• 2011年03月登録記事

宝塚宙組バウ・ポピュリストコメディ「記者と皇帝」(日本青年館)11:00回観劇。

芸達者で知られる北翔海莉が、久し振りにして初の東上作品主演と言う事で、贔屓役者は出演しておりませんが、応援のため観て来ました。
大野拓史先生は、考証を積み重ねるタイプの演出家と評判で、非常に期待していましたが、まずパンフレットを開いた段階で、キャラ設定の細かさと蘊蓄の数々に笑わせて頂きました。こんなに情報が盛り沢山なパンフレット、宝塚では初めて見ました。本人も書いていて楽しいのでは、と感じる雰囲気があります。

お話自体は、とにかく宙組で観るのは久し振りのハッピーエンドコメディで、笑ってほっこりした2時間強でした。
特別公演の宛書きならではと言うべきか、役が非常に多くて、下級生のファンでも大満足ではないでしょうか。かく言う麻生も、今まであまり注目した事がなかったような生徒を知れて良い機会になりました。
フィナーレも豪華に、総踊り+デュエット+男役ダンスと付いていて、順番には戸惑ったけれど、全部素敵でした。

では良作か、と問われると残念ながらそう絶賛論調ではなくて、不満も多々あります。
(以下、ネタバレを含みます)

まず、モールス符号を組み込んだタップダンスで秘密の会話をする、と言うのがこの作品の一番の肝なのですが、これ、何を会話しているのかの説明がないのが問題だと思います。モールス符号を聞き取れない99%の観客にとっては、どういうやり取りをしているのか意味が組めないし、唯のダンスなのか、何かを伝えようとしているダンスなのか、悩みながら観る事になってしまいます。一幕パレスホテルの騒動の後は「有難う」だろうと推察できますが、後は何が何やら、です。字幕を付けると言うわけにはいかないでしょうが、要所はキャラに台詞で補足させて欲しかったと思います。
それから、盛り上げ方が今一だと感じました。結婚式会場に証拠を持ったロッタが乗り込んで来てから、そこで一気に盛り上げないといけないところだと思うのですが、ブライアンは妨害もせず、アーサーとロッタが社長を延々説得するだけ。ヤマがないまま終幕した印象でした。
アーサーとロッタも、一体いつの間にお互いを好きになったのか良く分からず。ダンサー仲間から揶揄されるシーンから想像するに、取材活動の間に仲良くなったのかな。そういうシーンこそ見せて欲しかったです。
それから、これは演出のせいでないけれど、実は幕開き前のBGMの時点でズッコケました。沢山の楽曲が用意されていたけれど、何度も聞きたいような曲がなかったのは、折角歌巧者の主演作なのに残念です。

誰一人として「悪人」が出てこない健全さは、「国民劇」をやりたいと言う演出家の志に沿っているし、金持ちのボンボンが目の前に敷かれたレールを飛び出して夢を掴むと言う大団円ストーリーは嫌いじゃないのですが、上記の点が引っ掛かって、手放しで面白かったと言い切れない部分がありました。

主演アーサー・キング@北翔海莉は、ド金髪に驚愕しましたが、一幕後半以降は衣装とも巧く合って、格好よかったです。特に二幕冒頭の留置場で思考しながらタップするシーンは好みでした。
歌もダンスも抜群の安定度で、完全な独り舞台。
フィナーレで1階客席扉から通路を駆け抜けて登場するシーンがあるのですが、至近距離で一瞬観た身体は非常に引き締まった細身で、舞台だと太めの線に感じる北翔でもこんな絞られているなんて、ジェンヌは皆凄い細いんだな〜と感心しました。
開演前後の挨拶声が非常に柔らかかったのも印象的でした。

ヒロインロッタ@すみれ乃麗は、危惧した通り歌唱に難あり。台詞は問題ないのに、歌になると途端声は出ないしフラフラするし、と手に汗握る心臓に悪い舞台でした。
流石に宛書きされているため、役柄は合っていたと思うのですが、この娘の声は少し苦手かも知れません。

