• 2016年08月登録記事

ポール・アダム著 青木悦子訳「ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密」

【あらすじ】
ヴァイオリン職人のジャンニは、楽器の緊急修理を引き受けたことで、若き天才演奏家エフゲニーと知り合う。彼の演奏会の翌日、美術品ディーラーが死体で発見された。ディーラーは、エリーザ女公がパガニーニに贈った、黄金製の超小型のヴァイオリンケースを所持していた。ジャンニは、中にあった筈の小型ヴァイオリンの行方と、女公の手紙に書かれている失われた楽曲の謎を追い始める——。

前作はヴァイオリン職人、今作はヴァイオリン奏者パバロッティにまつわる探求物語。
今回は被害者や犯人の求めるものが分からない状態から始まるため、事件が複雑ですが、推理要素はやはり味付けです。犯人は、前作に比べれば伏線があったと思いますが、やはり拍子抜けしました。一番致命的なのは、登場時にこれといった印象がないせいで、犯人として再登場しても「誰?」となり、登場人物解説に戻らざるを得なくなることだと思います。そもそも、ジャンニの推理力が高過ぎたり、偶然を引き寄せる力が強過ぎます。
そんなわけで、相変わらずのウンチク小説ですが、品とウィットがあって勉強になって面白い点も変わらず、満足しました。

解説はピアニストにしてエッセイストの青柳いづみこ氏ですが、欲を言えばヴァイオリン奏者の方が良かったかな。
冒頭の物語をかいつまむだけの解説で、残念でした。

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3DSのダンジョンRPG「世界樹の迷宮V 長き神話の果て」体験版を遊びました。
http://sq-atlus.jp/sq5/

製品版に引き継げるタイプの体験版。体験版特有の制限として、探索は樹海3階まで、レベル10まで、セーブデータは1つまで。また、3DSの体験版なので起動30回制限もあります。

「世界樹シリーズ」「新・世界樹シリーズ」共に初プレイ。
元々、コツコツ進めるDRPGが好きということもあり、好感触です。戦闘難易度は厳しめですが、理不尽さは感じません。
また、このシリーズは状態異常(毒)の効果が強いという話を聞いたことがありましたが、実際に毒効果でHPの半分以上を一気に削られて、「これか!」と思い知りました。
ちなみに、攻略知識なく最初に作ったパーティは「フェンサー」「リーパー」「セスタス」「ウォーロック」「シャーマン」で、回復職「ハーバリスト」なしだったので苦労しました。作成時の説明でシャーマンも回復職だと思ったのですが、バフがメインの職でした。そんな偏ったパーティでも、F.O.E.這い回る毒蟲は倒せたので、基本的にはプレイヤーの好きなように構成できそうです。
後から全職を作って育てた感覚では、「ハーバリスト」の回復技はやはり有能です。タンク役の「ドラグーン」、手数が増える「ハウンド」もいい感じ。ただ、これらの職が揃っていると探索中の安心感がぐっと上がって、今度は物足りなくなりました。安定しないギリギリの探索をする方が、本作の正しい楽しみ方のようにも感じます。

3DSの二画面構成&下画面のタッチパネル対応を生かし、画面上がプレイ画面、画面下が自分で描くマップという作りになっているのが面白いですね。
ただ、歩いた道が色付くのでオートマッピングだと思い込みました。1階を踏破したのに評議会に地図を提出できなかったことで、デフォルト設定だと自分で線を引かないといけないと気付きました。
アイコンを自分で配置したりして、「自分だけの地図」を作るのは楽しい反面、完璧主義には面倒さを与える

ダンジョン探索中等、プレイヤーに提示されるテキストがゲームブック調で、思わずニヤリとさせられます。時々、クドいですが。

メンバーの入れ替えのために、わざわざギルドに立ち寄らないといけないとか、パーティに呼び出しているメンバーの装備しか付け替えできず、控えのメンバーと入れ替えるときは、必要な装備を外しておく必要があるとか、微妙に面倒を感じる部分もあります。人気シリーズの割にUIが熟れていない感じです。
でも延々とパーティを作り直してはやり込んでしまう面白さを感じました。
触れた時点では、FF15までに遊びつくせない、と思って購入には至りませんでしたが、結局発売日がズレたから、再検討の余地が出てきた一本です。

高橋由太著「ちょんまげ、ちょうだい ぽんぽこもののけ江戸語り」

気軽に読めるラノベ風時代劇。
個人的には、時代劇ファンタジーを期待していたのですが、剣客ものとしても、妖怪変化ものとしても中途半端でした。
タイトルにある「もののけ」は、ほとんど感じられません。妖狸のぽんぽこが作中ずっと存在していますし、その他の姿に変化もしてみせますが、本人に「自分は化け狸である」という意識があるのか否かあやしい上、基本的に少女の姿を保っているせいで、少し変わった娘という雰囲気に留まっていました。
私は会話が成り立たない相手を可愛く感じないので、ぽんぽこに対して可愛さより面倒臭さを感じてしまったのも敗因でしょうか。
妖術は出てくるけれど、こちらは強力で都合が良過ぎる存在になっていました。

