• 2010年01月登録記事

 深夜のカジノで、回転盤にボールを投げ込む音が響いた。
 軽快な音を立てて走ったボールが、やがて勢いを失いポケットへ吸い込まれようとする。エミールは見えざる客にベットの終了を告げ、プレイマットの上を左腕で払った。
 無論、マットの上には一枚のチップも張られていない。だがボールの落ちた数字に赤のチップが置かれているような気がして、エミールは目を閉じた。
 あんな惨めなゲームは初めてだった。
 何度投入しても、あの客が張った数字にばかりボールは落ちていった。まるで負ける為に投げているような恐怖がエミールを襲い、誰でも良いから代わってくれと叫び出すところだった。


……と言う書き出しでエミール話を書いていたのですが、2回目の観劇(1/4)で、ボールを投げる前に賭けを閉め切るやり方であることが判明したので、冒頭から書き直すのが面倒で放置してます。
エミールって、ルーレットを独りで担当してるので大変ですよね。
負け込んで代わって欲しくても、独りで投げ続けるしかない。その孤独は、世界を拒絶しているリックと似ているかも知れないと思いました。
カジノの従業員たちの中で、例えばサッシャは、明るく楽しい男でリックの事も好きだろうけれど、恐らくリックを理解はできない。でもエミールは、サムとは別の視点でリックの理解者になれるかもしれない。
と、まで考えると、さすがに飛躍してるでしょうか。

グレイセスは特にネタがあるわけでなく、またD2同様パーティキャラ全員が均等に好きな状態ですが、創作するならヒューバートかなとは考えます。
立ち位置としてはマリク教官視点も良いのですが、大人を書く筆力がないので、若い者が楽ですね。

そう言えば、


「僕は、“弟君”と言う名前ではありません」
「やだな〜、いくらあたしでもそれは知ってるよ」
 でもアスベルの弟君でしょ、と悪気なく言い放つ彼女は、結局何もわかっていないのだ。


と言う展開が終盤であるだろうと思っていたのに、ありませんでしたね。とても分かりやすい「グレイセス」の展開予想でハズすとは予想外で、ビックリしました。

唐突に表題の話に至るわけですが、ED後のヒューバートは、そのうち政界に転身するんじゃないかなと思います。
暴星魔物の駆逐が終わったら、軍縮が始まるだろうし、彼には軍に固執する要素がなさそうです。とすると、元々インテリ肌のヒューバートは政治家でも良いかと。
実家の財力、たぶん期待出来るだろう大統領の後押し、あと軍閥の票も入るでしょうから、転身は不可能でないかと。
直ぐ中枢にと言うわけじゃありませんが、ウィンドル、ストラタの両元首と面識もあることを考えると、軍に置いて置くより、有効じゃないかな。
ED後を中心とした話は、色々個人的な理由があって書かない主義ですが、これは結構あり得えそうで面白いんじゃないかなぁと思ってます。

舞台「ローマの休日」公演決定
http://www.umegei.com/roman_holiday/

映画「ローマの休日」は勿論観てます。大好きです。
ジョー中心なら、3人しか役者を置かない舞台に脚色出来ると思うけれど、ラストシーン(記者会見)の再現は出来ませんね。二人がそれぞれの世界に去っていくところで終劇かな。
吉田栄作氏は、実は役者としての姿を拝見した事がないです。と言うか、「マネーの虎」と言う番組の司会者をしていた姿しか知らないので、実は今日初めて役者である事を知りました(苦笑)。
朝海ひかる嬢は、オードリーの役を演じるのがこれで2作目ですが、アン王女は似合ってるんじゃないかなと思います。ダンサーだから身のこなしが颯爽としているし、ドレス捌きはエリザベートで慣れたはず。
小倉久寛氏は良い配役の予感。
お、なんだか楽しみになってきました!

ただ、個人的に天王洲銀河劇場って行き難くて、その気分を克服できるかどうかが鍵ですね。
誰か誘いに乗ってくれるかなぁ。

本編クリアしました。

プレイ時間は約52時間。物語の長さ自体は従来シリーズと同じ(40〜45時間)くらいだと感じたので、サブイベントや依頼関係でかなり寄り道していたことが分かりますね。

グレードはクリアボーナス200、称号395、スキル124、サブイベント220、コンボ90、テクニカル68、大量撃破33、武具11で、計1144。
このまま二周目に行ってもそこそこの状態で始められそうですが、一応しばらくはクリアデータで遊ぼうかなと思ってます。

