今週も元気に宝塚宙組「美しき生涯/ルナロッサ」15時半回を観劇。
今日は東京では唯一の2階B席でした。
芝居の天守閣や関ケ原の影の演出、ショーでは月が観えないのが残念です。しかしB席にはB席の楽しみ方があり、広い舞台でのフォーメーションや、通常人で隠されて見えない演出部分を覗き見ることができます。
今回の演目で、一番B席の面白さを感じたのはショーの第3場「バザール」でした。エトランジェ@大空とカマル@野々以外のキャストがストップモーションになった瞬間、まるで精巧なミニチュアドールハウスを眺めているような印象を持ちました。
野々すみ花が不調だったかな、と思います。東京に来てから声が荒れている気がしていたけれど、今日は特に高音が辛そうでした。
寒暖の激しい真夏の公演、最後まで勤められるよう体調を整えて欲しいところ。
また、20日から休演している天羽珠紀の無事の復帰も願っています。
芝居は、全体のテンポが良くなってきました。こうしてみると、第8場「愛と義の狭間」までは普通に面白いし、好きなシーンもあるなぁと思えてきました。
改めて考えて、私が考えるこの脚本内最大の問題は第13場Bの疾風の台詞「お前は正しすぎる」だと分かってきました。
だって、この舞台の三成、秀頼の実夫と言う時点で決して「正しく」ないですから!
側室になる前の段階で関係を結んだことは、三成の正義を損なわないけれど、一度「お方様」になった女性に密通するのは明らかな不義。それを一番良く知っている、けしかけた本人が疾風なのに、「お前は正しすぎる」と言われると観客がビックリしてしまいます。価値観が違い過ぎて、不愉快になるのです。
他にも添削したいところはあるけれど、ここが一番蛇足かなと思います。
芝居における天羽の代役は、風莉じん。行者のソロは、天羽に歌い方を似せているような印象でした。
蒼羽りくは和物経験が少ないはずですが、ダンサーだから型が決まって美しいですね。
ショーでの天羽の代役は、風莉じんと七海ひろきは確認。他にも色々メンバーが入れ替わっていたようなのですが、さすがに私のレベルでは判別できませんでした。
ちなみに、ショーの大階段男役群舞で神殿の男S@大空が帽子を放り投げるシーン、いつも下手の袖に吸い込まれるようにして消えていくのですが、今日は舞台端に残ってしまいました。
足早に降りてきた鳳翔大が拾い上げ、キメながらシュート。
ファンブログで「巧く投げ込めなかった時は、鳳翔がリリーフする」と言う話を読んで以来、1回は観ておきたいと思っていたので、嬉しかったです。