東京芸術劇場プレイハウス「シレンシオ」14:00回観劇。
http://www.nevula.co.jp/silenzio/
- 2013年07月登録記事
- 分類読書感想
三浦しをん著「舟を編む」
【あらすじ】
出版社の社員・馬締光也は、「言葉」に鋭敏すぎるため巧く話せず、変人のレッテルを貼られている。しかしその感覚を見込まれ、辞書編集部へ異動したことで、言葉への拘りを生かし、言葉を通じて人と繋がることの大切さを知っていく。
辞書談義や言葉の解釈に対する拘りが面白くて、辞書が読みたくなる小説。
辞書編纂の苦労話かと思いきや、経過期間が長いせいか、淡々と進んだ印象でした。
馬締は、仕事のことより恋愛で苦労していたように思います。そして馬締が苦労している分、その辺の下りは面白かったです。
もちろん、主題である辞書編纂においても、記載漏れの単語が見付かるという山場はありますが、椅子に座ってひたすら照会する作業というのは、やはりドラマとしてわかりやすい盛り上がりに欠けると思います。職業上、みんなが肝を冷やした感覚は多少わかるのですが、その作業自体があまり描かれていないので、大変だ、という気持ちの共有には至りませんでした。
しかし淡々とした空気感が最初から最後まであることを考えると、これは意図されたものかも知れません。
部に所属する社員を語り部として、何度か視点が入れ替わります。
私としては、西岡の視点が軽妙で面白かったです。
三浦氏の作品は「ちょっと軽め」なところが読みやすく、御本人がどちらかと言えば「ツッコミ」。そういう要素と西岡のチャラさが合っているのでは、と推測しています。
神楽坂の和食「つみき」で夕食を頂きました。
http://r.gnavi.co.jp/a237417/
日本酒の善し悪しはまったくわからない私でも、日本酒をゆっくり味わいたくなる素敵なお店です。
お店はよく繁盛。しかし、客でひしめく店で間々ある、注文が滞る不備などはなく、短気な私でも苛々させられることはありませんでした。
定番メニューは、新潟特色を生かした料理揃い。さらに季節のメニューも豊富に用意されていて、目移りします。
全体的に味付けは薄めで淡白だと思いますが、ほっと安心する温かみがあります。
お店の看板目ニューである釜飯は、注文後40分ほどしてから登場。それまでに何品か摘むので、結果的に締めのご飯という扱いです。
なお、価格は意外とリーズナブル。
一品ごとのボリュームも適度にあって、欲張りすぎることなくお腹いっぱいになりました。
特筆する点として、女将がとても感じのいい方でした。
お店が賑わいつつも品のある大人の風格を持っていたのは、女将の手腕かな、と思います。
来週7月9日発売の別冊少年マガジン8月号より、荒川弘氏が「アルスラーン戦記」をコミカライズ。
http://natalie.mu/comic/news/90231
荒川弘氏は、大ヒット漫画「鋼の錬金術師」の作者。現在は「銀の匙」を週間連載中。
「アルスラーン戦記」は、田中芳樹先生によるファンタジー戦記小説(第一巻1986刊行、2013年現時点で未完)。
どういう繋がりがあるのかと思いきや……
荒川のコメントによるとこの豪華連載が実現に至ったのは、荒川が「アルスラーン戦記」の愛読者であるという編集者の誤解に端を発する。
……笑っちゃいました。
マンガ版1話はオリジナルストーリーとのことなので、荒川氏がアルスラーン戦記をどう読み解いたか、早速問われますね。思う存分作劇してもらった方が面白くなりそうです。私は読むとしてもコミックス待ちになりますが、楽しみです。
ところで、私の記憶違いでなければ「アルスラーン戦記」のコミカライズは、中村地里氏版というものが既に存在しましたよね?
少女漫画風で、戦記物としては少し物足りない感じでしたが、王子アルスラーンの線の細さはマッチしていたと思います。それだけに、骨太な画風の荒川氏だと、だいぶ印象が変わりそうです。
PSP版「ペルソナ2 罪 -INNOCENT SIN-」
http://p2is.atlusnet.jp/
初めてのペルソナ。初めての女神転生です。
これまで、色々な方から女神転生系列のゲームを薦められてきました。「真・女神転生」より「ペルソナ」の方が初心者向けだと思われたので、PSPを購入した際に、その内ゲームアーカイブスで遊ぼうと考えていたのですが、残念ながらペルソナ系はアーカイブス提供されていないのですね。仕方ないので、リメイク・移植版ということになりますが、PERSONA(初代)、罪、P3は「劣化移植」との評があり、長いこと購入を悩んでいました。
今回、購入の決め手になったのは下記の3点。
- 直接続編「ペルソナ2 罰」移植は評判が良い
→罪/罰の二部構成なので、どうせなら罪から遊びたい - 罪が劣化移植といわれる主な要素はロード関係らしい
→TOAのロードも酷かった - 久し振りにチェックしたらamazonで安くなっていた
→最終的にこれで財布の紐が緩んだ
もしかすると、安くなったのは「ベストセレクション(廉価版)」化される前振りかもしれませんけれどね(しかも商品到着後に再度見たら、更に安価になっていました)。
ゲームを始めると、駐輪場で不良に絡まれ、ペルソナ様に目覚めかけるというイベントが発生。
びっくりするほど急な展開のプロローグです。
この種の能力バトル作品であれば、最初に普通の学生生活を見せてから非日常へ移行するのが定番ですよね。それとも、周防達哉に“普通の学生生活”はないということでしょうか。
人々の中には噂と呪いが蔓延し、薄気味悪さを通り越して「奇人変人しかいない」と思いました。
学校で仕入れた話で、本筋に関わってきそうなのは、
- 動かない時計台
- 退学した元同級生
- 夜中に動く校長の像
でしょうか。
雑誌取材は舞耶登場の伏線かな。
学校の探索が済むと、栄吉の呼び出し(偽)で、達哉&リサのペルソナが覚醒。
意外にコミカル展開――というより、シュールでした。音量0で遊んでいた影響が大きいと思いますが。
で、ジョーカー召喚を試みて栄吉の子分たちが影人間になってしまい、更に達哉等3人も殺されかけることに。
達哉は「夢奪う者」らしいですが、主人公が「夢奪う」とは? どういう過去があるのか楽しみです。
キャラクターについては未だ掴みかねていますが、今のところサブキャラの「ハナジー」が気になります。ビジュアルは不細工ギリギリの線を付いているけれど、言動によって可愛く見えるのが不思議です。栄吉とはどういう関係なのか、気になります。