• 2013年08月登録記事

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ヤングジャンプコミックス「かげきしょうじょ!」1巻

http://jumpx.jp/w/kageki/

どの本屋に行っても見当たらず、ようやく購入しました。

宝塚歌劇団と音楽学校をモデルにした漫画作品。
同じ系統のマンガ作品としては、氷室冴子原作、藤田和子著の名作「ライジング!」があります。そちらと比較すると、少年誌に連載している本作の方が、意外と女同士のドロドロした要素が多そうです。

個人的に、演劇マンガとして気に入るか否かの要素は、「作中劇が面白い」「演劇に掛ける熱さが表現されている」の2点だと思っているのですが、本作ではまだ音楽学校に入学した段階で稽古も始まっておらず、ダブル主人公の片割れ奈良田愛は、劇団自体に興味がないという段階なので熱も低く、そういう意味では評価不能。
人間関係に関しては多少興味が惹かれるので、次第に演劇マンガとしても面白くなれば良いなと願っています。
全体的には、さらさのウザさを愛嬌として許容できるか否かが評価の分かれ道でしょう。私は、ウザいと思うのですが(笑)。
そんな私の推しは、予科委員長の杉本さんです。

建物や周辺は本拠地宝塚にそっくりですし、双子や親子三代ジェンヌ、自衛隊体験や早朝掃除などの事実も盛り込まれていて、宝塚歌劇団公認なしで良いのかと思うくらい。
宝塚ファン的には「あるある」ネタを探すのが面白い作品でした。
ただ、唯一解せないのが髪型です。さらさが長髪、奈良っちが短髪のため、男役/娘役が逆に見えて違和感があります。作中半数のキャラがリーゼントでは、絵的に美しくないための措置でしょうが、男役志望のキャラクターは出来る限り短髪にして欲しいと思いました。それとも、本科生になったら髪型を変えるのかしら。

昨年、「萌えるマニュアル」という話題を提供してくれた、テクニカルライター向けの発表会「TCシンポジウム」(2012年7月26日記事参照)。
今年のキーワードは、“キュレーションとゲームニクス”でした。

ゲームニクス自体は、至極納得できる理論です。

テレビゲームの「マニュアルを読ませることなく、誰にでも見ただけで使い方がわかり、知らないうちに使いこなせる」製品を作るための、ユーザー・インターフェースに関するノウハウの総称。「直感的なUI」「マニュアル不要の操作理解」「はまる演出と、段階的学習効果」「ゲームの外部化」の4要素から構成される。

はてなキーワード(ゲームニクス)より

私は、マニュアルを作る人間の最終目標は、マニュアル作りと言う仕事が不要になることだと思っています。
ユーザーに操作方法を伝えるためには、マニュアルという形に拘わらず、システムのUIを磨く必要があるのです。

例えば、スーパーマリオの1面は「1体のキャラクターが画面の左側に立っている。そのキャラクターは右を向いている」という構造で、マニュアルがなくとも「右に進むゲーム」だと分かります。
ゲームニクスの実践とは、こういうことだと思います。

このキーワードを持って来たと言うことは、TC協会も、遂に自身の存在意義に踏み込むのかと思ったのですが……

パネルディスカッション04
ゲーム仕立てのマニュアルを作ってみた! ~ゲーミフィケーションの実践と可能性~
http://www.jtca.org/symposium/2013/panel_tokyo.html#04

あれ、やっぱりそちらの「ゲーム」なの!?(笑)