• 2016年登録記事

サクサクと残りエピソードを消化し、クリア間近。
途中、クルルが「近々大波が来る」と大気予測の結果を告げていましたが、最終エピソードに持ち越しみたいです。

エピソード28 本当の勇者

郡龍の洞窟にて、レナードたちとの和解回。
なお、何度も確認しましたが、エリア名は「龍」ではなく「龍」でした。

忍たち一行は研究資材を手に入れるため、一方レナードはレインの空腹を紛らわせるべく魔獣狩りを依頼され洞窟へ。
戦闘の後、ようやく単純な「善対悪」の構図でないことを理解してくれたレナードに一安心。正直、対レナード関係は強引な展開で「リジャール、息子の教育をちゃんとしろ」と思っていたのですが、いざという時に内側からヤップ=ナーの民を守るため、城に戻るという選択は、なかなか王子様的で良かったです。

エピソード25 赤い霧を狙う者

最後にとっておいたS.I.R.事務所。
しかし今回も指名依頼の受託のみで、偉人軍団に盗まれた論文原稿の奪還しに行くことに。もう、所長に事情を話す展開を期待するのはやめます……。

銀が探し当ててくれた情報に従い、サンクフレシュ社施設へ。
ここではまず、ノベンバー11と対決。
正直、彼の存在はすっかり忘れていました。中盤の頃は、アーヴィンの側に控えていたのに、現実世界に出向させられていたようです。「この施設に来てから、ヘビースモーカーとコンビを組まされて辟易としていた」という発言に、私もタバコの煙が嫌いなので思い切り同情してしました。
鎮目は変態だから共存不能だけれど、ノベンバー11は黒との因縁さえなければ、敵に回らなくても良い奴だったような雰囲気がありますね。
大ボスは、平賀源内。鮮やかに逃走されてしまいましたが、原稿は取り返し、クローン生産を阻止できました。

このエピソードの結果、偉人軍団とシュヴァリエチームはそれぞれアーヴィンの件から手を引くことに。
となると、残る協力者は無常だけですね。

エピソード29 力を求める者

攫われたかなみを追って、観測所=アルター要塞へ。
要塞の中は、他のダンジョンとまったく異なり、どこか生体的で気持ち悪い内装と仕掛けでした。
久し振りに登場した水守を、クーガー兄貴が「くりゅうみのりさん」とフルネームで間違えるのは、新しかったですね!

道中は、ジグマール隊長、アルター結晶体と戦闘。
アルター結晶体は、まさかの劉鳳単独戦闘に本気で慌てましたが、なんのことはない、負けイベントでした。今まで、負けても良さそうな箇所ですら勝つことが要求されていたから、焦りましたよ。
そして、シェリスが自己犠牲で「エターナル・デボーテ」を使う感動シーンに繋がるのですが、まさかの「リザレクション」と「キュア・ウーンズ」で台無しでした(笑)。

最後は、もちろん無常矜持との対決。無常は凄くイヤな奴ですが、清々しいまでの利己主義っぷりやら、驚いたり感嘆したりなんでも全力なので、意外と憎めなかったです。

てめぇが売った!俺が買った!

カズマでトドメを刺して、スクライド話は完結。勿論、原作的には劉鳳とカズマのバトルがないと終わらないけれど、それはさすがに本編で展開すべき内容でしょう。
ゲームで描いて欲しかった部分としてはむしろ、橘あすかかな。ヒーローズファンタジアの世界だとHOLYから除隊されずに済んだけれど、中盤以降登場しなくなってしまったので、安否が気遣われます。

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GRAMERCY NEWYORK(グラマシーニューヨーク)の生ケーキ2種類。
https://www.gramercy-newyork.com

ニューヨークチーズケーキ(左)

私の中で「グラマシーニューヨーク」といえば、焼き菓子(個包装)「ニューヨークチーズケーキ」のイメージが強く、生ケーキのチーズケーキは初挑戦。
ちなみに、生ケーキ内では店の名前を冠したフレジェ「グラマシーニューヨーク」の方が一番人気で、チーズケーキは二番人気みたいです。

しっとりしていて濃厚だけれど、重過ぎるということもなく、チーズの適度な甘さと塩気が効いた、シンプルな味。
上に乗っている生クリームは甘さ控えめで、飾り付けのマスカットのジュレが美味。
ケーキ底のクッキーのザクザク感も良い調和感で、さすがに完成度の高いチーズケーキでした。

