• 2018年登録記事

朝倉かすみ著「好かれようとしない」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
赤面症で「必死」な姿を見せることに抵抗を覚える二宮風吹は、番号のわからないトランクを開けるため呼んだ鍵屋に一目惚れ。偶然を装って店先で遭遇したり、家鍵を紛失したことにして仕事を頼むなど、必死に見えないようにアプローチを始める。そんな風吹の必死さと真面目さが、人妻との関係を続けていた鍵屋の誠意を引き出し、二人は客と鍵屋の関係から一歩進むことになった。

初めて読む作家。
タイトルから、毅然と生きる話なのかと思いきや、どちらかというと不器用な捻くれ女子が、表面上は冷静にしつつ、必死に「好かれよう」「視界に入ろう」と頑張る話でした。
ただ、主人公・風吹の性格が応援したくなるタイプではなく、相手の鍵屋も碌な男に思えず、基本的にイライラさせられました。

風吹が、電話口で母親に「へんなところでまじめ」と言われて、どこがへんなところか聞き返す箇所が身に沁みます。

「そういうふうに突っかかってくるところじゃないの」
受け流せばいいところを、ゆるがせにできないって感じで責め立ててくるじゃないの、と母は答えた。
「責め立てる?」
責めているつもりは、風吹にはなかった。(中略)
「あんたにその気がなくても、いわれたほうは責められたような気になるのよ」

私もそういう部分は風吹と似ているので、余計にグズグズしているところや妄想的なところが癪に障ったのかもしれません。

序盤のゆっくりさに比べて終盤の展開が早く、鍵屋がなぜ風吹に気持ちが傾いたのか納得できなかったけれど、恋に理屈はないので仕方ないでしょうか。二人のデートは初々しくて、ちょっとニヤニヤさせられました。
大家さんと、家庭教師先の落合美丘のキャラクターは面白かったです。

文章表現はなかなか素敵だと思わされたので、他に面白そうな作品があれば、また読んでみたいと思います。

ファミコンのADV「サラダの国のトマト姫」クリア総評です。

サラダの国のトマト姫

思い出補正込みで、面白かったです!
コマンド総当たりタイプの古いADVですが、とにかくテキストが秀逸なので、そこまで苦になりませんでした。無意味な行動でも、繰り返すことでテキストが変わったりするので、色々試したくなります。
そしてこのゲーム、FCですがフォントが大きくかな漢字混じりの表記なので、携帯ゲーム機で遊んでも、文字を読むことが苦にならないのはありがたいと思いました。

登場するキャラクターが、基本的に野菜の擬人化というのも、いい味です。
特に柿っ八は「うっかり八兵衛」なキャラクターですが、愛嬌があって、非常にいいお供だと思います。システムの都合上、柿っ八に持たせた荷物の一部を章終わりに失うのですが、紛失理由が毎回違うため、段々と言い訳を聞くのが楽しみになりました。また、役に立たないと見せかけて、戦闘で戦っているのは柿っ八だったりしますので、どちらかというとキュウリ戦士の方が情けない(笑)。

じゃんけん戦闘

そのじゃんけん戦闘も、死人が出ないという点で、子供向けの良いアレンジだと思います。単なるじゃんけん勝負だと運ゲーになってしまうけれど、基本的には事前ヒントがあります。そして「このヒントがなければ勝てないな」とも思わされることで、相手の強さを感じられました。

以降の章で必要なアイテムは失わないようになっていたり、金貨を落とすオクトベリーがランダム登場するなど、詰み要素も避けてあるし、細部まで練られたゲームだと思います。
前回書いたアップルリサの存在やレタス王子の血筋など、王室関係には謎を感じますが、その辺は大人のプレイヤー向けにわざと引っ掛かりを持たせているのかしら。
子供向けにしては、結構ストーリー的にはシビアな要素もあるので、色々考えさせられます。

唯一しんどかったのは、3Dダンジョンです。

3Dダンジョン

凶悪というほどではないけれど、後半のダンジョンは結構広大なので迷いやすかったです。アイテム「方向野菜」があれば、向きは把握できるのでそこまで困る事態にはなりませんでしたが、手に入れていなかったら厳しかったのでないかしら。
ただ、ダンジョン攻略の辛さがあってこその冒険という気もしますので、ない方がいいとは思いませんでした。

なんにせよ、思い出のゲームのエンディングを見ることができて満足しました。

クリアしました!

奉行所の物置

キャロット高原からエンディングまで一気に片付けましたが、実は終盤の謎解きが難解すぎて、攻略情報に頼ってしまいました。

キャロット高原は、BGM効果もあって、久し振りに明るく平和な雰囲気で序盤に戻った印象。
ピーナツ村のパートは、サラダロアの町のパートと同じくらい楽しく試行錯誤できました。特に広場にあるハチ助の像には笑いました。さすが、ハドソンソフト。

ハチ助

ウッピー洞窟の中はパセリックの森同様気の滅入るBGMだったけれど、「ダイコーン」に爆笑したので、それほど悪印象はありません。

ダイコーンの中

この章だけ世界観が違ったわ!
「モビルヤサイスーツ」とか、「柿っ八、いきまーす!」とか、やりたい放題でした。
ウォーメロン将軍が総大将として、ラディッシュスーツは、赤い顔で3本の毛が生えているところを見ると隊長機だったのかしら。
そして、柿っ八は凄く怯えておきながら、いざ戦うとなると無茶苦茶前向きですよね。なんせ、実際にじゃんけん勝負しているのはキュウリ戦士でなく柿っ八なんですから。

