知っていて、なお 2011/05/01 00:00分類更新・執筆情報タグシンフォニア シンフォニア用txtファイルの中に記したまま放置している一文抜き出し。 ――けれど、彼は知っていた。遠い日々は、最早二度と届かぬ高みへ飛び去ってしまったがゆえの美しさ、永遠に戻らないがゆえの眩さである事を。 それは貧しく辛い日々だったけれど、4人が揃い、未来への希望を持っていたあの頃。マーテルが戻ったとしても、同じ日が戻って来る訳ではない。当然そのことを、彼は――ユアンは、クラトスは、ミトスは、知っていたでしょう。 知っているから、彼等は余計に哀しいのだと感じます。