• 2010年06月登録記事

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写真集「I'm here」発売。

個人的には、大空祐飛の写真集と言うより、写真家蜷川実花の写真集で、モデルが大空祐飛である、と言う印象を受けました。
普通の写真集が割と素顔重視なのに対して、厚塗りメイクに派手な衣装で、雰囲気がコスプレっぽいのが要因でしょうか。同じ写真家の手による水夏希写真集も独特の雰囲気でしたが、日常を離れた非日常の光景程度でした。今回はそもそも世界が違う感じ。
過去一年に演じた役を彷彿とさせる写真の合間に、プライベートスナップ風の写真が挟まっている構成も、そんな効果を狙っているのだと感じます。
写真集が出ると聞いて想像していたものとはだいぶ違うけれど、そんな予測の付かないところに脱帽です。
また、撮影時期が広い期間に渡っているためか、シチュエーションによって別人のように感じるのが面白いですね。
特に、表紙でも使われている「銀ちゃん」イメージの写真は、一度観た役なのにまったく知らない表情をしていて、これは既に演じた花組の銀の字ではなく、これから演じる宙組の銀四郎なのだ、と思わされました。

以下は、ざっとした感想。
プライベートショットのメイクがもの凄く「女の子」で吃驚。表情が柔らかいです。
ソラ@シャングリラ風扮装。全身写真は、小物がゴチャゴチャし過ぎなのと、腰の位置に変な布巻いてるせいでスタイルが悪く見えるのが残念でしたが、寝転がってるパターンはどれもお気に入り。
リック@カサブランカ風スーツ。でも、かなり若い雰囲気です。このストライプスーツの写真のページは、全部お奨め!
続いて、ファー付き衣装。元ネタが謎です。シチュエーションはリックの続きのようですが、薔薇の花を散らしちゃったりしてセンスがゴシック調。この写真は殆ど伏目ですが、目力の強い一枚があり、ドキっとします。
ホゲ@太王四神紀風扮装。特徴的な鎧の衣装ですが、最初にこのページを開いた時は、「セフィロス@FF7!?」と仰け反りました。
なぜか鬘が銀髪混じりのストレートで、目元を完全に墨で塗り潰したもの凄いメイク。もしかすると、茨木要素を加味してるのかなぁ……。とにかくメイクが特殊過ぎて、インパクト大。私としては、このメイクだと表情が一定になってしまうので、普通のお化粧で見たかった写真です。
倉丘銀四郎@銀ちゃんの恋風扮装。やや黒塗りに見えるメイクです。最後は銀ちゃんらしい柄×柄扮装で渋谷の街を歩き回ってるところを撮影したもののため、作っていない変顔ショットが結構あります。この格好をして渋谷で撮影だなんて、私なら絶対拒否だけど、本人的には面白がってやってそうな雰囲気を写真から感じました。

6年近く前から温めていたユアンさま過去ネタ。
その間に、ファンダム、ラタトスクが発売され、過去ネタも未来ネタも多いに公式と乖離してしまいました。


【逃亡】
 冷えた土の感触で目が覚めた。
 重い瞼を持ち上げると、闇の中で仄暗い月が揺れていた。
 記憶を取り戻すのに時間は必要なかった。
「……莫迦どもめ」
 嗤った拍子に、頭部が痛み眩暈がして吐き気が込み上げてくる。爽快さとは程遠い。だが、ユアンは衝動に任せ笑い声さえ上げてみせた。それを抑制するものはなにもない。数時間前まで彼を拘束していた魔科学研究所は、今や高い塀のあちら側にある。
 彼は自由だった。
 魔科学研究所と言う名の檻に閉じ込められた彼等、思考する家畜は、マナを人間でも使える兵器に転用する仕事に従事させられる。だが辛い仕事に反し、与えられる食事は一日一回、ほとんど中身のない水粥だけだ。皆、飢えていた。ユアンと共に捕まえられた同族の内、半数が研究への従事を拒否して殺され、残りの半数は栄養失調のため動けなくなり、殺された。
 ユアンが無謀な脱走に乗ったのは、若者らしい短絡さで、どちらにせよ死ぬならば人間共の鼻を明かしてやろうと決意したからだ。成功すると信じていたわけではない。だから塀の頂上で兵士に見付かった時は、これですべてが終わりだと覚悟した──はずだった。
 雷銃に撃たれ、塀から落下した彼を兵士は死んだと勘違いしたのだ。
 なんと言う愚かさ! そしてその愚かさに救われた己の、なんと幸運で惨めなことか。
 水を含んだ土が指先に触れる。天の涙雨か、地に伏した同族の血の池か、定かでない。
 ──宙は遠い。あの彼方に魂の故郷があるのだろうか。最早永久に思考する事がない同族たちの、還るべき星が。
 祈る言葉を持たぬ彼は、ただ口を噤み、その場から立ち去った。


