• 2008年11月22日登録記事

すごく出遅れましたが、2009年春の宝塚上演作が公開されました。
2009年 宝塚歌劇公演ラインアップ【宝塚大劇場、東京宝塚劇場】

月組で、「エリザベート」ですか。
この発表に対する反応は、絶句や阿鼻叫喚の方が多い気がするのですが、最近再演スパンが早過ぎませんか。前回公演からメンバーがさほど変わってない月組で再演する理由が、私には読めません。
「エリザベート」も、「ベルサイユのばら」並みにイベント化しつつあると思った方が良いのかしら。
決して嫌いな訳でなく、良い演目だと思うからこそ、大事に使って欲しいのだですが……。
瀬奈じゅんに「エリザベート」の主要三役を演じさせる価値は、瀬奈と雪組の彩吹真央の二人だけで、「エリザベート」の各シーンができますね!(※)と言うジョークの役にしか立たない気がしますよ。

そう言えば東宝版感想で書き忘れたのですが、ゾフィーの死のシーンにて、フランツは母親を拒絶する事で、マザコンから脱してるんですね。
宝塚版はフランツが母親を否定しないまま最後まで来るので、「夜のボート」でも、二つのゴールだと言って拒絶するシシィの気持ちが分かるけれど、東宝版だとシシィの為に老いた母親すら否定したフランツを観ているので、どうしてこの二人は擦れ違っちゃったのかと憤慨する気持ちになりました。
自立志向も良いけれど、「嵐も怖くない」でちゃんと皇后としての義務を言い渡されているのに気楽に結婚を受けちゃったエリザベートには、どうも共感しにくいです。

※1996年初演で、彩吹:黒天使。
 2002年花組公演で、瀬奈:ルキーニ、彩吹:ルドルフ。
 2005年月組公演で、瀬奈:エリザベート。
 2007年雪組公演で、彩吹:フランツ。
新人公演も含めると彩吹は脅威の5役経験。瀬名は今回3役目になるが、全部一人降りする主要役。