• 2015年12月登録記事

大島真寿美著「戦友の恋」

【あらすじ】
漫画原作者の山本左紀は、急逝した担当編集者・石堂玖美子の思い出を抱えながら、今日を生きていく。

連作短編集。
「○○の恋」というタイトルは数多くあれど、その○○に「戦友」という語が当てられると、非常にチグハグな印象だなと思って手に取りました。もちろん、それは戦友を文字通り「戦場の友」と勘違いしていたためで、表紙を見て、「戦友と呼ぶ関係性の女友達」のことかと直ぐ気付いたけれど、そのまま読み始めて見ました。

描かれているのはごく普通の日常で、スランプとそこからの脱出だとか、初恋の人との再会だとか出来事はあるのですが、淡々と展開していきます。
また、タイトルロールである「戦友」こと玖美子の存在も、実はそれほど主張していません。1話こそ死後間もない時間軸なので彼女の話になっていますが、2話以降はそれから4年経ったという設定なので、登場率はどんどん減っていきます。
けれど、ふとした時に思い出したり、考える。
この、彼女が死んでいる世界で生き続けている自分、という感覚が全編を貫いていて、大変リアルでした。
良き友は、死んでいても良き友なんですね。

ED

1周目クリア。
そして、慌ただしく2周目を始めました。このゲームを遊んだ経験がある方なら、この行動は同意していただけるのでないかと思います。
オープニングのフロウが怪我を負って捕まっている状態ということは、この冒険は失敗するのかな?程度のことは思っていましたが……ラストで文字通り「えええええ????」と叫びました。
取り敢えず、2周遊ばないと物語が完結しないスタイルのようなので、総評は2周できてからまとめます。ちなみに、もの凄く人を選ぶゲームだということは分かりましたが、私はハマってます。

政治家も宗教家も皆、嘘つきだ

なんていう、いかにもな台詞があったり、

おまえの母親は何を作ったのだ、リッピよ

と笑わせてきたり、松野氏のテキストがノリノリで楽しいです。

探索できるエリアは限られていて、実は行かずに済む箇所はないので、総当たりで進めるのですが、キーアイテムがランダムドロップというところは参りました。
ドロップ狙いで無駄に戦闘を重ねたせいか、以降の戦闘は、ウィッチキング戦@秘匿された書斎を除いて、順当に進みました。

ラッセル・ブラッドン著 池央耿訳「ウィンブルドン」(原題「The Finalists」)

【あらすじ】
実力はあるがタイトルに恵まれないキングと、親友の天才ツァラプキンが、ウィンブルドンの決勝で対峙した。だが試合開始直後、観戦中の女王と優勝者を殺すという脅迫状が届く。タイトル獲得のため全力を尽くすキングと、事情を知り、犯人逮捕のため試合を引き延ばそうとするツァラプキンの、白熱した戦いが始まった。

これも復刊もの。面白い!
物語の前半では、境遇の異なる2人が親友になり、ウィンブルドンの決勝へ至る過程を描いています。この部分だけでも、十分面白いのに、実は後半の決勝戦と犯罪計画を描く「舞台造り」でしかない、という贅沢な作品。
決勝戦が始まると、後は事件と試合の行方が気になって一気読みしてしまいました。

スポーツ青春小説であり、サスペンス物であり、ハラハラドキドキするけれど、とても爽やか。
キングとツァラプキンはダブル主人公という雰囲気なので、どちらも応援できます。
結末は知らない方が楽しめると思ったので、今回は結末のネタバレなしにしておきました。

PlayStation Store気まぐれ感謝祭」として、PSPタイトル(ダウンロード版)が30〜70%値下げセール!

PSPは買い替えも進んでいますし、サービス終了の方向へ進んでいるので、PSPタイトルのキャンペーンはこれが最後かもしれませんね。
体験版を遊んで、感触の良かったゲームも含まれており、この機会に、現在のウォレットの残額分はパーッと使ってしまおう!と考えたり、今年1年かけて積みゲーを少し崩したのに、また積むのか!と考えたりして、悩んでいます。
欲しいな、と思うのは「428」「勇者のくせになまいきだ」「大航海時代IV」「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」なのですが……。
明らかに異色の「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」が候補に入る自分に驚きました(笑)。しかし、555円なら十分元が取れる面白いゲームだと思います。

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ハードを買う最大の目的だった、3DS「CRIMSON SHROUD(クリムゾンシュラウド)」ダウンロード配信版をようやくプレイ開始。
http://www.guild-series.jp/01/crimsonshroud/

本作は、3DSで発売されたオムニバスソフト「GUILD01」に収録された作品の1つ。
現在では「GUILD01」自体の価格が大幅に下がっているので、そちらを購入した方がお得ですが、ダウンロード配信版は調整が入って遊び易くなっているということなので、敢えてこちらを購入しました。
その後、購入した段階で満足したのと、他にもやるゲームが複数あったので、なかなかプレイには至りませんでしたが、遂に起動しました。

現在地:Chapter1(ラハブ宮外郭・ソロスの塔)
東側に行く前に、ミノタウロスに挑んでしまい、こんな初っ端から大変な長期戦になりました。なんとか勝てて、ホっと一息ついたところです。

このゲーム、完全にゲームブックですね!
判定にダイスを使ったり、戦闘キャラクターがフィギュアで表現されている等、見た目はTRPGを意識しているのですが、迷宮を彷徨いてテキストを読むという作りとノリが、ゲームブックです。
ダイスロールが少々面倒ですが、基本的な「戦う」等のコマンドの正否で一々振ることはないので安心しました。

主人公はジオークという固有名もあるし性格設定もされていますが、テキストだと「あなた」と呼びかけられるので、名前変更できても良かった気はしますね。
ちょっと調子に乗っている、松野ゲームでは珍しいタイプの主人公ですが、この手の冒険をする主人公が慎重派ではつまらないので、良いと思います。
仲間のリッピとフロウも、なかなか雰囲気のいいキャラです。特にフロウは、見た目や冒頭のイベントからは想像もしなかった毒舌キャラでウケました。

全体的にコマンド受け付けのテンポが悪く、サクサク遊べないのが残念ですが、それもレトロ感と思えば私は許容できる範囲です。
少しずつ楽しんでいこうと思います。