エメロードは車椅子が不要になった事や、一人だけコールドスリープしてた理由が謎だと思ったら、ヒューマノイドだったのですね。でも本人の人格を相当複写出来てる様子でしたよね。フォドラの乙女回路開発は相当進んでいたと言うことでしょうか。
エメロードは造形等が悪者っぽくされていて、ちょっと可哀想だなと思います。実のところ、自分がグレイセスでどの人になる可能性があるかと言われたらエメロードじゃないかなぁと思うので。勿論、彼女みたいに天才的な科学者な訳じゃないですけれど。
ラムダは確かに可哀想だし、素直にそう感じるアスベルの心は優しいと思うけれど、コーネル所長の事は判断し難いと思います。結局のところ、独断専行していたことは確かなようだし、研究に没頭するあまり周りへの説明や理解を求めることを怠っていたんじゃないかしら。
……サブイベント関係や、クリア後イベントでその辺が補足されていたら言えないので、今の内に言ってみました。

結局7年前にリチャードが聖堂の地下に倒れていたのは、盛られた毒が効いて、あそこで倒れたと言うだけなんでしょうか?
それにしては絶妙な位置と言うか、通り道とは言い難い所でしたが。
王子が生還されたことは素直に良かったです。虎年だものね!

最後に苔の一念で、アスベルが我を通して〆ましたが、ラムダの眠りって結局なんなのだろう? アスベルが女性だったなら、ある意味話が分かり易い(子供として生まれ変わる)と思ったのですが、最後にアスベルの子供と思われる少年が出て来たと言う事は、そう思って良いのかしら?
色々解釈しようと思えば出来そうなんですが、グレイセスはゲームとして楽しんでいて、あまりお話をどうこうとは感じないので、攻略本の設定待ちしようかなと思います。

ソフィは、遅刻を責める台詞が随分人間らしく感じて、驚きました。今までも別に棒読みとは思ってはいなかったけれど、凄く抑えた演技だったんですね。

さて、戦闘難易度はセカンドだったのですが、ラスボスの後半の猛攻に耐えかね、シリーズ初のエリクシール祭りとなってしまいました。
拘束後に死亡させられる技は、喰らっても一人のみなのでなんとかなるのですが、終盤に秘奥義→隕石でパーティが生き返らせてもまた死んでいく状態で、本当に危なかったです。
最後は、もう回復無視で特攻して撃破。文字通り、攻撃は最大の防御でした。

一応クリア後データを立ち上げてみたら、一応遊びの幅としてクリア後ストーリーとダンジョンが用意してあるんですね。
導入が凄く意味不明でシュールで笑いましたが、果たしてノパーソとは!?

それにしても、PVは随分終盤の展開を見せていたのだなと、驚きました。今までのシリーズで、こんなED付近をPVに混ぜていた事ってありましたっけ?

宙組公演「カサブランカ」15時半回観劇。

先週同じ時間帯の回を見たばかりだと言うのに、深化した!と驚かされました。
勿論、今更演出の変更が入ったりしたわけではなく、具体的にどこがと言い表せるものでないのですが、演者の役解釈が一層進んで来たのか、それにより間や台詞の調子など細かい部分がかなり変わって来ていると感じました。
残り2回、しかも後方の席しかチケット確保してないんですが、もう少し良い所で見ておきたくなってきちゃったなぁ……。

大きく感じた変化は、まずリックとイルザが緊迫感のある関係に成長した事。一幕の夜の再会では、一歩どちらかが踏み込み間違えれば撃たれそうな緊張感を感じました。
ついでにリックの酔っ払い具合も凄く進んでました。あと、カフェの扉を開けてイルザが入って来た瞬間、リックがゆっくり振り向く時と、パッと振り向く時とあるんですが、この日は凄い勢いで、イルザが登場した途端リックの視野がぐーんと狭く、彼女しか見つめていない事が分かりました。
それから、ラズロのイルザへの愛が強くなった事。
「好きです」の言葉を、今までは優しく言っていたのが、この日は凄く語気が強かった。他ならぬリックから確かめられて、想いが溢れ出た感じがしました。

その他、すべてのキャラクターが「なぜこう受け答えするのか」と言う台詞の気持ちが凄く明確に伝わるようになってきました。
回数見てるからだけじゃなくて、演じる側が、凄く乗って来てるんだと思います。
こういう現場に遭遇すると、舞台は生物だなぁとつくづく感じるのでした。

前回から感じていたのですが、ルノー大尉はリックへの好意を隠さなくなって来てますね。
シュトラッサー少佐と同じテーブルに付いた時、リックの調書を覗き込む仕草が、以前はさり気なくだったのに、どんどんあからさまになってます。しかも、リックの手元を覗く段階に至ると、顔がもの凄く近い。
カフェの閉鎖を言い渡す時も、サッシャの振舞い酒をちゃっかり貰った後に、やれやれと嫌そうに警笛を取り出すんですよね。
大尉の役所としては、もうちょっと腹の内を隠してくれても良いんですが、初見の客にも分かり易くしてる辺り、エンターテイメントとしては正解かな。