• 2013年06月19日登録記事

池田理代子作(トロワイヤ原作)「女帝エカテリーナ」

エカチェリーナ一世の生涯を描いた「ピョートル大帝の妃」を読んだので、続く時代であるエカチェリーナ二世の生涯を勉強。
歴史漫画の大御所・池田理代子先生の作品だけあって、作中に描かれる壮麗なロシア建築や豪華絢爛な衣装を眺めるだけでも楽しいです。

野心を秘めた少女時代のイントロダクションから、女帝の座に就くまでの緊張感ある時代が特に面白く、その後はポチョムキンが絡むエピソードが興味深かったです。
ただの偉人伝ではなく、フランス革命を機に頑迷になり、頬に肉が付いて容姿が衰え、判断力も鈍っていく晩年までが描かれていて、主人公を美化し過ぎない、少し突き放した視点がありました。

そして、マンガ本編以上に、池田理代子先生がトロワイヤ氏との対談で仰った、下記の言葉を興味深く感じました。

日本では、まだ、女性が一人の夫と一生添い遂げるのでなければ不幸なのだという考え方が一般的です。だから、エカテリーナのように次々と男を変えれば、それだけで不幸な女、ということにされてしまうのです。

対談(3巻収録)より引用

複数人と関係する在り方には、満たされていない印象を受けますが、その人の満足がどこにあるかは確かに分からないよな、と思います。
もっとも、エカチェリーナとしても、夫ピョートルとの結婚が地位だけでなく愛情も与えられたなら、それはそれで幸せだったのでないかと思いますが……。