現在地:Chapter09・演説前(強くてニューゲーム)
シリーズ記事「FF15 物語を見直す旅」の趣旨は、2017年2月1日記事参照。
注意:ゲーム本編・映画・アニメネタバレ満載です。
現在FF15プレイ中でネタバレを気にされる方は、進行状況を確認の上、ご自身の判断でお読みください。
水神召喚の儀式当日になります。
ゴンドラ移動中の会話は、初回プレイ時は気になりませんでしたが、2周目だと少々首を捻る内容だと思いました。
イグニス
儀式の間の行動についてだがーー
水神を帝国軍の攻撃から守る必要がある
(中略)
プロンプト
あのとき突き刺してたアンカー?
イグニス
もしあれを外せるなら
だいぶ有利になるだろう
確かにこの後ノクトは帝国軍と戦いますが、水神を守るためというより、単純に水神の元へ行くためであって、どちらかというと辿り着いた後に啓示のため水神と戦った記憶の方が強く残ります。水神に打ち込まれたアンカーを外すなどしていれば、水神を守った実感が沸いたかもしれませんが、そういったシーンはありません。
もっとも、ノクトが現場にたどり着いたのは召喚の儀式が行われた後だったので、その時点で「儀式の間の行動」から外れるのは仕方ないのかもしれません。この後の行動と特に連動しない説明自体、予想していた通りに物事が進むわけでないことを示しているのかも知れません。なお、もし本当にそういう演出だったのなら、途中で「話がちげーし!」とノクトに呟かせるなどすれば、その意図がわかりやすかったでしょう。
一方、カメラは同じ時間軸のルナフレーナへ移動。
ここで特に注意したい台詞は下記です。
カメリア
全部終わったら行動の制限はないし
うちで保護はできないわよ
ご承知の通り、接続詞「し」は、主に並列な事柄や条件を繋げる言葉です。が、一行目と二行目は話がつながりません。
一旦、この台詞の前にされている会話も確認してみましょう。
カメリア
ああ 帝国兵の監視がつくこと お忘れなく
ルナフレーナ
はい
カメリア
気分は悪いだろうけど
儀式がしたいなら我慢することね
監視されている状態で、儀式をして、そのあとに行動の制限がないとは到底思えません。カメリアは何を言っているのか?と疑問に感じてしまいます。
実は私は最初、この台詞の違和感は主語が曖昧なせいだろうと考えました。
「保護はできない」の対象が、話し相手のルーナであることは簡単に読み取れます。そうすると、繋がった一文なので「行動の制限はない」のもルーナのことだと思われます。けれど、前述の通りこれでは話がちぐはぐです。
一方「儀式後に帝国の行動の制限がなくなったら、あなたをアコルドで保護はできない」と解釈すれば、「し」で繋げてもおかしな文章にはなりません。
答え合わせ気分で英語音声を確認したところ、このシーンの台詞は下記の通りでした。
Once it’s over, you may go as you please.
But you do so without our protection.
残念。一文目の主語も「You(ルナフレーナ)」でした。私の推論は全く無意味だったわけですが、その残念さも吹き飛ぶ重要な接続詞を発見しました。
二文目の冒頭、「But」じゃないですか!
接続詞を変えるだけで、十分意味の通じる台詞に置き換わります。
そんなこんなでカメリアの真意を拾うのに四苦八苦しましたが、今回の変更案は、下記となりました。
(変更案)
カメリア
帝国も水神は目覚めさせたいらしいから
儀式はできるでしょうね
あとは どうするのもあなたの自由
でも これ以上うちの手助けは期待しないで
儀式のために帝国に戻ることを決めたのは
あなたなんだから
元の「全部終わったら」だと範囲が広いですが、おそらくここは、儀式さえしてしまえば、水神討伐を果たそうとする帝国を尻目に、ルーナは誓約すれば良い、と発破をかけているのだと解釈しました。
原文からすると「終わってから保護できない」ではなく「我々の保護なしにやって」と言っているようなので、「保護」という言葉を変えました。
また、カメリアとの会見が終わると、帝国兵が雪崩れ込んできます。おそらくこれが「帝国兵の監視」なのでしょうけれど、カメリアに裏切られたと勘違いしたプレイヤーもいると思われます。そのため、この措置はルーナも納得していると分かりやすくしました。さすがに、ここまで喋らせると語りすぎという気もしますが……。
で、この監視役たちは、演説中どこにいたのでしょうか。儀式の間も放置しているし、ここで監視をつける必要はなかったのでは?
参考記事