• 2017年05月05日登録記事

PS4のローグライクゲーム「不思議の幻想郷 TOD -RELOADED- 本編まるごと体験版」を遊びました。
https://www.aquastyle.org/fushigentod_r/

不思議の幻想郷

本作は、同人ゲーム「東方Project」を題材にしたファンゲーム「不思議の幻想郷 -THE TOWER OF DESIRE-」(以下“TOD”と表記)のDLC入り完全版。
体験版は、なんとTODのメインストーリー「異変解決の途」をクリアまで遊べて、続く「届いて、地獄からのSOS!」を15階まで探検できる、破格の内容になっています。

異変解決の途

これだけ成長させて、40階に到達し、ボスを倒してもまだ続く圧倒的ボリューム!
この体験版だけでも十分ローグライクの面白さを堪能できてしまうので、製品版を購入しないと申し訳ない気持ちになるくらいです。5/10までは「PlayDoujin!スプリングセール2017」の対象で15%引きですね。うーむ……。

最大のネックとしては、「東方Project」を知っていることが前提のファンゲームなので、世界観等の説明はありません。また、キャラクター同士は既知の関係としてどんどん登場するので、ストーリー面や会話は分からない部分も多いです。
もっとも、個性的なキャラクターによる軽妙な掛け合い自体は、彼女たちをよく知らなくても楽しめます。何と言っても、可愛いという点はポイントが高いです。

博麗霊夢

少々癖のある主人公・博麗霊夢については、「スレイヤーズ」のリナ・インバースを少し幼くしたようなキャラクターだな、と解釈しました。
霖之助の「僕の金の玉」発言には、「スクライド」の橘あすかを思い出したりして笑っていたのですが、エンドロールで直球の「玉」の話になって、大いに突っ込んでしまいました。

肝心のゲーム部分は、ローグライクゲームの基本を押さえた上で、通路ダッシュや道具をまとめるなどの便利な機能があり、一枚絵演出付きの派手な技(スペルカード)があり、意外と丁寧な初心者向けの作りになっています。

スペルカード演出

全体的に雰囲気が明るいためか、ダンジョン探索の辛さより楽しさを感じます。

アイテム管理については、「スキマ」と「にとフュージョン」が便利すぎて、ちょっと難易度を下げているようにも思いますが、これはプレイヤーが好みで縛るべき部分でしょうか。

もちろん、チュートリアルも完備。

チュートリアル

別途、テクニック紹介とパズル的に解くダンジョン「華扇道場」があるお陰で、プレイヤースキルがしっかり鍛えられます。

とにかく同人ゲームとは思えない驚異的なクオリティで、人気がある理由もよくわかりました。
携帯機ゲームの方が向いているゲームジャンルなので、Vitaを持っていたら確実に購入だな……と思うのですが、セール期間中はもう少し検討します。案外、買ってしまいそうな気がしています。

体験版クリアイラスト

現在地:盗賊団エイタロン退治まで
スタール村は、帰ってきたら壊滅しているだろうと覚悟して出掛けたので、なんだ無事助かるのか!と拍子抜けしました(笑)。

スタールの英雄

前回書いた3D酔いの問題は、カメラ感度を下げることで1時間くらい耐えられるようになりました。しかし完全解決とはいかず、長く遊ぶと気分が悪くなってしまいます。ゲームプレイ時間を強制的に制限できると考えれば、悪いことでもないかな……。

序盤が終了したと思われる現時点では、特に大きな不満もなく遊んでいます。
当面は、リリアの素性を明らかにするためにフィオーネの後を追って、国境の戦争にも顔を突っ込むことになるんでしょうね。
エイタロンの首領が銃を持っていたように、隣国トレクールの新兵器というのも、おそらく科学兵器でしょうから、他の星からやってきた人間が、レスリア王国の敵対勢力に兵器を流しているのかな。
ちなみに、そのエイタロン首領は「北斗の拳」に登場する雑魚みたいな風貌が予想外すぎて笑いました。

エイタロン首領

一人だけ世界観が違う!

仲間キャラクターたちは、一通り顔見せされた感じ、好感触です。
特に、ミキが妹系幼馴染ヒロインとして、古典的なまでに自己主張してくるところがなかなか可愛いです。ミードックの街に泊まった時のやりとりなど、その可愛さに見惚れていて、スクリーンショットを押し忘れました。

ミキ

逆に、フィデルは優等生主人公という印象だったので、急ぎの旅の最中に朝寝坊するタイプだとは思わなかったですね。「AKIBA’S BEAT」の主人公(2017年4月20日記事参照)を思い出して、そのタイミングだけ、ちょっとイライラしました。彼個人の物語としては、今後、父との確執がクローズアップされそうで、その辺は期待しています。
ヴィクトルは「いい人」枠ですが、他国民や一般市民に戦況を教えていいのか、とか一番突っ込みたくなる相手でもあります。
凄い格好でプレイ前から注目していたフィオーネは、意外と性格は落ち着いたタイプで、エロ担当というわけでない部分に好感が持てました。
エマーソンとアンヌは、モブとしてこっそり配置されていたので「こんなところに!」と驚きました。2人とも、見た目やポジションから想像していた性格とは、ちょっと違うようでした。物語に関わってくるときが楽しみです。

エマーソンとアンヌ

ただ、仲間キャラクターと知らなければ、後日加入した時は更に驚くことができたと思います。昨今は仲間になるキャラクターを全公開してしまっているゲームが多いですけれど、個人的には、少し驚き要素を残して欲しいなあと思います。

戦闘は楽しむ範囲まで進めていないというか、三竦みで「強攻撃」>「ガード」という構造が馴染めません。頭でわかっていても、体が反応できず、強攻撃の動作を見ると反射的にガードボタンを押してしまう操作ミスを連発していて、ストレスが溜まります。
あと、どうしても乱戦が多いため、どの敵に攻撃が当たっているか、いまいちわからないのも三竦み制と合わないと思います。

イベントシーンでも、ほとんどはマップの会話の延長で、特別に長い演出がないのはサクサクしていて良いと思います。ただし、カメラが引いた状態が多いのは、物足りなさを受けます。シリーズの売りだと聞いていたPAも、シームレスに会話するだけのせいか、味気なく感じますね。
また、マップ画面上でそのままイベントに移行する都合か、頻繁に、移動範囲を制限されたり、走れなくされたりするのも少し気になりました。

移動禁止

ただし、これだけ露骨に進路妨害されると、これはこれでアリだと思いました。