二番手はハッキリしない感じで、凪七、十輝、蓮水が役や立ち位置を分け合っていた印象。
敵役のブライアン@凪七瑠海は、美味しい役なのですが、線の細い凪七には少し荷が重かった印象。アーサーが勝てないと思うような大人の男には見えませんでした。ただ、動きを抑えて優雅な雰囲気を出しているのは良かったです。歌の方は、一曲目が声も音も酷いことになっていたけれど、二曲三曲と歌う内に持ち直したので見直しました。
役としては、多分自分の贔屓役者が演じていたら通い倒すくらい、良くも悪くも自分の信念を貫こうとする格好良い大きな男だと思うので、是非モノにして成長して欲しいですね。
マーク@十輝いりすはとにかく立ち姿が格好良い。あの長身は本当に素晴らしい武器ですね。フィナーレでの踊る姿も生き生きしていて良かったです。
ただ、何歳の役なのか最後に疑問が生じてしまいました。ダグラスの大学時代の先輩なのに、アーサーの子供時代には記者だったんですよね……? あの設定は不要だったように思います。
コメディリリーフ的な使われ方のダグラス@蓮水ゆうやは、間が巧くて達者。この人は分類分けすれば正直悪声の方に入ると思うのですが、実力があるので歌っても喋っても良いよなぁと感じます。

スパイスの効いた演技で魅せてくれたのがチェンバレン@風莉じん。一幕では少し知的障害の傾向を感じたのですが、役作りとしてもそう言うイメージがあったのでしょうか。
「銀ちゃん」に続き当たり役だなと思ったのがクリスティ@愛花ちさき。娘役スターとして別格の方向に進んだことで、彼女は花開いたように思います。
レッドマン@愛月ひかるは、恐らく初めてソロで歌を聞いたのですが、安定していて驚きました。ブライアンの側近にしては兵士斡旋なぞしているのが謎だったり、クリスティに惚れていると言う唐突なご都合展開があったりしましたが、若手スターとして着々と階段を昇っているなぁと思いました。

下級生で大注目したのがマーフィー@桜木みなと。桜木は、貸切公演の抽選担当生徒で何度か遭遇しているのですが、ちゃんとした役がついた姿を観るのは初めてでした。すっきりした姿で、芝居もきちんと出来ていたのでグッと注目株になりました。
もう一人がセーラ@伶美うらら。大抜擢ですが、本当に娘役は出来上がりが早いんですね。正統派ヒロイン演技が出来そうで、今後の扱いに期待しています。

その他、気になった役として……
七瀬りりこは、ピンポイントな歌手起用かと思いきや、微妙に役でも出番があり面白かったです。勿論、歌も圧巻でした。
チェンバレンの妻で数節だけ歌声を聞かせてくれた花音舞が、綺麗なソプラノで感心しました。宙組にはまだまだ歌姫が隠されていますね。
ロッタの同僚ダンサー役の娘役たちが、ベッキー@桜音れい筆頭に可愛いかったです。宙組娘役と言うと、正直不作と言う印象があったのですが、こんな可愛い子達が埋もれていたんですね。もっと使われるようになる事を願います。
それと、芝居では他の敵役面々に埋没してしまいましたが、天玲美音がフィナーレで実にキザなお辞儀をしていて、良い役者だなと思いました。

ソーシャルゲーム「ラブラブ天使様~アンジェリーク~」
http://www.gamecity.ne.jp/loveloveangel/
個人的には、こういったパラレル設定は「公式がパロディ」的な印象があり戸惑いを感じます。一方、恋愛ゲームとソーシャルゲームの相性については未知数のため、どういうシステムになるのかは興味があります。
しかし、このタイトルは何とかならなかったんでしょうか……。

ネーミングと言えば、「戦国アンジェ」のキャラ名も凄いですね。
織田・アンジェリーク・信長に、豊臣・ゼフェル・秀吉ーー。
発表時には、一発ネタ的な扱いで直ぐ連載終了するかと思いきや、コミックスまで出てしまいました。
実際、始まってみればこれもアリだなと思えたので、「ラブラブ天使様」もサービス開始になればアリになるんだろうなぁと想像しています。

クリアしました。アニメ付きだったので、恐らくトゥルーエンドだと思われます。

最終年は、旅の仲間をアイゼル&バルテルに入れ替えて、ヴェストリヒナーベルやテュルキス洞窟と言った、未踏の地を遊んできました。
洞窟では用心棒を倒したけれど、財宝の入手方法が分からず、雑魚の親衛隊等が人海戦術で押し寄せて来るのが低レベルのバルテルでは防ぎきれないので、仕方なく退散しました。

店員の方は、ミーフィスとカタリーナを試してみました。
自分もお店を持っているくせに、ミーフィスは値引き過ぎではないでしょうか。後、辞めたがるのも困りますね。
カタリーナは意外と手堅く、契約期間が終わると店を畳んでしまうことを除けばブリギット並の安定度だと感じました。ただ、優秀なアタッカーを店員にしてしまうのは勿体ない気がします。

