• 2008年03月26日登録記事

予告通り、キャラクターごとの雑感を記します(隊順)。
無駄に長いです。ネタバレも含みますので、予めご了承ください。

二番隊
砕蜂は元々序盤の出番がほとんどないキャラなので、1幕は顔見せした程度。双極の丘での「生かして帰すつもりなど~」の台詞を貰っていたのが印象的でした。
見せ場はやはり夜一との対決。迫力のアクションを生で見られた事に大満足しました。雀蜂の始解後は、片手で側転しているんですね。素晴らしい身のこなしでした。
夜一との出逢い回想が台詞に直されていたため、歌が丸ごと割愛されてしまうのかと気を揉みましたが途中から歌に入り、その慟哭に揺さ振られました。

三番隊
上手席は、三番隊が遠かったり見えない事が多かったので、間近だと印象が違うかも知れませんが、隊長と副隊長の間が、再演、血月の頃より冷めている感じがしました。ある意味、今までがやり過ぎだったから、原作に近付いたのかしらと納得しつつも、少し寂しいです。
それぞれの役を単品で見た時には、文句ありません。
同じ漫画ミュージカルでも、「テニスの王子さま」で大石秀一郎を演じていた時は、役者の持ち味にキャラを引き寄せていた印象なのですが、ギンは乗り移ってる感が大きいです。役者自身と役の間で、良い感じに折り合いが付いてるんでしょうね。
土屋ギンの放つ、ぬらーっとした雰囲気が、凄く好きです。
本人の演技解釈もあり、藍染とのやりとりは「行くぞギン」「はい」の可愛い返事等も、なんだか嘘くさくて素敵でした。
ただ、悪役三人組の離脱シーンは、端からだとセットの影でよく見えず、「さいなら」をどんな表情で言ったのか分からず、大変ショックでした。乱菊の反応も見えなかったです。
あと演技に関しては、一点だけ欲が。演出自体が分かりやすく変更になったのかも知れませんが、雛森とイヅルが切り結んでいる背後で、かなり明確に抜刀しようとしているのが見えました。原作や初演の、ぼーっと突っ立ったままに見えて何時でも抜ける姿勢、と言う深さが好きでしたので、残念。
イヅルは、前述の通りあまり隊長愛を前面に出さず、生真面目っぽさと操られている感のある演技だと思います。パンフではラブコールしてるんですけどねぇ。
なんと言っても、前述の雛森がギンに斬りかかった瞬間、イヅルが割って入らなかったことに驚愕しました。今までは彼も即時抜刀していたのに、ギンが二太刀ほど身を躱してから入りました。もしかして、今回はこの時点でイヅルまでギンを疑っているのでしょうか。
ただ、最後に堂に入った酔っぱらい演技で全て持って行きました。
乱菊との対決は、侘助の形と地味な能力が好きなので、始解されて嬉しかったです。

四番隊
卯ノ花隊長は、原作のイメージに沿う落ち着いた雰囲気で格好よかったです。
山田花太郎は、二幕は殆ど出番がなかったですね。予想通り全キャストで一番滑舌が悪かったけれど、元々舞台人ではないから仕方ないかと。

五番隊
藍染隊長は、パンフレットの写真がオールバックでしたが、「天に立つ」以外は眼鏡姿だったので、個人的には従来通りのショットで良かった気がします。
雛森副隊長は歌が巧いだけでなくて、演技も可憐で感動。上手の立ち位置が多く顔がよく見えたので、こんな可愛い女の子だったのか、と戦きました。

六番隊
実はこの二人が、初演からまったく変わらず安定してる気がします。安定しているということは変化もないので、あまり語るところがありません。

九番隊
東仙隊長は、この舞台を見て初めて「危険人物」に思えました。悪役としては正しいのではないでしょうか。
原作でも「正義」主張で怖い人だとは思っていたのですが、役者の発声がやや一本調子な分、余計に「己の正義」盲信家という印象がして、この人は絶対危ない人だ、と確信。そんなわけですので、こんな危ない人を尊敬している副隊長が心配になりました。

十番隊
日番谷隊長は、無理に背を小さく見せるのは止めたのでしょうか。普通に立っていたように見えました。自然で良いと思います。
ちなみに、始解でスモークが出ないというアクシデント有り(お陰で、ギンは演技だけで氷漬けを表現。しかし両者共、まるでそれが予定通りのように何食わぬ顔してたので、氷輪丸のスモーク演出は止めたのかと騙されました)。
乱菊さんは、上手側通路を通られた時に、胸元の開き具合と大きさに納得しました。
イヅルとの対峙は「何様!」の台詞が大変低くドスが効いていたので、いつもお姉さんが強いんだろうなぁと、力関係が伺え、面白かったです(乱菊とイヅルの役者は実の姉弟)。

十一番隊
やはり達者な方が演じてるので、余裕を感じました。
ただ、一角の鬼灯丸を槍から鬼灯丸へ変化させるのは、凄い勢いで留め具を回してるのが見えました。大変そうでした。

隊員(アンサンブル)
増員したけど個性的! そして縁の下の力持ちに留まらぬ活躍ぶりが、もはや名物の域。
一カ所、一護の台詞終わりが歌い出しに被ってしまった時、アンサンブルの方で、恐らく音を一つ飛ばして歌詞を入れて合わせたようでした。生音なら曲の方で修正が効きますが、録音はこの点が大変ですね。
そういえばアクションシーンのSEも、役者の演技に合わせて都度入れてる訳でないように思いました。だとしたら、皆さん音に合わせるのに苦労してるんでしょうね。

主人公二人は……これも回数が長い分、あまり印象の変化もないので割愛。
あ、伊阪は一回しか噛みませんでした!
偶にはルキアに可愛い服を着せてあげたいです。