• 2010年08月09日登録記事

ベニー松山著「風よ。龍に届いているか〈下〉」読了!

扉を開くと、突然短編「不死王」が挿入されているため、少し悩みましたが、作者推奨の読み方なのだろうと言う事で、逸る心を抑えて収録順通りに読みました。

結論から言うと、面白かったです。
さすがベニー松山と言うところか、上巻は壮大な伏線で、下巻で一気に回収する展開は圧巻でした。
躊躇していたホラー具合ですが、上巻が妖獣優位だったのが、下巻では冒険者たちが反撃する感じなので、予想したほど怖くありませんでした。むしろ、爽快な戦闘が多かったように思います。
要所で匂わされていたアドリアンの正体を先ず読者に明かした上で、彼を一旦退場させたのは、戦闘の緊張感を出す為の巧い展開だなと思いました。
また、侍ハイランスがパーティ加入したのは、嬉しい要素でした。やはりウィザードリィの花形職種ですものね。

実質前作である「隣り合わせの灰と青春」との関わり合い方が絶妙で、前作も読みたくなります。

ちなみに、読了後にゲームシステムを調べ、ザザ(僧侶)が馬小屋で寝泊まりする理由が分かって笑いました。
ファンタジー作品としても二次創作としても、非常に内容の濃い、大変お奨めの一冊になりました。
……これで、上巻の妖獣描写の気持ち悪ささえなければ……。
あと、個人的にはジヴ視点でない時の文章のフォントが、ちょっと読み難かったです。

商業舞台の世界も、新しいコンテンツが生み出せないようで、一巡し終わった舞台をやり直すようです。

「テニスの王子さまミュージカル」2ndシーズン。
http://www.tennimu.com/

不動峰に、前シーズンでは存在しなかった内村と森がいる!

新「ROCK MUSICAL BLEACH」公演。
http://rmbleach.com/

テニミュは以前から定期的にキャストを入れ替えていましたが、BLEACHは今回初めてキャストを一新する模様。シナリオも、原作をなぞるのでなくオリジナル脚本になりそうですね。
主人公・黒崎一護役はオーディション。
公式サイトで「募集する役柄」のところに書かれている「霊感が強い以外は普通の男子高校生。正義感が強く、家族思い」と言うキャラ説明を、募集人材の要綱だと思って「とんでもない企画だ」と思ってしまいました。

テニミュは相変わらずマーベラスで、ある意味安心ですが、新BLEACHは東宝なんですね。どんな舞台になるのか、実に謎です。
土屋氏のギンが目当てだったので、キャストが変わってまで見に行くか、と現時点では回答し難いですが、どういう役者が集められるのかは興味があるので、ちょっと情報は追ってみたいと思います。