• 2008年09月09日登録記事

第二部終盤注意報。今回も途中までです。


 沈黙する森の中心で、ラピードは静かに立ち上がった。
 傍らで伏せた主人の眠りは深い。珍しいことだったが、理由は明らかだ。
 ラピードは北東から漂う花の匂いへ顔を向けた。
 最近主人が率いるようになった群れは、女子供ばかりの未熟な一団で、時には主人の足枷でもあった。己で決めた道を背負う覚悟も、まだ不安定だ。彼と主人が密かに街を出たことも気付いてはいないだろう。
 だが。
 彼等が主人を必要としているように、主人にも、彼等が必要なのだ。
 今、欠けた星のひとつを取り戻すためにも。
 ──決意し、ラピードは街の方向へ数歩戻り、けれどそこで足を止めた。


初ラピード心境。ちょっと生意気です(笑)。
でもこのメンバー構成だったら自分が主人の片腕で、羊の群れを率いてるつもりなんじゃないかしら。SH2のブランカは自分が率いてるつもりだった可能性があると思ってますので、その点はラピードの方が少し謙虚ですね