• 2017年08月20日登録記事

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映画「ローグ・ワン スターウォーズストーリー」本編+ボーナスコンテンツを視聴。
http://starwars.disney.co.jp/movie/r1.html

本シリーズのスピンオフは初体験。
スターウォーズは、オリジナル版のEPISODE 4が一番面白いと思っていて、そこへ繋がる10分前の物語を聞いたら観ないわけにいかないと思っていたのですが、ちょうど公開期間に体を壊していたため、映画館へは行けませんでした。
観た人の意見が概ね好評だったので、楽しみにしていました。

結果として、本作は視聴後に「面白かった!」そして「EPISODE 4(新たなる希望)を観たい!」という気持ちが湧く、優良なファン向け映画でした。

監督がスターウォーズ(旧三部作)ファンだというのが、ボーナスコンテンツを見るまでもなくわかります。
正直、前半は各自の立場や目的意識もわからないし、暗く退屈な絵作りが多くていまひとつだと思っていたのですが、ソウ・ゲレラとの再会から関係性がわかるようになり、イードゥーでの父親の死をもって、ジンがデス・スター破壊の計画を担う決意をした以降は最高に面白かったです。

面白かった要因として、ローグ・ワンの仲間たちが、非常に良い連中だったという点も大きいです。
キャシアンのダーティーさは、オリジナル版のハン・ソロがグリードを撃ち殺すシーンに通じるものがあって、ちょっと嬉しかったです。反乱軍のため、という理由で自分を守るナイーブさも好き。
最初、紙パッケージにデカデカと描かれているK-2SOを見たときは、やけに怖い外見のドロイドだと思ったけれど、観終わったら最高の相棒だったとわかりました。パッケージを飾るのも納得です。R2D2やBB-8のような見た目の可愛さはないけれど、最強に可愛くて格好いい奴だと思います。
チアルートベイズのコンビは、掛け合いで非常にいい味を出していました。チアルートは凄まじく強くて、座頭市のオマージュが過ぎる気がしたけれど、TIEファイターを生身で撃ち落とす人は初めて観たな!と思わず笑いました。
単独のキャラクターとしては、ボーディーが抜群に好きです。ソウ・ゲレラのところで頭を弄られたわりに、割と直ぐ復帰したなとは思ったけれど、比較的一般人よりの彼が重要な通信網をつなぐところは、最高に格好良かったです。
主人公のジンが一番地味で印象に残らないかな。でもジェダイの騎士ではない普通の女性闘士が頑張って、ハリネズミのように刺々しく鎧っているところと、その鎧で覆い隠した優しい女の子の部分と、父から託された使命を遂げる高潔さのバランスが良かったです。父と子という組み合わせが、すごく好きという面もあります。

仲間たちが良い奴であるほど、全滅エンドは避けられないとわかっていることが悲しかった。でもきちんと全滅まで描いたからこそ、「新たなる希望」への繋ぎとして良い映画だったと思います。

ダース・ベイダーの、ピンポイントだけれど圧倒的な存在感は強烈で、出番は少なかったのにやはりスターウォーズの魅力はベイダーだな!と思わされます。
「クローン・ウォーズ」や「反乱者たち」を観ていないため、ソウ・ゲレラという人物に深みを感じないのは残念だったかな。彼の描き方については、ボーナスコンテンツを見てから納得しました。

それから、CGでターキン提督とレイア姫を再現しているのも、見どころの一つですね。
レイア姫は「こんな顔大きかった?」と思ったりしましたが、ターキンは素晴らしい再現度だったと思います。
全編CGの「KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV」でも、人間はほぼ違和感なく見られたから、現在の技術なら描けるとわかっていたけれど、生身の人間とCG人間が一緒の画面にいても問題ないとわかったのは収穫でした。

とても面白かったのだけれど、音楽がいまひとつな点や、あのオープニングがないことなど、スピンオフゆえに敢えて封印したと思われる要素が残念でした。どうせ「スターウォーズ」作品なのだから、スピンオフだからと遠慮せず、スターウォーズ節全開で良かったと思うのです。