クリオブルー(右)

一番上から、チョコソース、「クリオブルー」のジュレ、スポンジとチョコクリームの層という、見るからにチョコ感のあるケーキですが、実際食べてみるとかなり苦みが強いケーキでした。
ケーキの外側には、チョコレートとナッツのカラメリゼがくっ付いていますが、こちらもそれほど激甘感はなく、全体的に大人のケーキという印象。好き嫌いは激しく分かれそうです。
「クリオブルー」は「チョコレートドリンク」と説明されましたが、別途調べたところ、カカオ豆で作ったコーヒーのようです。確かに、味は薄いながら、焙煎珈琲の風味を感じました。

正直、見た目のインパクトがすべてという感じ。
そして、予想通りどこから食べ始めて良いのか分からない、食べ難いケーキでもありました。

男性主人公のお仕事小説2冊。

新野剛志著「あぽやん」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
旅行代理店では閑職とされる空港勤務「あぽやん」になった遠藤慶太は、本社に戻りたい焦りと仕事への不満で腐っていた。しかし先輩社員たちの「お客様を笑顔で出発させる」信念に触れ、空港でのトラブルを処理する内に、一人のあぽやんとして成長していく。

空港という、非日常の世界のお仕事小説ということで、バッグヤードは面白かったです。
けれど、主人公は最初のうち、異動直後のぺーぺーなのに偉そうなのでイライラしました。先輩たちの方も情報の出しかたが悪く、一概に主人公が悪いと言い切れないところはありますし、偉そうなところが改められていく展開なので、難しいところだと思いますが。
恋が成就しないという結末は、少し意表をつかれたし、登場人物に主人公と影響し合わない別の人生があるところが良かったです。

大崎梢著「プリティが多すぎる」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
26歳、文芸志望の男性社員・新見佳孝は、女子中学生向けファッション雑誌の担当に異動してしまった。自分の美意識と合わない誌面作りにやる気も起きず、次の異動まで無難に過ごそうと思うも、畑違いから意外な失敗を繰り返す。その度に関係者や読者モデルたちのプロ意識に触れ、例え興味のない仕事でも全力を尽くして楽しむ姿勢を獲得する。

こちらの主人公もやる気がないタイプですが、文芸志望者が女子中学生向け雑誌では、さすがに畑違い過ぎて致し方ないかな、と共感できる導入です。失敗もかなりのレベルですが、読者モデル「ピピモ」たちを、佳孝が一人前の「職業人」として認めていくのは、なかなか偉いものだと思えました。
雑誌「ピピン」のキャッチコピー「プリティ、ポップ、ピュア、ピピン。女の子はPが好き」がキャッチーで気に入ったので、このコピーが終盤効果的に使われるのも良かったです。

パーティに関係者の多い、風華学園の問題から解決することにしました。

エピソード26 黒曜の君、降臨

学園は、HiME同士の戦いが始まった影響で休校していました。
HiMEは敗者になると「大切な人を失う」というペナルティがあるなら、最初から戦わなければ良い、と思っていた通りの対案も出たのですが、凪によると「媛星の接近までに最強のHiMEが決まらなければ、この世界は終わる」とのこと。
世界の命運云々と言われた瞬間、急にファンタジー設定が入ってきた、と思ったのですが、よく考えたら異世界住民が現実世界に侵攻とかいう時点で、全力のファンタジーでしたね。

個々の理由により、学園前で小夜、黒、蘇芳、なつき、命がパーティ離脱。
黒がなにか言うと「僕も!」と追随する蘇芳が可愛いです。

残ったメンバーで、舞衣の弟・巧海を探して学園を探索。
すでに巧海は……という怖い展開も想像していたのですが、HiME(女子)だった晶に守られて無事でした。
弟の彼女、ということになると思いますが、舞衣がちゃんとお礼を言える良い子で、ホッコリしました。

一方、「兄上の気配」というかなり怪しいシロモノを追って飛び出した命は、兄上だった神崎黎人と遭遇し、連れ去られてしまうことに。
HiME同士の戦いは避けられないようですが、それを知らない仲間内では「媛星を破壊すれば良い」という結論に。まだ居残っていたゼロスの助言もあり、凪を脅して、媛星以外にHiME同士を戦わせる目的があるのかを聞き出します。

