- 分類読書感想
小路幸也著「荻窪 シェアハウス小助川」
【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
実家で主夫業をして暮らしていた男子・佳人は、母親の勧めで、閉院した病院を改装したシェアハウスで暮らし始めた。大家の引退医師であるタカ先生や、入居者との交流を経て、佳人は自分の目標を見出す。
心優しい人々が集まるシェアハウスのお話。
こんな距離感なら、ぜひシェアハウスで暮らしたいと思える理想的な暮らしでした。
もう少し内部で事件が色々起こるかと思いきや、放火に遭うという外部からの要素がある程度。ちょっとした心のトラブルが垣間見えつつも、淡々と処理されるので盛り上がりは少なめ。
大らかで気持ちのよい空気をほのぼのと楽しむお話でした。
終盤だけ、急に展開が早まって、まるで「打ち切り漫画」のような勢いで畳むのが、少し惜しかった感じ。
お話としてキチンとまとまってはいるのですが、シェアハウス小助川の未来が気になる終わりかたでした。