• 2017年11月登録記事

現在地:空中要塞バハムート起動後

大灯台

大灯台内部は、実質ラストダンジョンということもあって、長い上に仕掛けが満載です。
仕掛けは概ね覚えていたので懐かしい気持ちで進んだけれど、道中の門番ボスについては全く記憶がありませんでした。ガンビットを組み直す必要がないような敵は、なかなか印象に残りませんね。

頂上へ辿り着く直前、92階付近でパンネロがアーシェの真意を推し量るイベントがあります。
私は1分強しかないこのシーンこそ、大灯台攻略後のリッキーの台詞と合わせて、FF12のテーマを言い表している場面だと思います。

亡くなった人たちの心はもう動かないんだよ

パンネロは、「復讐して気が晴れるのは死者ではない」と、アーシェやヴァンよりずっと先に理解していて、でもそれを言って聞かせるのでなく、ただ見守っていたのですね。
我々だって、信心深くなくとも盆には帰省して墓参りしようと思うし、死者の祟りだとか供養だとか、考えることもあります。そう思いたいのかも知れません。ファンタジー作品なら尚のこと、死者と生者の境界は曖昧です。
しかし、この後殿下も悟るように、イヴァリースでは生者が何をしようと「死者の心は動かない」のです。

あの人はもうーーいないんだ

同時に「死人が生きている人間を動かす」ことを良しとしない。そこに私は本作の面白さがあると思っています。

それから、ガブラスの挑発で憎しみを掻き立てられたアーシェとヴァンが、ふとお互いを見た瞬間の無言のやりとりに、ハッとさせられました。

映し鏡のヴァンとアーシェ

HD化で細かい表情が見えることで、二人が互いの顔に「自分の復讐心の醜さ」を見たことがはっきり理解できました。このシーンのために、二人は「復讐」と言うキーワードで繋がっていたのですね。

ジャッジ・ガブラス戦はイベントからの繋がりでバッシュ・ヴァン・アーシェ、シド戦は関係性を考えてバルフレア・フラン・アーシェで挑みました。

ガブラス戦

結果としてガブラス戦には攻撃役しかいなかったけれど、速攻で終わりました(苦笑)。
この次にある2戦目も弱かった記憶があるし、もう少しジャッジマスターの名に恥じない強さを見せて欲しかったところ。まさか攻撃も防御も弱いことで「剣にも盾にもなれん奴」と言う皮肉を体現した訳ではありますまい。

シド&ファムフリート戦も、正攻法で撃破。
オキューリアは現世に対して直接力を振るえない感じですが、ヴェーネスは度々己の身でシドを守っています。それでも戦闘中は手を出してこないのは、シドの意思なのでしょうか。勿論、不滅のオキューリアが戦闘に干渉してきたらゲーム的に困るので、静観してくれるのは有難いですが。

ヴェーネスとバルフレア

ヴェーネスは6年前のバルフレアを見知っている、と言うことも踏まえると、親子の戦いをどんな気持ちで見つめたのか考えてしまいます。

平岡緑訳「最後のロシア大公女マーリヤ 革命下のロマノフ王家」

ロシア革命を生き延びた大公女マリア・パヴロヴナ・ロマノワ(Maria Pavlovna、本書ではマーリヤと表記)の筆による、自身の半生記。
マーリヤは、現在宝塚宙組で上演中のミュージカル「神々の土地」の主人公ドミトリー・パヴロヴィチの実姉です。舞台には登場しませんが、同作は本著に強い影響を受けていると思いました。
最初にそう感じたのが、序文のこの下り。

父祖代々、ロマノフ家の者達は、その偉業においても、またその失政においても、ロシアの栄光と国益を自分達の個人的事情に常に優先させてきた。ロシアは、彼らにとって霊魂と肉体の一部だった。ロマノフ家の者達にとって、今まで祖国のために強いられた犠牲が大き過ぎたと言うことは決してなく、彼らは生命に賭けても、ロシアの大地が自らの霊魂であり肉体である証を立ててきた。

また、「神々の土地」のヒロインのイリナは、エラ伯母(エリザヴェータ)の年齢設定を変えたものと思っていたけれど、実際はさらにマーリヤの要素を加えたキャラクターだったように思います。

舞台との関係性は置いても、とても面白かったです。
470ページ、フォントサイズ極小、古めの訳という三重苦でしたが、非常に惹きこまれて貪るように読みました。
大公女の歯に衣着せぬ物言いで、ロシア皇族の暮らしが眼前に蘇るようでした。革命に関しては後から知った事実の付け加えや伝聞が多いですが、渦中にいた当事者にしてみれば、目の前のことしかわからないのが当然だろうと思います。
革命が起きたら、貴族は即逃げて行ったんだろうと思っていたけれど、普通に国内にいたのですね。国を捨てるなんて考えられない事だったのでしょう。
残念ながら最後は尻窄みに感じたけれど、回顧録という形式上、オチは付きにくいので仕方ないですね。

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花とゆめCOMICS「かげきしょうじょ!!」4巻

そろそろ新刊が出る頃だと思って確認したら、7月に発刊済みでした。
今回は3話(+スピンオフ)だったので、早かったのですね。2話連載も多いようだし、連載誌が隔月誌でも早いペースでコミックス化されるのは嬉しいです。

大運動会は思ったよりサクッと終了しました。
煌三郎お兄さんが「赤い薔薇の人」ごっこ出来て楽しそうだったので、リレーも見せて差し上げたかったです。何より、あの空気が読めなかったさらさが、「トップスター様と予科生」として最良の演技パターンを咄嗟に選択できたのは、大きな成長だと思います。
舞台を降りても「スターの自分」を演じているのは、実際の宝塚でもそうだと思ったけれど、もしかすると煌三郎お兄さんも「白川煌三郎」という役を演じているのかもしれませんね。

「隠れEカップ設定」には、久し振りに笑いました。中扉で、さらさの胸はこんなに大きかったかしら、と不思議に思っていたのですが、そういう妄想設定だったのね(笑)。

愛ちゃんが変化する意欲を燃やし始めていて、文化祭オーディションでの開花が待たれます。現時点でもどんどん可愛くなっていっているから、「愛され娘役」が板についたら可愛さが天元突破しそうです。
しかし、愛ちゃんを「ヤル気はまったくない」と判断していた聖先輩との関係がどうなるのか、少し心配もあります。