• 2007年11月登録記事

気付いた方はいらっしゃらなかったと思いますが、最終封印の次回予告を、サイト改装した際にこっそり日付付けて更新しておいたのです。
35話 11月4日更新、と。
でも自分でそのことをすっかり忘れていて、なんと3日に気付きました。当然、そこから大急ぎで書いたのですけど、やっぱり間に合いませんでしたので、今現在更新されてない状態です。申し訳ありません。
じゃあ今更言い訳してるのは何かと言うと、また書き直しを入れちゃったとは言え、お話の流れは完全に見えている状態なので、中旬には書き上がるだろう、と言う観測をお伝えするため、でした。
……過去形です。18:00くらいの時点ではそうでした。
実は今日の帰宅途中で、リオン本に書きたいフレーズなどが浮かび始めてしまい、今そちらを書きたい気持ちがウズウズ。でもサイト管理人としては、最終封印を優先したいと言う気持ちの方が強くてモゾモゾ。私は一体どうしたら良いのでしょうか。

マジ鬱語り、と書き出すと「どんな嫌なことがあったのか」と仰天されそうですが、ミュージカル「マジシャンの憂鬱」のことですのでご心配なく。
と言うわけで改めて、昨日の劇部分に対する感想です。

端的に言うと、アテ書き作品って、要するに役者に似合ったキャラ付けに対して萌える作品なんですね。
シャンドールは紳士的でスマートな、悪意なき詐欺師。
「だますのが辛い」等と歌っても深刻な苦悩ではなくて、全体的に飄々としている感じ。でも完璧なわけでなく、人間として等身大。そしてマジシャンとしても違和感のないキャラ作りでした。
嘘をつきまくっているので、全然誠実ではないのですが、憎めないと言うのは凄いキャラクターですよね。トラブル巻き込まれ型主人公だから、許せるのかな。
対して皇太子殿下は、劇画的。初登場時は打ち拉がれているので、マトモな人間かと錯覚するのですが、周りの人間(主にシャンドール)のパワーを吸い取ってどんどん元気になっているように見えました。もっとも、マレークを取り戻してからは落ち着きを取り戻し、初登場時のように変な発言したりもしなくなったので、ノイローゼでネジが奇怪しくなってただけかな。

さて、ジグモンドは事前に小耳に挟んでいた通り、比重が軽い役であることは正直否めませんでした。居候は5人もいるし、その中で一目置かれていると言うわけでもない。
ただ、これが正塚脚本に置ける大空祐飛へのアテ書きなのかも知れないのが恐ろしいところ。なんせこの男、透視詐欺を止めると言い出したシャンドールへ、思い直させるために放つ台詞が「大好きなのに」。それはジグモンド側の感情であって、シャンドールの行動原理に関係しないと思うんですけど、これを役者2人の関係性に当てはめると納得してしまうのが……恐ろしい現象です。
酒場に撒いたはずの侍女たちが現れた時、凄い嫌そうな顔だったのも、今の仲間との生活を崩されたくないんだろうなぁ等と、語られないのを良いことに勝手に行間を読んで保管できるキャラだったので、今回はこのくらいの扱いで良かったのかも知れません。

キャラ萌えで楽しんだけれどそれでも物足りないのは、肝心のキャラ数でしょうか。名のついている役は皆キャラ立ちしていて素敵なのですが、名もないモブが圧倒的に多い。
アテ書きとしては成功していると思うので、もっと多くの月組生に名のあるキャラを作ってあげていれば、組ファンの全体に喜ばれたのではと思います。それこそ、お話の粗に目をつぶれるくらいね。

宝塚月組UCカード貸切公演「MAHOROBA/マジシャンの憂鬱」15:30回。
本日は初宝塚観劇のこたつきさんをお誘いしました。私自身、月組も貸切公演も初めてなので、ある意味初めて同士であります。

初めての月組ですが、一番馴染みのある雪組でも顔を見分けられるのは凰稀かなめくらいまでなので、組子に馴染みがないのは案外気になりませんでした。
目当ては大空祐飛。今回の席、Sにしてはやや後方で顔が遠いのは残念でしたが、その代わり舞台に立っているキャストと同じくらいの目線なので、銀橋で演技する祐飛と目が合う錯覚があり思わず頬が緩みました。

