• 2012年06月17日登録記事

宝塚宙組「華やかなりし日々/クライマックス」11:00回(阪急交通社貸切)を観劇。
司会はOG達つかさ。開演挨拶に寿つかさ組長が登場した際、客席から「兄弟!」と声が掛かり、2人がギクシャクしていたのが印象的でした。貸切といってもファン貸切みたいな感じで、「L・O・V・E・Y・O・ユウヒ」の掛け声はバッチリでした。
今回もロケットの衣装が外れてしまった子がいました。これだけ頻繁に起こると言う事は、マジックテープとかじゃなくて、わざわざ首紐を結んでるのでしょうか?

全体的な感想は前回の記事で述べたので、今回はキャストごとの感想です。

ロナウド@大空祐飛は、銀橋から去る時の悪戯な笑みと、「カサブランカ」を彷彿とさせるけれど足取りは軽いラストシーンに、かつて機関誌「グラフ」の就任特集号で「ルパン三世がやりたい」と語っていたのを思い出しました。退団と公演内容を重ね合わせて勝手に感じ入っていますが、そういう妄想力を刺激させてくれる得難い贔屓役者でした。
ジュディ@野々すみ花は、鼻っ柱が強過ぎる気はするけれど、可愛い女性。クラブヴィーナスでの歌がかなり良くなっていて、ロナウドが見初める展開に説得力が出て来ました。衣装があまり好みではないけれど、ショーでは良い衣装を着ているので満足です。
アーサー@凰稀かなめは、ロナウドを追い詰めるシーンが古畑任三郎になってしまうのが微妙。男役の喋り方をもっと研究して欲しいと切に願います。銀橋を渡る度に、スタイルの良さに圧倒されます。
ニック@北翔海莉は、実力が突出したレベルで安定していて、ある意味3番手の枠に収まらなくなってきた感じ。「悪い」表情をすると格好良いので、笑顔を封印して演技してみて欲しいな、と思いました。

ジーグフェルド@悠未ひろピーター@蓮水ゆうやは、夫婦漫才のような面白さ。アンナ@純矢ちとせより、ピーターの方が女房みたいですよね。
セシル@美風舞良は曲者だけれど、ジーグフェルドガールズはみんな可愛かったです。オーディションで本を頭に乗せて歩くシーンは、なにか仕掛けがあるのでしょうか。
ポーラ@すみれ乃麗は、抜擢されるのが自然に見える演技で良かったです。

ホワイト@七海ひろきは役不足が否めないけれど、ジーグフェルドと同年代のライバルという印象を受ける大人びた雰囲気作りは感心しました。
へディ@鈴奈沙也は、怪演。あの調子、あの迫力で歌えるのが素晴らしい。

キング@鳳翔大は、「鳳翔大」という素材を生かした役。格好よくて、三枚目。子分たちに慕われているのも頷ける可愛いキャラクターでした。
ジミー@風莉じんとジョセフィン@藤咲えりは、17場(それぞれの思惑)の歌とストップモーションが完璧で、惚れ惚れします。
少年ロナウド@星吹彩翔は、巧すぎて毎回感動します。
あとは、ショーで鳳樹いち蒼羽りくが対で使われているのを見て、「銀河英雄伝説」で双璧を演らせてみたかったと思いました。

それと、今回特筆したいのはエトワール(風莉じん・花露すみか・百千糸)。
複数人から構成されるエトワールは、歌上手同士でも声質が合わなかったりするものですが、今回の3人エトワールは非常に素晴らしい歌唱を堪能させられました。全員声が丸くて合い易いんですね。これだけの歌ウマが揃って退団するのは本当に惜しいと思う反面、ショー第2景のカゲコーラスを研究科2年の2人(夢なつき・留依蒔世)が勤めている等、これから更に新しい戦力が出てくる予感にもワクワクさせられます。