• 2012年02月24日登録記事

大空祐飛さよなら特集3日目。

7作目、梅田シアタードラマシティ&日本青年館公演「ヴァレンチノ」。
→公演詳細

本日千秋楽を迎えた中日劇場公演ショー「Apasionado!! II」には、ルドルフ・ヴァレンチノをモチーフにした「熱視線」というワンシーンがあります。
そのことから、今回はミュージカル「ヴァレンチノ」に思いを飛ばすことにします。

震災による唐突な公演中止。そして、半年後の復活公演。
まるで舞台上で展開されるルディの死と再生のエンディングを思わせる、「奇跡」に彩られた舞台でした。

……なのに、描いたのがこのシーン(苦笑)。

10年前の男

DVD感想でも触れましたが、初日に反応に困ったシーンです。そして、描いてからアップする段階でも大いに躊躇させられました。

ところで、マフィアと言っても使い走りにされる街のチンピラ程度だった若造時代から、暗黒街のボスに上り詰めたデソウルが、当時の情婦を奪った男をそこまで恨んでいるものでしょうか?
ビアンカは既に彼の傍にいないようですから、もう終わった話のはず。
そして2人が顔を合わせたのは、10年前のほんの数分。普通なら、もう風化した記憶でしょう。ましてや、人の顔は年月で変わる物です。
実のところ、デソウルはこの10年、ルディのことなど意識していなかったと思います。
前日にクラブ21でテックスが気付き、デソウルも「ルドルフ・ヴァレンチノが来ていた」と知ったのでしょう。それで改めてルディの記事でも見た時に、ふと既視感があった。
……実のところ恨みなんてまったくないような、そのくらい偶然の接触がルディの人生を最後に谷に突き落としたのかもしれない。段々そう思えて来ました。