終盤は、お店を運営しつつ心残りのないように穴埋め調合。残り2日のところで、カタリーナが離脱するイベントが発生しました。装備させていた高性能のグナーデリングと炎の鎧を持ち逃げされたことはショックでしたが、自分の目的を優先すると言うのは、ある意味当然で納得もできました。一緒に「探し人」を見付けるイベントは用意されていないのかな。
アイゼルも、旅の途中なのに長居しているのは不自然なので、やはり2年延長は要らなかったような気がします。

残り2日の時点でメモした成果は下記の通りでした。
来村人数 4705人
冒険者 Lv57
錬金術 Lv64
人気 Lv100
ヴィオラートの装備は、ミュートスタッフ(精神打撃+2、猛毒の力+2、石化抵抗+1)、銀糸の服(神秘の加護、素早さ+3)、バックラー(毒抵抗+1)、ルーンストーン(極上品:状態変化抵抗・大)の4点。
店の評判はメッテルブルグのみ412、その他は1000です。

両親は少々勝手な気がしましたが、村長がトボケているだけでなく出来た人だったと分かり感心しました。
EDは、兄貴がアニメに登場した事にテンションが上がりました。
アイゼルとの交友値は80強だったのですけれど、アニメになってると言う事は、一緒に旅に出る相手が変わる訳ではないんでしょうね。

クレジットで、PSP版の新キャラはナナミしか会えていない事に気付きました。他の二人は何処にいたんでしょう。

おまけの一言メッセージが解放されたキャラは、下記の通りでした。
ヴィオラート、バルトロメウス、ロードフリード、アイゼル、カタリーナ、オイゲン、オッフェン、ドーリス、ナナミ
基準は交友値80以上でしょうか? ナナミは顧客リストに載らないので、交友値が分からないですけれどね。

改めてOPを観ると、各地ダンジョンがちゃんとゲーム中の外観と一致した描写になっていると気付けて良いですね。
期間延長でだれたけれど、取り敢えずもう一周してみようと思います。

安部龍太郎「風の如く 水の如く」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
関ヶ原合戦後、本多正純は家康の命により黒田如水の謀反の疑いを追求する。黒田長政等への訊問から、家康と三成を共倒れさせようとした如水の企てが見えて来るが、その調査結果は公にされない。実は家康は計略を知っていながら、正純に調査させることで如水を牽制していたのだ。如水は潔く負けを認め、隠遁する。

正純による関係大名への訊問と言う形で物語が進んでいく点が、歴史物らしからぬ印象で新鮮でした。証言や回想で時間軸が行ったり来たりするので、慣れるまで少し読み難い気がしましたが、少しずつ壮大な知謀が紐解かれて行くのは面白かったです。
史実はそのままに、その展開や背後にある人々の思惑が変化球と言う仕様で、面白かったです。豊臣恩顧の武将たちが、三成への憎しみゆえに家康へ荷担する従来の関ヶ原論よりも、各人一国の主らしい計算や人間関係が働いていて説得力がありました。
肝心の謎解きは、最後に如水が淡々と説明してしまうので少々拍子抜けしましたが、最終的に家康の勘と言う偶発的な要素が天下を穫ったと言う下りは、事実もそんなものかもと思います。

この小説での黒田長政の人物像は、個人的に気に入りました。
父親を尊敬し認められたい気持ち、同時にコンプレックスゆえの根深い反発に、成程と感じました。また、突撃将軍なだけでなく、一国の大名らしい曲者だったのだなと発見もありました。
黒田如水の方は、家康の人物像が巨大過ぎて、その分スケールが小さく感じる気がします。吉川広家も味方だったなら、もう少し巧く戦局を動かせたような気がしますが、それだけ息子を信頼していたと言う事でしょうか。
あ、長政視点は勿論、正純視点で読んでも、細川忠興にはむかつきました(笑)。

アトリエやまこの「紅ほっぺ苺ロールケーキ」
http://yamako.ocnk.net/

麻生家の物差しで測った長さは長さ17.5cm、直径8cmと言うところでした。直径8cmあると、さすがに大きくて嬉しいですね。

癖がない、さっぱりした味です。
苺丸ごとではなく、1.5cm程度にスライスした苺が繋げられている形でした。苺の先端がない分お得、かも?
しっとりしたスポンジはプロの技ですね。
特に独自の発想はないのですが、基本の製法を守っている手堅い印象でした。