今回の舞台はショーが前半の変則構成。そんなわけで、感想はまず「MAHOROBA」から。
このショーでは、主役たちは通し役で、合間に台詞もあるなど、なんだかダイジェスト版ミュージカルという感じでした。
日本神話は、個人的に大変縁遠いジャンルなので、筋がほとんど把握できなかったのが残念です。踊りや演出は、宝塚と言うより京劇のイメージ。天女の衣装や色使いは綺麗でしたけれど、宝塚のレビューには見えませんでした。何より、娘役の出番があまりに短く報われないもので、デュエットダンスもないので(後でフォローされてましたが)ビックリ。
東国討伐で日本武尊たちが倒れるシーンは、まず最初にサダル@大空祐飛が倒されたことに凄く納得。贔屓目で見ても、一番弱そうでしたから。しかし剣を抜いたサルメ@霧矢大夢が余りに強く、隙がないので負けそうに見えないと思っていたら、なんと小碓@瀬奈じゅんの為に剣を投げ寄越し、自分は空手で戦うと言う……男前なサルメには思わず惚れました。
逆に、小碓に対しては剣をなくすな!と叱咤したい気持ちでいっぱいだったのですが、その後の訥々としたソロには、「帰りたい」と言う情感があり、胸に来ました。
あと、日本神話で強い敵を倒すときは、かならず酒で酔わせて寝首を掻くんだなぁと、なんだか納得。

さて、かすりもしない抽選会+休憩を経て、後半はミュージカル「マジシャンの憂鬱」。
キャッチーなタイトル&正塚脚本、と言うことで期待していた通り、面白かったです!
悪い評判も聞いていましたし、実際後半の畳み方はいかがなものかと思うのですが、初宝塚のこたつきさんを連れている自分としては、「普通に笑えるコメディで良かった」と言う評価になりました。
お話としては、後半超展開ですし、そもそもの前提が論理的でなかったり、時代考証が無茶苦茶、何よりご都合主義すぎるのですが、とりあえず初見では印象が大事なので、その意味では良かったと思うのです。
何より、キャラ立てが凄い。これこそ正に座付き脚本家ならではのアテ書き。
シャンドール@瀬奈じゅんは、自然にマジシャンらしい演技をしていて格好よかったです。役は少しヘタレなんですけれどね。一方の皇太子@霧矢大夢は実に「パッショネート」で、ヒートアップしていく過程が凄い良かったです。この人、自国を民主主義国家にする夢を抱いて正解ですよ。彼が国王になったら政治が破綻するもの。
突っ込みどころは多々あるのですが、恐らく既にご覧の方はもう突っ込み飽きてると思うので、その辺を避けて気になったところを。

・「コンゴから帰って来た甥」は本物なのか。
このくだり、ちょっと台詞がよく聞き取れなかったのです。
妙に挙動不審だったけどあの甥は本物なのか?と、こたつきさんと話し合った結果、あれはジグモンド作のロボットじゃないかと言う事になりました。

・「シャンドール」はいつマジックを仕込んでいるのか。
作中数回、シャンドールは純粋なマジック技を見せます。「瀬奈じゅん」は、勿論舞台に出る前に仕込んでいるんですが、では作中の「シャンドール」は、いつ仕込んでるの? ヴェロニカの涙を拭ったハンカチは、どういうつもりで用意していたんだろう、と思うと何だか面白いのでした。

テレビを付けた所、偶然「家庭教師ヒットマン REBORN!」をやっていたので、ちょっとだけ見ました。
知っているのは作品名だけで、話やキャラは未知でしたが、どうやら今日の回は総集編だったらしく、何となく眺めても一応なんとかなりました。
……実は、総集編回であることに最初気付かず、凄い端折り方するお話だと途中まで感心していました。仲間集めと修行が「俺たちはそれぞれ師匠に付いて修行した!」と一言で済まされたところで「あれ?」と思い、その後1対1の決闘シーンがダイジェストされるに至って、ようやく総集編だと気付いたのでした。我ながら、遅過ぎます。

トップの更新情報には載せていませんが、トップ等からのリンクを改装ページへ貼り変えました。
結局、アドレス変更してしまいました!
と言っても、前のアドレスでも(お知らせは載せておきましたが)まだ閲覧は変わりなく出来るので、直接リンクされている方は、ご都合の良い時期に移行して頂ければ幸いです。もっとも、あのページに直接リンクしている方って、あまり拝見したことがないので、ウチのサイト内の階層が変わっただけで影響はないかなぁと思っています。

あと、今更ですが「哀しき棹歌」に面白かった投票フォームを付けました。
サイト内の他の作品すべてに付いていて、これだけないと言うのも変なので……。しかし毎度の事ですが、この手の暗いお話の最後に「面白かった」と言うのもどうなのでしょうね。