• 2015年10月24日登録記事

以前、宝塚に初心者を誘う時の演目選択を記事にしましたが、その他の部分についても自説を語っておこうと思います。
あくまで、私がお誘いするときの指針ですので、参考としてお読みください。

座席(東京大劇場の場合)

前提条件として、人を誘う以上、チケットは事前に購入しておくものと想定し、一般前売りで購入できる席種で語ります。
東京大劇場の座席は、S席(8,800円)からB席(3,500円)まで、幅があります。
理想を語るのであれは、後述の理由により、舞台全体が見えて、且つ出演者の顔が肉眼で判断できる1階S席10列〜16列辺りのセンターブロック席が初心者には最良だと私は考えています。
とはいえ、2階B席でも、楽しめる人は十分楽しめます。
究極的には、誘う方が好きな席種でいいでしょう。

注意すると良さそうなポイントは、2点あります。

まず1つは、誘う相手の経済力。
観劇慣れしていると、宝塚のチケットは劇場規模に対して安いと感じるくらいですが、慣れていない方は高額な娯楽だという印象を持つようです。「高い」と思うと、マイナス要素があった場合、評価が辛くなりますので、多少考慮した方が良いと思います。

もう1つは、S席1階21列以降(旧A席)は避けた方が良いということ。
この席種に初心者を連れて行って、良い反応をいただいたことはありません。残念ながら、途中寝てしまった人もいます。
ステージから遠いので、よほど演目やスターにキャッチーな魅力がないと、舞台に集中できないようです。

オペラグラス

お連れする初心者の方から比較的よく聞かれるのが「宝塚を観るならオペラグラスという物があった方が楽しめると聞いたのですが、買って行くべきですか」という質問です。
私の答えは一貫して「要りません」です。
特に、観劇自体の初心者であった場合は不要です。

ほとんどの方は、オペラグラスを持っていても、どのタイミングで使えば良いか分かりません。下手にオペラグラスを使おうとして、重要なやり取りを見落とし、話の筋が分からなくなることが往々にしてあります。また、出演者の顔を判別していないし、そもそも誰のファンでもないので、出演者をアップで見る意味が薄いです。
それならば、TVドラマや映画のアップの演技とは違う、舞台ならではの表現を見たり、華やかな舞台装置や群舞の動きを見て頂く方が、よほど面白さを伝えられると思います。
実は私自身、特定のスターのファンではない現在は、オペラグラスをほとんど使わずに楽しんでいます。

……と言いつつ、イザというときのために1台は持って行き、幕間で相手の方から欲しがったら貸します。欲しがった例は少ないですが、この場合はかなりの確率で本気のファン化します。

開演前、幕間、終演後

開演前は、ストーリーの導入あらすじ程度を話しておくと、舞台慣れしていなくても話において行かれず済みます。
キャストに関する予備知識は、与え過ぎない方が良いです。ポスターチラシを観て、トップコンビと主要キャストの顔をチェックする程度でいいでしょう。東京公演であれば、TCAプレス最新号のDVD紹介で、ポスターより多くのキャストの顔をチェックできますので、これを活用するのも良いです。
でも、自分のご贔屓がいる場合は、役と初登場シーンを教えて注目してもらうと、あとで盛り上がれるのでお勧めです。