花とゆめCOMICS「かげきしょうじょ!!」1巻
ヤングジャンプコミックス「かげきしょうじょ!」の続編。
連載誌だった「集英社ジャンプ改」の休刊により、白泉社「メロディ」に移籍しての再出発です。
今回の収録は、メロディ連載での4話分。移籍直後に付録で掲載された読み切り短編は入っていません。旧連載部分から出し直しするかと思っていましたが、「!」が一つ増えた新作として、1巻からという形になりました。過去の例で例えると「トライガン」と「トライガン・マキシマム」の関係性ですね。
漫画単行本の紙質は変わってしまいましたが、高さは一緒なので、本棚に並べて置けて嬉しいです。
お話は、引き続き爽やかな青春物です。
今回は演技の授業を始めたので、演劇物としてもしっかり楽しめました。ちなみに、安道先生の講義で「スタニスラフスキー・システムとメソッド演技法について」とあった瞬間、私がこの座学を受けたいわ!と思いました。
歌舞伎をやっていたさらさは、「コピー演技」に徹してしまう役者だと判明し、今後は、自分なりの個性を見出そうと七転八倒する展開になりそうですね。
宝塚の新人公演で上級生をコピーした下級生は、コピーできるだけの技術があるということで、決して悪く言われないと思うけれど、コピーしかできないのでは話が違いますものね。
しかし、一皮剥ければ覚醒しそうなさらさに比べ、あのクールな奈良っちが「愛され娘役」の演技を身につけるのは難しいと思うので、そちらの悪戦苦闘にも期待しています。
前巻までの内容では、少し意地悪そうに見えていた星野薫も、根は良い子で、真面目に取り組んでいるが故に周囲に辛口で当たってしまうだけだと分かって、一層同期メンバーを応援したい気持ちになりました。