皆さまTOSプレイから数年経ってお忘れかもしれませんが、ユアンさまには雷の耐性がありますよ!(そんなオチ)

荻原規子著「薄紅天女」

勾玉三部作の内「空色勾玉」「白鳥異伝」は恐らく小・中学生時代に読んだと思うのですが、どういうわけか機会を失して以来、この「薄紅天女」を読む気力が失せていました。最初の数行だけ読んで、合わないような気がしたんですよね。
今回改めて読み始めたら、どうして読まなかったのか分からないくらいするする読み切ってしまいました。
一部はちょっと物語の動きが悪いようにも思いますが、二部に入ってからは止めどころがありませんでした。

ところどころ喪失の予感を漂わせていましたが、シリーズ完結に相応しい大団円で安心しました。
いや、勝総の死は酷い理不尽だし、結末後のアテルイの最後なども憤然たる気持ちになるのですが、物語全体が、そういった事象のすべてに諦観の念を持っているようにも思え、怒るとか哀しいと言うことを持続させられませんでした。
武蔵の国に辿り着けなかった青年と娘の子供が、愛する人を国に連れて帰ったと言う小さなハッピーエンドを心地よく受け取れば良いのかなと。
苑上が、思い悩むところはあっても自分で決断を下す少女で、荻原規子先生作品らしい、好きになれるヒロインでした。

二周目現在地:リチャード合流

二周目はどういう訳か進行が遅くて、一回何回分の記事を使うつもりか分かりませんが、イベントシーンは結構飛ばしちゃったりしてます。
この、イヤミ絶頂期のヒューバートが結構好きだったりします。仲間に入って弄られキャラが定着した弟君も可愛いけれど、小憎たらしい姿の方が共感できたのかも。
強制負け戦闘ですが、勝敗でストーリーが変わったら面白かったのではないかなぁと、少しだけ思います。勿論、最終的にアスベルを王都に行かせないと話が進まないから、戦闘で勝てなかったらヒューバートが色々画策して、結局何パターンかあるどこかでアスベルはラントから追放されるということにして。
ちなみに、港への道の途中のイベントで、アスベルが突然熱を出すのは、前後の脈絡がなくて、今一良く分からないシーンだなぁと思います。

一瞬加入の際に確認したヒューバートは、心配したほど変なステータスになっていませんでした。命中が異常に高いのと、術攻撃力が低いくらいでしょうか。装備調整するつもりでしたが、レアプレートに変えると攻撃力が劣ってしまいそうだったので、バトルスーツに変えておきました。次の一時加入の時に再確認して、また検討でしょうか。
その後のリチャードは、攻撃力が飛び抜けて高く、あとは突出したものがない良い案配。もともと一周目にあまり称号を獲得できていないので、偏りようがなかったのかも知れませんね。

次回、パスカルが登場しますが、今回は彼女を主操作キャラにしてみようかな?

今野緒雪著「マリアさまがみてる」シリーズ

マリアさまがみてる バラエティギフト

もう世代が変わってしまったので順番がおかしいですが、一応「バラエティギフト」も読んでみました。
笙子ちゃんの件は、こういう顛末だったのかと理解。もしかすると「妹オーディション」で笙子ちゃんが写真に感動したのは、自分が綺麗に写っていることだけでなく、お姉さんと一緒だったことも含まれているのでは、と思いました。
「羊が一匹さく越えて」でのリリアン受験の顛末は結構面白かったです。結局、あの面接はリリアンではスタンダードなのか?
乃梨子と言うキャラ自体が、比較的突っ込み属性なので視点キャラに向いてるんでしょうね。
そう言えば、前回「マーガレットにリボン」で不意打ち感があった山辺氏に子供がいる情報は、この巻で明かされていたんですね。
マリみての短編は、番外編と言う位置付けでなく本編とリンクした作りだから、短編集を避けて通れないですなぁ。

マリアさまがみてる リトルホラーズ

で、その乃梨子が、下級生と一緒だとこうなるんだ!と最初は驚いたのが「リトルホラーズ」。結局は、騙し中だったから挙動不審になってただけですね。でも登場初期に比べたら驚くほど世話焼きになったなぁ。
菜々は由乃のことをもっと巧く操縦するかと思っていたので、がっつり組み合ってる様子が意外。
祐巳たちが薔薇様なことは、さほど描写されていないので違和感ありませんでしたが、三年生だと言う事実が少し不思議な気分でした。
リトルとはいえホラーズ、なのでちょっと変な調子の話が多かったですが、「ホントの嘘」はちょっと不愉快な部類でした。オチもよく分からなかったし。
ところで、次第にキャラの命名に困って来てるような気がしますが、どうなんでしょう(笑)。