- 2018年05月登録記事
現在地:「戻れぬ道」まで
PS4のDJシミュレーションゲーム「DJMAX RESPECT」体験版を遊びました。
https://www.arcsystemworks.jp/djmax_respect/
起動してすぐ、体験版とは思えない、ずらりと並んだ楽曲数にまず驚かされます。
なんせ、ユーザーから選ばれた人気曲含む全11曲を「FREESTYLEモード」で遊べるという、かなり豪華な作り。
プレイボタン数を4〜8ボタンから選べたり、ノーツ速度を変えたり、難易度調整も自在なので、音ゲーユーザーなら、この体験版だけでかなり遊べてしまうと思います。この出し惜しみしないところは、製品版への自信も感じました。
操作自体は、曲のリズムに合わせて落ちてくるノートに対応したボタンを押すという、非常に基本的なノート系音ゲーです。
基本的だから、語るところはないけれど、不満点はないつくりです。
ただ、ゲームと関係なく……自分のプレイが下手すぎてショックを受けました。
嗜み程度だけれど楽器は色々弾いてきたし、学生時代の音楽の成績は5(五段階制)だったし、リズム感だって悪くない方だと思っていたので、余計に衝撃的でした。
どうにも、左手がボタンを押し間違えがちです。
スクリーンショットを撮ろうと思って、SHAREボタンにも指を置いてるのが悪いのかしら。
プレイ中のスクリーンショットを諦め、背景も一切見ないで真面目にプレイして、ようやくB評価を取れました。
日頃音ゲーを遊ばない人間には、かなり難しいゲームな気がします。
特に、一定数BREAK(ボタンの押し漏れまたは押し間違い)すると、その時点で強制終了させられてしまうのが厳しいですね。
格好良い出だしにワクワクしても、ろくに聴けないままゲームオーバーになってしまうことがありガッカリしました。自分の腕前が悪いのが原因だから、練習すればいいのですけれど……。
また、個人的には「ボタンと鳴る音が対応していない」ので、演奏している感は無いな、と思いました。
ただこの不満は、操作ボタン数が少ないためかもしれません。
そう思って8ボタンにしてみたけれど、やはり速攻でBREAKしてしまい、結果は分かりませんでした(苦笑)。
そんなわけで、あまり自分では楽しめなかったけれど、音ゲーとして非常に完成度の高い一本であることは良く分かりました。これだけ強気の体験版を配信するのも頷けます。
音ゲーがこんなに下手でなければ、もう少し遊びたく感じる体験版でした。
- 分類読書感想
三秋縋著「三日間の幸福」
ウェブ小説「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」の文庫版。
ウェブ版のタイトルの方が導入設定は分かりやすいけれど、最後まで読んだ時に相応しいタイトルは文庫版の方なので、いいネーミングだと思いました。
非常に面白かったです。
ストーリーとしては、「自分は特別な人間だ」という小学生時代の万能感を捨てきれないまま、「何かいいことが起きる」と思いつつ惰性で生きている主人公クスノキが、人生の終わりが見えたことで、不幸な自分を哀れむことを辞めて真摯に生きるという展開。
クスノキは駄目で嫌味な奴ですが、私も含め本作の読者層なら、誰しも身につまされる要素があるのでないでしょうか。だから、クスノキの気持ちに寄り添えて読めたように思います。終盤、優しい目標のため一生懸命になれたクスノキはヒーローのように格好良く、眩しいくらいですけれどね。
後書きを読むと、作者は死の直前に世界の優しさに気付く残酷な美しさを描いたようですが、私はむしろ、それこそ優しさだと受け取りました。
同時に、非常に恐ろしいけれど、自分も一度寿命価格を査定されることで、打ちのめされて、馬鹿を治すべきなんじゃないか、と思わされました。
小説の作りとしては、読み進める内に各々のエピソードがパズルのピースのようにハマっていく無駄のない構成で、組み上げられたプロットの巧さに唸りました。こんな小説が一本書けたら、私は満足してしまうかもしれません。
現在地:25章「怒涛の侵攻 守れ!白嶺城」終了