• 2015年11月02日登録記事

PSゲームアーカイブスの恋愛アドベンチャーゲーム「風雨来記」を始めました。
→「風雨来記」ソフトウェアカタログ

風雨来記タイトル

現在地:7日目(日)

本作は、旅行雑誌のルポライターが、北海道をバイクで巡っては旅行記をアップし、その道中に女の子と交流するギャルゲー。
軽く遊ぶつもりで始めたのに、作り込まれたゲームの奥底を探す内に、気付けばドップリ浸かっていました。

優れていると思った点は2つ。
第一に、バイクで道を走り、途中途中で気になるポイントに寄る、という移動パートと、降りた土地を探索するアドベンチャーパートが、「旅行シミュレーター」と評したいくらい旅をしている雰囲気に溢れています。

バイク

著名な観光名所を巡るだけでなく、単なる農地なんかがあるのも良いですし、仮に名のある観光地でも、主人公が感銘を受けなければ、素直にマイナスの感想を述べるところに感心しました。過去には観光協会とタイアップした旅行ゲームもありましたが、そういった作品では出せないリアルさだと思います。
もっと色々回りたくなるのに、北海道の東側しか行けないのが残念です。まぁ、現在の進行だとその範囲だけでも1か月ですべては回れなそうですが。

第二に、テキスト量が凄いです!
探索スポットに対するテキストが充実しているのみならず、キャンプ場では行きずりの旅人と語らったり食事に凝ってみたり、汎用セリフというものがないのか、と思うくらい「毎日が違う日」なので、旅を進めるのが楽しくて仕方ありません。

シナリオ的には最大の目的である旅行記作成にしても、何気ない印象をちゃんと文章に起こす主人公に感心しました。
どこを回っても、一応記事ネタになるので、1日の終わりに「今日はこんなことがあった」と振り返ることができます。
ちなみに私は、出来はともあれ、読者を飽きさせたくないな、と思って毎日記事をアップしてみています。でも無理に更新しなくても良いという緩さや、読者から遅れて反響が来る部分が、webサイトを作っている人間としては結構リアルで、良くできてると感じました。

ギャルゲーと言いつつ、ヒロインは四人しかいないようですが、ちょうど良い人数だと思います。
1か月という短期間で仲を深めるには、相手としっかり向き合う必要がありますし、それだけ個々の事情もよく見えてくると思います。

夏

というわけで非常に素晴らしい完成度を感じさせるゲームです。
難点を上げるとしたら、バイク移動は少し難しいですね。気の向くままに操作してみたら、思ってもみない場所に出ました。交差点の度に地図を照らし合わせれば目的地に辿り着けますが、もう少し道路を見て判断できたら、移動がスムーズだったのでは、と思います。
……摩周湖を目指して阿寒湖に辿り着いたのは、単なる方向音痴かもしれませんが。