• 2009年07月11日登録記事

前回の「太王四神記」感想は長過ぎたかなーと思ったので、なるべく纏めてサクサクっと感想です。
今回も文章練習を兼ねて、簡単な粗筋を付けさせて頂きましたので、見てない方にも作品を何となく楽しんで頂ければ幸いです。

【第1場〜第5場】
撮影所では映画「新撰組」の撮影が行われている。
主演・土方役の銀ちゃん(倉岡銀四郎)は、共演スター橘に出番を取られ、最大の見せ場「池田屋階段落ち」も危険の為カットすると言われて落ち込んでいた。銀ちゃんの子分で大部屋役者のヤスたちは、浮き沈みが激しい気分屋の銀ちゃんに手を焼かされる。
そんなある日、ヤスのアパートに銀ちゃんが妊娠した恋人・小夏を連れて来て、二人に結婚するよう命じた――

ドラマシティの開演ベルが長過ぎて、いきなり出鼻を挫かれつつ開幕。
専務@眉月凰と秘書@初姫さあやのコントとしか言いようのないやり取りで、観劇時は初っ端から唖然とした記憶がありますが、DVDだと……一層サムかったです(笑)。
眉月は、私好みのロマンスグレーの小父様。初演には存在しなかった役だと知って、吃驚しました。この役がなかったらこの芝居はこんなに暖かい内容になっていないのでは、と思います。眉月自身からも、宛書かな、と思うくらい根の人柄の良さを感じました。
初姫さあやは、DVDで見ていると芝居が大仰過ぎるかなぁと思いますが、この芝居全体がそういう演出なので、問題と言う程ではないかな。

シルエットから、大見得を切って登場した銀ちゃん@大空祐飛。
観劇時は気付きませんでしたが、鬘のモミアゲ部分の糊付がなんとなく浮いて見えますね。本来の和物やるほどの着替え時間がない&作中劇である印象を全面に出す為にわざと、かしら。
新撰組扮装が大変似合ってるので、勿体ない気もします。
あと、舞台だと銀ちゃんと橘@真野が同期と言われて納得出来ましたが、DVDのアップだとちょっと年齢差を感じちゃいますね。

観劇の時の感想にあまり触れなかったので、銀ちゃんの子分チームについて。
見ているこちらは、銀ちゃんが放埓過ぎて付いていけないのですが、M度が常軌を逸してるヤスは別格としても、トメも意外によく付いてきますよね。日向燦が、ちゃんと脇役に徹しながら、役自体は相当作り込んでる辺り、目立ち過ぎてた「舞姫」からすると成長したなぁと思います。今後も全力で応援したい別格役者です。
ジミー@望海風斗は、作中の幕末純情伝ネタを意識してか、声が可愛いですね。しかし、なぜ大部屋役者が沖田総司なんてちゃんとした役を貰ってるのかなぁ。マコト@夕霧らいは、「ししとう」での銀ちゃんに呆れてる度合いから、子分になって日が浅いのかなぁ等と思います。ヤス&トメが濃い分、この二人は可愛い感じですね。

前回書いた通り、DVDがヤス@華形ひかるを中心に映す事が多く、やっぱりヤスが主人公だなぁと思います。
1場Dで階段をチェックしてるヤスは、この時既に階段落ちを考えてたのでしょうか?
小夏@野々すみ花はDVDアップで見ても巧いですね。若いのに、落ちぶれた女優って感じが漂ってることに感心します。ダンスは特別巧くないので、大空とのデュエットダンスがどうなるのか不安です。
スナック「ししとう」のシーンは、生だと抱腹絶倒だったけれど、DVDで見ると少し強引過ぎる感があると思います。
そう言えば、DVDテロップで驚きましたが、ママ役が月野姫花だったんですね。台詞が2、3ある程度の出番なので、これだけで判断は出来ませんけれど、噂で聞いてたほど大根役者でもない気がしました。

作中の楽曲は3つくらいしかないのでは、と思っていたけれどソングメニューはあるんですね。一応8曲9シーンありました。歌として良いと思うのは「悲しい日々」ですけど、好きなのは銀ちゃんの「主役は俺だ」。
・俺の芝居に合わせてくれ
・俺より二枚目出さないでくれ
・俺のアップに割り込む奴は許さない
・俺より出番が多い奴らは蹴落としてやる
・脇役、助演者遠慮してくれ
いやはや、こんな奴と芝居したくないなぁ! と心底思いますが、そんな卑怯で情けない銀ちゃんを格好よく思わせる大空祐飛のスター性と、そんなに参っちゃってる自分のファン脳に苦笑しつつ、次回へ続きます。