• 2015年11月11日登録記事

原田マハ著「ジヴェルニーの食卓」

印象派の画家たち——マティス(&ピカソ)、ドガ、セザンヌ、モネを、彼らと関わりがあった女性達の視点から語る4つの短編集。

まるで、絵画を読んでいるような、上質の読書体験でした。
どの画家、どの作品にも温かな眼差しが当てられているので、美術書を横に置きながら少しずつ読み進めたくなります。電子版は、作品画像も収録されているようです。

小説であることを忘れそうなくらい、どの作品も当事者が語っているような臨場感があり、等身大の画家達たちに現実感を感じました。
4作のうち、1つはインタビュー形式、1つは手紙形式という形で、少し趣向を変えて飽きさせないようにしているのも、作家の腕前だと思います。
特に、セザンヌのお話は、「タンギー爺さん」の娘からセザンヌに宛てた手紙という形式で、一度も本人は登場しないのに、セザンヌについて深く考えさせられました。