カボチャックの町は、これまでと打って変わったウエスタンな雰囲気でワクワクしました。テキストも冴え渡っています。

よろずや

調べる→窓→あいています
調べる→店員の口→あいています

は、想像通りだったけれど笑えるコンボでした。さらに

調べる→レジ→しまっています

とオチを付けるところが上手いですね。
私が大人になってもこのゲームを再プレイしたいと願っていたのは、このテキストの味わいが本当に好きだったからだと改めて思いました。

しかし、仙人おばばに漢方薬を渡すというフラグがわからず、ここから攻略情報頼りに。
カボチャ大王の城も、見張りの兵士の倒し方とか、牢屋ですることとか、とにかく手が込んでいて時間がかかりました。

トマト姫が工作していることは予想できたけれど、老婆姿は衝撃でした。

トマト姫

とはいえ、カボチャ大王は元々仕えていたのだから、姫の本来の姿を知っているでしょうし、抵抗方法としては無力さを感じます。

トマト姫

本当の姿は、ヒロインだけあって、ほかの追随を許さぬ可愛さでした。

戦闘で一番キツかったのは、大王の部屋前のナス兵士です。
本当に危ないところで法則に気付いたことで「あっち向いてほい」で負けることはなくなり、後は地道にじゃんけんでの勝ちを重ねてなんとか突破できました。
逆に、ウツボラ戦は、勘が冴え渡ってじゃんけんに勝ちまくり、ヒントのお陰で顔を向ける方向もわかったので圧勝。
アバレル大王戦も、事前に牢屋でヒントがあったので攻略は楽でした。このゲーム、じゃんけん勝負で一番窮地に追い込まれたのは、初戦の吾作だった気がします。あと、最後のブンナグ戦も結構厳しかったです(と言いつつ、1回勝てば良いところを2回戦ってみてしまいました)。

長くなりましたので、総評は次回とします。

3DS版「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」をはじめました。
https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000043038

ドラゴンクエスト3

現在地:船入手後探索中(オーブ0)

冒険の書を作成すると、まず性格診断が始まりました。
この性格システムはSFC版から搭載された要素ですが、私はFC版しか遊んでいないため初体験です。
ステータスに影響すると言われても、なにがいいのか分からないため、気負わずルビス様の問いに答えました。結果、勇者の性格は「みえっぱり」に決定。

あなたはなかなか みえっぱりやさんの ようですね

ええと、間違ってはいないので否定はしません(笑)。
そのまま遊んでいたのですが、マイナス補正がある性格なのか、HPが全く上がらず、仲間のステータスと差が付き始めてしまいました。そのため、冒険中に入手した本を使い「きれもの」に変更しました。これで、少しは追い付くと良いのですが……。
現時点では、地球のヘソには絶対挑めません。

旅の仲間は、戦士フルカス武闘家フォン僧侶カダルで、漫画「ロトの紋章」のご先祖様再現チームです。
性格は善し悪しがわからないので、イメージから大幅にずれていた場合だけやり直す方式とし、結果、順に「おおぐらい」「ロマンチスト」「おちょうしもの」となりました。全体的にもう少し強い性格がありそうな感じですが、最後はレベル上げに励めばなんとかなるでしょう。
転職に関しては、カダルを賢者にするため、悟りの書を手に入れました。ただし、まだレベルが低くて転職できないため、当面僧侶で頑張って貰うことになります。
また、フォンには「気」の表現として僧侶経験を積ませてホイミやバギを覚えさせた方がイメージ通りだったかな、と悔やみました。でもアリアハンでの出逢い時点で武闘家だった設定を無視できないですし、仕方ないのでこのまま進みます。

実は、過去のプレイは常にイシス到達で終えていました。
ピラミッドに恐怖感があり、どうしても行きたくなかったのです。また、その辺まで進むとセーブデータが消えることも多く、結果としてアリアハンからイシスまでの旅路ばかり繰り返していました。
そんな非常に狭い範囲で終わっていた私のDQ3世界ですが、今回はちゃんとピラミッドを攻略。

ピラミッド

長年怯えていたのはなんだったのか、と拍子抜けするくらい明るく単純なダンジョンで、ビックリしました。

現在は船で世界に繰り出して、取り敢えず目についたところは足を踏み入れています。
しかし、一度訪問しておけば次回はルーラで来られる、と思いきや、DQ3はルーラの移動先に登録されない拠点がチラホラあるのですね。DQ11の便利なルーラに慣れてしまったので、非常に不便に感じます。
早くラーミアを確保して、空を飛びたいです。

180120.jpg

東京カンパネラのバウムクーヘンラスク「バウム・バー」
https://tokyo-campanella.com/products/baumbar.html

お土産品として作られているため、1本ずつ個包装されています。開けると、小麦粉好きには堪らない、焼き菓子のいい匂いがして思わずウットリしました。

バウムクーヘンのラスク、という単語と、スティック状の商品が最初は結び付きませんでしたが、よく観ると確かにスティック状のバウムクーヘンです。厚さは非常に薄いですが、きちんとバウムクーヘンの層になっています。
味はバターが効いた「プレーン」と、ほんのりビターな「ショコラ」の2種類。
食感は……ラスクというより、「バタークッキー」と「カカオクッキー」と言われた方が納得です。サクサクとはしているけれど、割れたりするような固さはありません。
噛み締めると味わいがあって、個人的には凄く好きな味でした。