• 2016年01月06日登録記事
糸井重里監修「オトナ語の謎。」

俗語解説本。
解説がおちゃらけているので、笑いました。聞いたことない言葉も若干ありましたが、おおよそは社会人ならば触れている言葉で頷かされます。
これから社会人になる学生向けの解説本とされていますが、どちらかというと「こんな意味の分からない用語を使っている大人たち」に笑ってもらう本なのでは、と私は感じました。
ちなみに、私のいる部署では「ドラフト」を動詞としても使います。「ドラフトりました」とか言ってるのを、恐らく他部署の人は何のこっちゃ?と思っているはず。

宮本輝著「青が散る」

ある男子学生の大学生活を描いた作品。
青春小説と銘打たれているし、主人公達はテニスに打ち込んで激しい試合も描かれるけれど、全体的に淡々としている気がするは、宮本輝氏の筆の特徴でしょうか。
燎平は、父親が工面した金で大学に通いつつ、客観的にはいい加減に生きていているとしか思えない行動を取っている男ですが、それでも腹の中では不安を抱えていたり、潔癖に生きたい気持ちを持っているので、共感できます。色々な出来事が満載で波瀾万丈の4年間だけれども、人間の心に対してはリアリティがありました。
個人的には、老教授との交流に関する下りが印象に残りました。