• 2014年09月25日登録記事

文化庁主催事業 平成26年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業「現代舞踏新進芸術家育成Project2 2014 時代を創る現代舞踏公演」@渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(19時〜21時)。

……公演タイトルが長すぎて、打ってる途中で疲れました。
モダンダンスには苦手意識があり、あまり縁のない世界でしたが、誘っていただいて観覧。結果としては、なかなか面白かったです。ただ、芸術よりエンターテイメントが好きな私としては、もっと「観客を楽しませる」「気持ちよくさせる」ように作ってあれば良いのに、と思う面もありました。
踊りの良し悪しは分からないため、以下の感想は個人的な好みで書いています。
(24日〜26日音の公演ですが、日によってすべて違うプログラムのようです)

鈴木いづみ「標本〜沈黙は語る〜」

幕開きの、片足で身を屈めたポーズの凄まじさが印象に残りました。標本にピンで刺されてもがいている虫、を連想しましたが、短絡的な捉え方でしょうか。

高岡由美「ありふれた日常 day&night」

衣装が凝っていて、全員同じ柄と無地の2つの布を使っているのに、一人一人デザインが異なりました。
音楽や振り付けは、土着的な要素を感じました。

池田素子「As Is / To Be」

苦手な作品だけれど、怪作だと思いました。
9割は非常に耳障りな音と謎の動きで構成されており、反応に困りましたが、終盤に歌が流れ、最初に踊った動きのモチーフが繰り返されると、歌詞を表していたんだと感じて、衝撃を受けました。
たった一人で、会場を支配していたと思います。

稲葉厚子「絡流 -終わること それは始まり-」

3作目でどっと疲れていたところに、似たような導入だったので少し印象が薄め。
死と再生(ラストは胎児)だと思うのですが、途中タンゴ風の箇所があったりして、いまひとつ定まりませんでした。

飯塚真穂「鳥が啼く 夜の淵」

花を散らしたり、全体的に演出が過多な作品。
ダンサーは4人ですが、スクウェアの照明で舞台を小さく切り取って使うことで、非常に密度を感じました。

前澤亜衣子「space a space」

意外とコミカルで現代的な雰囲気の作品。
若干マイム要素があったり、男性も参加していて、他のものと違う面白味はありましたが、主題が見えなかったのが残念。

桑島二美子「光抱く人」

冒頭に、フィルム映画を想像させるような、暗転の間があり、惹かれました。絵面としては一番ベーシックで美しかったと思います。

菊池尚子「Seep」

人数が多く、何種類もリフトが入るので大変迫力がありました。
一見、裸体に布を巻いただけに見える衣装でドッキリしましたが、不思議とエロスより気味の悪さがありました。
トリのためか、少々長く、最後は集中が切れてしまいましたが、見応えはありました。