切見ないで真面目にプレイして、ようやくB評価を取れました。
日頃音ゲーを遊ばない人間には、かなり難しいゲームな気がします。
特に、一定数BREAK(ボタンの押し漏れまたは押し間違い)すると、その時点で強制終了させられてしまうのが厳しいですね。
格好良い出だしにワクワクしても、ろくに聴けないままゲームオーバーになってしまうことがありガッカリしました。自分の腕前が悪いのが原因だから、練習すればいいのですけれど……。
また、個人的には「ボタンと鳴る音が対応していない」ので、演奏している感は無いな、と思いました。
ただこの不満は、操作ボタン数が少ないためかもしれません。
そう思って8ボタンにしてみたけれど、やはり速攻でBREAKしてしまい、結果は分かりませんでした(苦笑)。
そんなわけで、あまり自分では楽しめなかったけれど、音ゲーとして非常に完成度の高い一本であることは良く分かりました。これだけ強気の体験版を配信するのも頷けます。
音ゲーがこんなに下手でなければ、もう少し遊びたく感じる体験版でした。
- 分類読書感想
三秋縋著「三日間の幸福」
ウェブ小説「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」の文庫版。
ウェブ版のタイトルの方が導入設定は分かりやすいけれど、最後まで読んだ時に相応しいタイトルは文庫版の方なので、いいネーミングだと思いました。
非常に面白かったです。
ストーリーとしては、「自分は特別な人間だ」という小学生時代の万能感を捨てきれないまま、「何かいいことが起きる」と思いつつ惰性で生きている主人公クスノキが、人生の終わりが見えたことで、不幸な自分を哀れむことを辞めて真摯に生きるという展開。
クスノキは駄目で嫌味な奴ですが、私も含め本作の読者層なら、誰しも身につまされる要素があるのでないでしょうか。だから、クスノキの気持ちに寄り添えて読めたように思います。終盤、優しい目標のため一生懸命になれたクスノキはヒーローのように格好良く、眩しいくらいですけれどね。
後書きを読むと、作者は死の直前に世界の優しさに気付く残酷な美しさを描いたようですが、私はむしろ、それこそ優しさだと受け取りました。
同時に、非常に恐ろしいけれど、自分も一度寿命価格を査定されることで、打ちのめされて、馬鹿を治すべきなんじゃないか、と思わされました。
小説の作りとしては、読み進める内に各々のエピソードがパズルのピースのようにハマっていく無駄のない構成で、組み上げられたプロットの巧さに唸りました。こんな小説が一本書けたら、私は満足してしまうかもしれません。
現在地:25章「怒涛の侵攻 守れ!白嶺城」終了
今更プレイシリーズ第三弾。PS4「GOD WARS 〜時をこえて〜 改訂体験版」を遊びました。
http://www.god-wars.com
「タクティクスオウガフォロワーな良質SLG」という評と聞いて気になっていた「GOD WARS〜時をこえて〜」。
遊び時を逃していましたが、完全版となる「GOD WARS 日本神話大戦」が発売される前に遊んでおきました。なお、「改訂体験版」の前に提供された「THE BEGINNING体験版」も持っているのですが、さすがにこちらはこのままお蔵入りかな。
正統派シミュレーションRPG
本作は、非常にスタンダードな、ターン制の戦略シミュレーションRPGです。
なかなか硬派な難易度(難易度普通でプレイ)。
敵AIは、ある程度近付かないと積極接近してこないタイプでしたが、常に自軍の倍の敵と戦わされることもあり、1人ずつ確実に倒していく必要があります。
高低差、地形、属性、MP回復の仕組み、経験値とJP、埋もれた財宝など、過去に見た頃がある要素が「全部盛り」みたいな作りだと思いましたが、本作を光らせているのは、下記の独自要素だと思います。
- けがれで敵愾心コントロールができる
- 状態異常を重ねがけすると、より重い異常が発生する
体験版最後のマップは、弓兵含む敵が高台を陣取っている敵有利地形だったので激戦でしたが、クマが挑発スキルを使って耐えている間に、ハナサカが状態異常をバラ撒いて勝てました。
MVPは君だ、グマァ!
キャラクターに個性を付与する育成の楽しさ
本作では、1キャラクターに3つの職業枠が設定されています(3つ目は各自固有の職業)。主職業と副職業をどう組み合わせ、どんなスキル構成にするか、プレイヤーが決められつつ、そのキャラクター特有の個性も消えない上手い作りだと思いました。
スキルは、職業ごとのスキルツリーから習得する形式。
スキルは下手に上げすぎると消費MP量が増えて、ターンのはじめに使えないなど弊害もありそうなので、どの程度伸ばすかの見極めが問われそうな感じです。
ビジュアル、演出は古いが味はある
通常のイベントは、バストアップのキャラクターに会話させるパターンですが、あまり動きはなく、キャラクター絵も差分なしのようです。
その代わり、重要イベントシーンはアニメーションでした。
字幕がないのは残念なところ。
個人的には、アニメーションに繋ぐ「動く漫画風」のコマ割り演出イベントが独特で気に入りました。少ないイラストを上手く使っていると思います。
ただ、キャラクターの服などは、ちょっと頓狂ですね。特に女性陣の胸や股間を強調したデザインは好きになれません。キンタロウが好青年なのに「金」の前掛けなのは、可哀想な気もしました。まあ、彼に関しては前掛けモチーフは外せない気がしますけれど……。
日本神話×御伽噺の融和性
ストーリー導入は、生贄として幽閉されていた少女の「母を求めて三千里」という印象。
まだ物語の根底は全くわかりませんが、八百万の神が集まるシーンが妙に怖かったです。
生贄になった姉サクヤは生きているらしい様子もあり、個人的には「BLUE SEED」を思い出しました。
自然を守るべきと訴えるだけでなく、人の営みを維持するためには必要な面もあると語ってくれるのは好印象でした。
と言っても、カグヤも納得しなかったし、怒れる神々にそんな理屈は通じないでしょうから、どう抑えていくのか興味が湧きます。
昔ながらのシミュレーション好きには刺さる
そんなわけで、面白そうなポテンシャルを感じた体験版。
問題点を挙げるとすれば、編成画面の読み込みレスポンスが少し遅い点は気になりましたSLGは編成画面を何度も行き来することになるので、そこがサクサクしていないと少しストレスになるんですよね。
セリフ送りもデフォルトが非常に遅く、全体的にテンポがゆっくり気味。
そんなところも含めて、SFC・PS頃の戦略シミュレーションゲーム愛好家に向けた一本だなと感じました。
SLGは攻略に時間がかかることもあり、優先度は低めですが他のゲームの区切りが付いたら遊びたいと考えています。もっとも、これから買うなら完全版でしょうね。