• 2007年08月11日登録記事

本日は、ミュージカル「テニスの王子様」Absolute King 立海 feat. 六角 ~Second service を観劇してきました。

六角日替わりゲストはダビデ。feat.と言っても、六角の出番は解説役と、ラストに比嘉中対戦シーンがある程度。一幕はダビデなのに駄洒落が全く飛び出ないくらい説明台詞中心で、後半にようやく駄洒落が入って、さむーい洒落なのに、待望していた会場中が思わず拍手したくらいでした。

と、いきなりメイン外の話から入ってしまいましたが、今回の立海戦後編は、2回に分けただけあって、一試合ごとが内容濃く、試合をしてる感じに溢れていました。
そういえば、今回はテニミュ不文律「青学の公演テーマ歌から始まる」を破り、立海の歌から開始しましたね。その他にも、これまでのテニミュ的でないと思われる部分がいくつかありました。

三代目青学メンバーは、最初からある程度キャラの完成度があって、安定していましたが、やはり公演を経ることでの成長は凄いですね。
今回で、またも乾にハマりました。
元々青学では一番好きなキャラクターで、今回はS3と言う最大の見せ場試合があると点は大きいのでしょうが、これまで微かに感じていた体付きの頼りなさが払拭され、高速サーブを打つ長身プレイヤーと言う絵的な説得力がありました。ただ、初代や二代目と違い、あくまで「格好いい乾」を演じたのが三代目の特徴でしょうか。S3の試合を最後まで格好良く決めてくれたので、惚れ込みつつ乾ファンとしては物足りなく思ったり。でもその後、不二のデータを取ろうとして譫言のように「データ…」と言いつつ這い出てきた姿に安心しました。初代は乾汁を飲ませる事を生き甲斐にした人、二代目は変態、三代目はデータ偏執狂、で良いのではないでしょうか!(断っておきますが、三人とも大好きです)
でも乾と柳の子供時代の回想は、いきなり子役映像だったことに唖然とし、棒読み演技に顎が外れました。あれだけ改善して欲しいなぁ。

S2、S1はそもそも原作の試合展開を良く知らないので、こんな流れだったのかぁと新鮮な気持ちで観戦。失明した不二が勝ってしまう超展開は漫画として許せるけれど、一度体力が尽きたリョーマがその後何度も盛り返すS1は、今ひとつ試合の運びが分からなかったです。

今回、青学メンバーが柳下くんを除いて卒業と言う事で、ちょっと心配だった私は何度か彼をチェックしてみたのですが、ダンスが巧いかな、と初めて彼を評価するポイントを見つけました。ただ、舞台での線が細いのは否めません。これから海堂の気迫を習得していって欲しいものです。
立海は、幸村の歌が成長していました! 感動です。ただ、立海全体は感動させる方向でなく、手術の話をしている際に背景として幸村を寝かせた台が通過するだとか、突然冬服に着替えて回想を始めるだとか、風林火山の歌だとか、割と面白い方向に進化していましたが……。
そして、今回顔見せに登場した比嘉中の二人は、驚くべき完成度でした。キャスト挨拶に至っても「キャラとして」の挨拶に留め、キャストの素顔は覗かせなかった二人。きっと次の、彼らに取って本公演となるだろう回の時には、はっちゃけてくれるのでしょうが、最後までキャラを崩さないと言う姿勢は、とても好感でした。
少しだけ描かれた比嘉VS六角で、剣太郎と知念の間にダビデが割り込む振り付けがあり、それが剣太郎を庇うように見えて、六角中はこういう人間関係が良いんだと細かい所でにやり。その後、自分が詰め寄られると剣太郎を「試合に戻れよ」と言わんばかりに押し出す所も更ににやり。

やや構成がシーン飛び飛びだったり、同じような構図を取る場面が多かったりする点が個人的に気になりましたが、全体的に、三代目集大成として、とても楽しい舞台でした。
それだけに、カーテンコールが「On my Way」ではなかったことは少し寂しかったです。

観劇後はご一緒していたこたつきさん、開夢さんとテニミュ耐久3時間カラオケ。で、実はこちらの最後に「On my Way」を入れたので、公演で歌わなかった事は良しとしました。