• 2008年03月登録記事

予告通り、キャラクターごとの雑感を記します(隊順)。
無駄に長いです。ネタバレも含みますので、予めご了承ください。

二番隊
砕蜂は元々序盤の出番がほとんどないキャラなので、1幕は顔見せした程度。双極の丘での「生かして帰すつもりなど~」の台詞を貰っていたのが印象的でした。
見せ場はやはり夜一との対決。迫力のアクションを生で見られた事に大満足しました。雀蜂の始解後は、片手で側転しているんですね。素晴らしい身のこなしでした。
夜一との出逢い回想が台詞に直されていたため、歌が丸ごと割愛されてしまうのかと気を揉みましたが途中から歌に入り、その慟哭に揺さ振られました。

三番隊
上手席は、三番隊が遠かったり見えない事が多かったので、間近だと印象が違うかも知れませんが、隊長と副隊長の間が、再演、血月の頃より冷めている感じがしました。ある意味、今までがやり過ぎだったから、原作に近付いたのかしらと納得しつつも、少し寂しいです。
それぞれの役を単品で見た時には、文句ありません。
同じ漫画ミュージカルでも、「テニスの王子さま」で大石秀一郎を演じていた時は、役者の持ち味にキャラを引き寄せていた印象なのですが、ギンは乗り移ってる感が大きいです。役者自身と役の間で、良い感じに折り合いが付いてるんでしょうね。
土屋ギンの放つ、ぬらーっとした雰囲気が、凄く好きです。
本人の演技解釈もあり、藍染とのやりとりは「行くぞギン」「はい」の可愛い返事等も、なんだか嘘くさくて素敵でした。
ただ、悪役三人組の離脱シーンは、端からだとセットの影でよく見えず、「さいなら」をどんな表情で言ったのか分からず、大変ショックでした。乱菊の反応も見えなかったです。
あと演技に関しては、一点だけ欲が。演出自体が分かりやすく変更になったのかも知れませんが、雛森とイヅルが切り結んでいる背後で、かなり明確に抜刀しようとしているのが見えました。原作や初演の、ぼーっと突っ立ったままに見えて何時でも抜ける姿勢、と言う深さが好きでしたので、残念。
イヅルは、前述の通りあまり隊長愛を前面に出さず、生真面目っぽさと操られている感のある演技だと思います。パンフではラブコールしてるんですけどねぇ。
なんと言っても、前述の雛森がギンに斬りかかった瞬間、イヅルが割って入らなかったことに驚愕しました。今までは彼も即時抜刀していたのに、ギンが二太刀ほど身を躱してから入りました。もしかして、今回はこの時点でイヅルまでギンを疑っているのでしょうか。
ただ、最後に堂に入った酔っぱらい演技で全て持って行きました。
乱菊との対決は、侘助の形と地味な能力が好きなので、始解されて嬉しかったです。

四番隊
卯ノ花隊長は、原作のイメージに沿う落ち着いた雰囲気で格好よかったです。
山田花太郎は、二幕は殆ど出番がなかったですね。予想通り全キャストで一番滑舌が悪かったけれど、元々舞台人ではないから仕方ないかと。

五番隊
藍染隊長は、パンフレットの写真がオールバックでしたが、「天に立つ」以外は眼鏡姿だったので、個人的には従来通りのショットで良かった気がします。
雛森副隊長は歌が巧いだけでなくて、演技も可憐で感動。上手の立ち位置が多く顔がよく見えたので、こんな可愛い女の子だったのか、と戦きました。

六番隊
実はこの二人が、初演からまったく変わらず安定してる気がします。安定しているということは変化もないので、あまり語るところがありません。

九番隊
東仙隊長は、この舞台を見て初めて「危険人物」に思えました。悪役としては正しいのではないでしょうか。
原作でも「正義」主張で怖い人だとは思っていたのですが、役者の発声がやや一本調子な分、余計に「己の正義」盲信家という印象がして、この人は絶対危ない人だ、と確信。そんなわけですので、こんな危ない人を尊敬している副隊長が心配になりました。