主役二人が恋愛関係になく、ベタベタしていないのはとても良かったと思います。

2章(リムルダール編)、4章(ラダトーム編)のチャレンジを完遂しました。
あとは、3章(マイラ・ガライヤ編)の30日クリアを達成すれば、トロフィーコンプリートです。頑張ってしまうべき……?
以下、プレイ順にチャレンジ達成の経過と感想まとめです。

ラダトーム編

おもいで&伝説の防具

初回プレイ時点で、「???に緑のおもいでを届ける」と「伝説の防具をもたずに竜王をたおす」のチャレンジクエストを達成していなかったため、まずは前回データを呼び出してこれを達成しました。

伝説の防具なしの竜王戦は、事前に「いのちの木の実」を一気食いして、体力を底上げしたので、ブレス攻撃などを1発喰らっても耐えることができました。ヒット&アウェイを守り、アクションゲームらしい楽しみ方ができたように思います。伝説の防具を装備していなかった場合、2戦目が始まるときに真っ裸になってしまうので、最後の格好が締まらないのは、どうしようもないですが。

防具なしクリア

2戦目は、仲間の応援でゲンローワが「世界樹の薬」を持ってきてくれると、多少ミスしても大丈夫だという安心感が生まれて、動きが良くなり、結果としてミスも減りました。

30日以内クリア

初回プレイ時もさほど日数は掛からなかったので、街作りに凝らない、寝ない、死なないの「3なし」に注意する程度で再プレイ。結論として、12日でクリアしました。すべき作業量が少ないので、簡単でした。

ドロップアイテム「整えた布」と「マネマネ金属」が出現せず時間を費やしたので、その辺の運が良ければ、あと1日くらい短縮できたかもしれません。
「整えた布」はかなりの枚数が必要ですが、必要数がわからなかったので、ある程度揃った段階で拠点に戻ったところ、玉座の間を作った時点で使い切ってしまいました。その後、王女の寝室作成クエスト用にまた稼がねば、と思いつつ後回しにしたところ、寝室は作らなくても進行するんですね! 結果として、無駄な稼ぎをせずに済み、ラッキーでした。

三賢者の救出で、1番難しいのはエル救出だと思いますが、事前に「まほうの玉」を作っていくことで、魔物の巣破壊がサクサク進み、時間はかけずにクリアできました。といっても、うっかり爆発に巻き込まれて死んだので1回リセット、麻痺と混乱を受けて時間が掛かり過ぎたので1回リセット、と3度の挑戦をする羽目になりました。

以後は、超激突マシンを移動手段兼攻撃として、ガンガン轢き殺していったので、戦闘でつまづく箇所はなかったです。
でも竜王2戦目は、失敗してやり直しました。伝説の防具を装備しているのだから楽勝だと思ったのですが、逆に攻撃を避ける意識が薄く、うっかり回復が遅れて死にました。連戦で負けると、1戦目からやり直しなのが、少しヘコみますね。

ラダトーム編クリアステータス

お気づきかも知れませんが、チョビ(ドロル)がいます。
本来不要な仲間ですが、鉱石が不足して洞窟を探検に行った際、ついでに救出しました。いのちの木の実も手に入ったから、良かったかなと思っています。

リムルダール編

30日以内クリア

病人の治療や作物の成長に日数経過が必要なので、少し手間取ると思っていましたが、15日でクリアしました。

今回は、ドロップアイテムもさることながら、狙った魚が釣れないことに苦労しました。
一番簡単なイワシですら、5匹釣るまでに木の枝を2本、スライムベスを1匹釣り上げるという釣果。ラダトーム編に引き続き、リアルラックがないと諦めるしかありませんでした。サケが釣れなかったせいで、ヘイザンの完治は1日遅れたので、運が良ければ14日でクリアできていたのでないでしょうか。

ゾンビ化の夜(10日目)は、イベント扱いのお陰で時間が経過しないので、その間に高台を作りました。
大弓は、材料が余ったので4つ作りましたが、配置の都合で、結局1つしか役に立っていなかったかな。

装備品は、エルの治療に必要な世界樹の花を育てるために3日ほど消化する必要があったので、その間に整えました。盾以外は、最強装備にできたはず。

リムルダール編クリアステータス

……と思ったら、うっかりミスで、武器が「てつのおの」に切り替わった状態でした。もちろん決戦は「はやぶさの剣」で戦いました。

今回、実は宿屋を作りませんでした。そのため、夜も誰一人眠らず街中をうろついていました。オバケが現れても、速攻で袋叩きにするのが面白かったです。
病気から回復したと思ったら、寝ずの生活が待っていたのだから、みんな大変でしたね。