蹴り飛ばされたり踏んづけられるのも趣味じゃないよな

さすが、本業が金貸しのオーフェンは、脅しがサマになっていました。取り立てに成功したシーンを本編で見た記憶はないですが。

凪は、触の祭を必要としている「黒曜の君」と会うよう告げて、黒曜宮の扉を開いてくれます。図書館にこんな仕掛けがあるとは思わず、テンションが上がりました。
が、そこを「最強のHiMEになる」という命が襲撃。敵側になった命は顔が黒く塗り潰されていて、原作準拠なのか否か知りませんが、ちょっと怖かったです。
クリーオウが「もともと思い込みの激しそうな子だとは思ってたけど……」と呟くので、だから君が言うな!と思わず突っ込みました(笑)。

なつきたちが合流し、黒曜宮へ。
モアが、媛星を壊すと言って一瞬離脱しましたが、本当に一瞬のことで、画面を切り替えたら戻ってきたのも、割と笑いどころだったと思います。

黒曜宮の道中では、待ち構えていた静留を、なつきが真っ向から拒絶したことで戦闘に。
一応、なつきの意思を無視して手に入れるのではなく、好かれる努力をしましょう、というオチでケリが着きましたが、なつきは複雑そうでしたね。

最後は、やはり命と再戦。
黒曜の君が言う「最後の一人となったHiMEは、ボクの妻になって、新しい世界を作る」という下りでギョッとしましたが、命(ミコト)やチャイルド「スサノオ」というネーミングからして、イザナギとイザナミの國作りがモチーフだったのでしょうか。
戦闘後、命は自らが死ぬことで黒曜の君を消そうと目論むも、巫女組が浄化して解決。
舞-HiME原作ファンが、黒幕をメギド・フレアで消滅させられて納得したのか気になります。

媛星は木っ端微塵だし…

解決後、凪がぼやいているところに、ゼロスが突っ込んでくるのは、同ボイスと思って見ていると一層面白かったです。
こういうところでこそ、ボイスを入れて欲しかったな。

エピソード27 大魔導士の焦燥

続いては、地人兄弟を追い、紅の谷へ。
一方王城では、レインが再び空腹の兆候を示している中、ガルル中尉が、運用にデメリットが多いレインを飢え果てさせるという選択肢を進言するも、アーヴィンから異様に強く反対され、代わりに紅の谷の超大型モンスターを捕獲しにいくことになっていました。
最終的に、谷にいた超大型モンスター=ザナッファーは、最終的に困ったときのゼロス頼みで不要品回収。
ガルル中尉はなかなか強かで、レインに関する提言は最初から大魔導士の真意を測るためのものだった模様。「このままでは彼の恐怖があらゆる世界に破滅を呼ぶだろう」という台詞も決まっていて、超格好いいカエルです。やはり、影からケロロ小隊を支援するため、敢えてアーヴィン側に着いていたのですね。

レインについては、人間を素体にしているらしい話はこれまでも出ているし、上半身が女性体に見えることから、元はアーヴィンの恋人だったのでないか?などと私は想像しています。

ディムール・ヴェルメシュ著 森内薫訳「帰ってきたヒトラー」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
2011年8月30日、アドルフ・ヒトラーは突如ベルリンの公園で目覚めた。ヒトラーを模した芸人だと勘違いされた彼は、TVのコメディ番組に出演することになり、現代政治への強烈な「ブラックジョーク」で一躍人気者になる。そして、遂に現代政治に参画する再起のポスターが刷り上がる。

本書は全編、ヒトラーのモノローグで進むのですが、物事を彼流に解釈・再定義する様や、振る舞い、思考、演説力は正にアドルフ・ヒトラー。本人が現代に蘇って語っているかのようで、震撼しました。
これに関しては、訳も素晴らしい仕事をしていたと思います。
また、文庫版には注釈が着いているので、文化背景の違う日本人でも、全体的に理解し易くされていました。

前半はヒトラーが現代文明に戸惑う滑稽なシーンも多く、コメディではあるのですが、現代政治・社会への辛辣な視点には若干頷かされてしまう箇所もあり、とにかく最初から最後まで惹き付けられました。
ヒトラーは一切の妥協せず、1945年時点のナチズムのまま発言しているのに、誰もが彼を「変わり者だが才能のある芸人」と解釈しているせいで、彼の言葉を自分たちの文脈に勝手に置き換えて理解して受け入れ、熱狂していく様は、面白くもあるし、後ろめたさも感じさせられます。

後書き等で色々と危惧が書かれていましたが、こういう作品が、きちんと「風刺」として受け入れられるドイツは健全だと思いました。