十番隊
日番谷隊長は、無理に背を小さく見せるのは止めたのでしょうか。普通に立っていたように見えました。自然で良いと思います。
ちなみに、始解でスモークが出ないというアクシデント有り(お陰で、ギンは演技だけで氷漬けを表現。しかし両者共、まるでそれが予定通りのように何食わぬ顔してたので、氷輪丸のスモーク演出は止めたのかと騙されました)。
乱菊さんは、上手側通路を通られた時に、胸元の開き具合と大きさに納得しました。
イヅルとの対峙は「何様!」の台詞が大変低くドスが効いていたので、いつもお姉さんが強いんだろうなぁと、力関係が伺え、面白かったです(乱菊とイヅルの役者は実の姉弟)。

十一番隊
やはり達者な方が演じてるので、余裕を感じました。
ただ、一角の鬼灯丸を槍から鬼灯丸へ変化させるのは、凄い勢いで留め具を回してるのが見えました。大変そうでした。

隊員(アンサンブル)
増員したけど個性的! そして縁の下の力持ちに留まらぬ活躍ぶりが、もはや名物の域。
一カ所、一護の台詞終わりが歌い出しに被ってしまった時、アンサンブルの方で、恐らく音を一つ飛ばして歌詞を入れて合わせたようでした。生音なら曲の方で修正が効きますが、録音はこの点が大変ですね。
そういえばアクションシーンのSEも、役者の演技に合わせて都度入れてる訳でないように思いました。だとしたら、皆さん音に合わせるのに苦労してるんでしょうね。

主人公二人は……これも回数が長い分、あまり印象の変化もないので割愛。
あ、伊阪は一回しか噛みませんでした!
偶にはルキアに可愛い服を着せてあげたいです。

「ROCK MUSICAL BLEACH THE ALL(尸魂界総集編)」19時回観劇。

始まった瞬間の心境を凄く正直に言い表すと「どうしようこのヒーローショー」(開演間もないので、詳しくは伏せます)と思ったのですが、その印象は最初だけで良かったです。
ステージ使いとしては、客席降りが多く、客自身がぐるぐると視点を変えて見る構成になってました。通路を使った演出はたまに見ますけど、ほとんど第二の舞台扱いでしたよ。

内容の方は、端的に言ってしまえば、一幕が再演とthe Dark of the Bleeding Moonのダイジェスト、二幕がNo Clouds in the Blue Heavens圧縮版と言う構成でした。一幕は目まぐるしい展開でいつの間にやら引っ張り込まれ、却って二幕がもたついて見えた面もあります。
期待の復帰キャラであった乱菊、花太郎は、原作展開以上の出番追加はなし。なので、改めて脚本への感想と言うほどのものは正直ないです。
ただ、下記のシーンが削られていて驚きました。
 ・ルキア回想による海燕の死
 ・冬花火
前者は、好きなシーンなので勿体ないと思ったけれど、1本物の舞台としては主題がすっきりして良かったかなと思います。後者は、歌があるからショウに持ってくるのかな。

歌の数は少なかったです。ミュージカルなのだから、初演くらい芝居に音楽を組み込んで良いと思っているので残念。その分ショウは歌を詰め込んでくるのだろうと期待しています。
また、要所では歌として歌うことを重視せず、演技の一貫として歌う演技指導があったのかなと思いましたが、これはアリだなと頷かされました。

初めてのコマ劇場だったので、その辺りの所感も。
座席自体は思ったより良かったですけれど、やはり一階だけの構造であの収容人数ですので、平べったいなぁと言うのが第一印象でした。お手洗いの数は、いささか問題あり。
あと、随分舞台が丸く、客席に飛び出してるんですね。私の席は前方上手袖だったので、舞台を横から見ているような感じでした。幕が降りてる時の下手側や、両袖に組み立てられた櫓舞台の演技などは見切れてしまい、残念。後方センターだと、全体見えて楽しいだろうなと思います。
まぁ、袖には袖の楽しみがありますし、大変な盛況ぶりに、チケットを取れただけで有難くなるのが舞台好きの血なのでした。

役者の演技に関しては、明日改めて。
隊員ズ(アンサンブル)は最高でした!

風竜騎士団38年12日到達。

今日一番のイベントは、やはり二度目のナグゾスサール討伐。
団員内で唯一、一度目のナグゾ降臨を知る若返り聖騎士の最後の全盛期年に絶好調到来。見事打ち取ってもらいました。で、帰り道に入団希望者の巫女と入れ替え。固定の顔も持っていない汎用キャラだけれど、長い間有難う、と言う気持ちでいっぱいになりました。
ここが、V&Bの面白いところ。
バトルもローテーションし、人材もローテーションする。良くできたゲームだと思います。

二代目隊長リリィが、ようやく結婚。34年にプロポーズしてから、デートイベントばかりで結婚に漕ぎ着けず。確率は1/2の筈なのに、と悔しがっているうちに、妹リディの方が二世サムライと結婚。子供まで作られてしまいました。
しかも、遠征中に人間関係が離れかけてしまい、婚約中のアーチャーと剣闘士に厚い友情の予感が発生。友情は麗しいけれど、婿候補に悪い友達が付いたら困るわと慌てて引き離し、なんとか38年に結婚いたしました。
風竜騎士団の隊長になると、晩婚になるジンクスが出来つつありますが、ちゃんと次世代に繋いでくれれば文句は申しませんとも!

現在、割と素早い祈祷師が育っているので、いいお嫁さんを迎えさせてあげたいのだけれど、間に合うでしょうか(私はセブンの時から祈祷師がとても好きで、素早い祈祷師を作る事をいつも心掛けています)。
子世代が育ってきた御陰で騎士団の強さはある程度安定しており、気分はすっかりお見合いの斡旋をするオバさんです。
今の悩みは、現在生まれている同年代の子供が揃って男の子であること。魔騎士が増えるのは嬉しいけれど、将来、女の子=嫁不足で悩みそうです。

ところで、ストーリー編のフリーの声は、松野太紀(TODイクティノス)だったのですね。レッドは小西克幸(TOSロイド)。全然覚えてないものだなぁ。
もう一度ブラッドの物語も遊びたいけれど、さすがにラタトスク発売までそんなに間がないでしょうか。

開発者インタビュー(詳細版)。
http://www.famitsu.com/interview/article/1214206_1493.html
お犬様の記事部分を読んだら、XBOX360が欲しくなってしまいました。ケモノ好きって、業が深いです。
しかしFF7のレッドXIIみたいに途中で性格が変わるキャラだったら衝撃が強くて立ち直れないので、まだ自制。そもそも、XBOXの前にWiiを買わねば。
それにしても、PS3に移植できそうな発言をされると、色々考えてしまいます。

http://namco-ch.net/talesofvesperia/
公式サイトが、TODDCに続きフラッシュ構成である事が残念でなりません。
フラッシュ演出は何度も見るには不向きだし、更新も面倒なので情報サイト向きじゃないと思います。現に、フラッシュ仕様だったあのFF12公式はまったく更新されないことで有名でしたし、疾うに発売したTODDCで未だに「coming soon」のままな部分があります。
もっとも、現在ユーリの壁紙しかおいていない公式サイトですので、ここで情報を出していくつもりはないのかも知れません。

改めて「舞姫」の話。
悲劇ですけれど、すべての事象に一片の救いを与える構成になっているからこそ、美しいのだと思います。
死の床の芳次郎は、日本への郷愁を語りながらも最後にマリィの名前を呼ぶ。
エリスは、見舞いに訪れた豊太郎、但し彼女からすれば見知らぬ男の手に、初めて会った時と同様に頬を寄せる。
そして、芝居の幕が降りてからカーテンコールの段階で、観客へ挨拶するより前に、豊太郎とエリスが抱き合う。心の中か、天国か分からないけれど、二人の愛が偽りでなく今も想っていると言う形で眼に見えたように思います。
この美しさは、読了感が良い小説に似ています。

そして物語自体が、ただの恋愛悲劇でなく、国家と誇りに殉じる男達の生き様による一片の悲劇だから、日本人にウケるんでしょうね。
もう一歩、愛国精神が強い作品であった場合、拒絶反応もあったと思うのですが、この辺の適度なさじ加減は女性脚本家だからこそでしょうか。そう考えると、現在大劇場で上演している「黎明の風」と対称的かも知れません。