• 2016年08月登録記事

遅くなりましたが、TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」7月放送分(14話〜18話)の感想です。
http://re-zero-anime.jp

スバルが評価をどん底まで下げていく一か月でした。
しかし18話にて、本人がそれを自覚していたことが判明し、私としては少し見直しました。

とにかく壮絶だったのは15話! 1話で2回も首が落ちる主人公は、空前絶後でしょうね。
グロ描写は苦手と公言している私ですが、本作の場合は無意味にいたぶるシーンが続くようなことはないし、最低限の描写で効果的に描いているので、割と好感を抱いています。
どちらかというと、スバルが自らの言動で自滅していくところや、白鯨に追われる際、オットーに馬車から突き落とされる等、人間の、というより自分にも存在する性質を見せ付けられて心が痛むことの方が多いように思います。

18話は、公式が単独の広告を打つ等、ハードルを高く設定していたので、どんな展開か非常に楽しみにしていました。
蓋を開けてみたら、死に戻り以降の20分近くがスバルとレムの会話だけという予想外の構成。再び絶望的な展開が畳み掛けるパターンを想定していたので、逆の意味で驚きました。
会話だけでここまで見せたのは凄いとは思います。台詞の間が足りないと思う箇所はありましたが、さすがに普通の週放送アニメで、これ以上尺を延ばすのは無理でしょう。
惜しいのは、エミリアと絆を深めるエピソードが不足していて、スバルがエミリアを好きだという気持ちの真剣さが分からないことですね。エミリアに執着し続ける理由が明確になっていれば、もっとやり取りに説得力を感じられたと思います。

一方、レムは凄まじく可愛いけれど、駄目な男に引っ掛かって、かつ相手の男をさらに駄目にするタイプの女の子だな……と思っていたのですが、18話まで行き着いてしまうと、もう文句も言えません。
強いて言えば、スバルがエミリアに「俺のヒロイン」像を夢見ていたのと同じように、レムもスバルに「私のヒーロー」像を押し付けているのかも、と感じる面はあるのですが、それでもこんな可愛い子から献身的に尽くしてもらえるなら、その程度の押し付けは許容しろ!と思いました。

既にリセットされましたが、すべての王選候補者と接触があった点も進展ですね。
クルシュは元々好感が持てるし、アナスタシアも直接会話してみると案外良い女性のような気がしました。プリシラだけは、お近付きになりたくない人種です。

スバルがなにかしても駄目、なにも行動を起こさなくても駄目という状況から、どうやって惨劇を防ぐのか、これからの模索を引き続き楽しみにしています。
ただ、次に巻き戻ってしまったら、18話の告白はなかったことになってしまうのですよね。それは酷いと思うけれど、果たしてあと2か月分の放送で、一度も死なないなんてことがあるでしょうか……。

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PS4版リズムアクション「初音ミク -Project DIVA- X HD」体験版を遊んでみました。

シリーズ作品未プレイ。
プレイを開始すると、なんの説明もなくミクと対面形式のホーム画面が表示されたので、やや戸惑いました。

基本的には、リズムに合わせて操作するごく普通の音ゲーです。
リズムアクション部分の遊び方は、デフォルメキャラクター「はちゅねミク」によるチュートリアルモードが別途用意されており、しっかり学習できます。
特徴として、プレイ画面には譜面エリアがなく、タイミングを示すターゲットが画面中に規則性なく表示される上、メロディアイコンも四方から飛んでくること。プレイ中、まったく気が抜けません。そのため、背景で繰り広げられるミクの踊りを見る余裕はありませんでした。そもそも、画面のエフェクトとメロディアイコン等が重なって、プレイしにくいこともありました。また、コントローラーの左右同時押しという要素があり、慣れないせいか、ここで頻繁にミスしました。
そんなわけで、音ゲーとしての難易度はやや高めにできていると感じました。とはいえ、難易度を下げれば、メロディアイコンの種類自体が減って簡単になるので、音ゲーが苦手なミクファンが楽しめない、ということはなさそうです。

初音ミクのファンであれば、HD画質でミクの着せ替えやPVを楽しめて嬉しいファンアイテムだと思います。ビジュアルの美しさはPS4なら当然としても、60fpsだけあって、動きが非常に滑らかで感心しました。
ファン以外は……買うことを想定されていないと思うので、構わないのでしょう。

とても残念なことに、体験版ではスクリーンショットが一切許可されていませんでした。
動画は楽曲著作権の問題があるので制限されても仕方ないですが、写真は許可して欲しかったです。

武田泰淳著「十三妹」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
安公子と結婚した女傑・十三妹は、科挙(会試)に向けて猛勉強する夫を陰ながら助ける一方、包公と襄王の間で二分される国家の戦いにも巻き込まれている。三位(深花)で科挙に合格した夫の祝いの中、十三妹と好敵手・白玉堂は、襄王に使える忍者から挑発を受けた。白玉堂は洞庭湖を目指して去り、翌朝、十三妹も姿を消す。

画像は中公文庫版ですが、私が読んだのは「武田泰淳全集 第九巻」です。

中国三大古典「児女英雄伝」「三侠五義」「儒林外史」を切り貼りしたお話。
女武侠者・十三妹の活躍を描く武侠小説のはずですが、どちらかというと、“出来過ぎた女性と結婚して「妻に守られる夫」の立場に甘んじる男”安公子の苦悩が面白かったです。最後は、安公子が夢の中で十三妹に切られた自分の首が埋まっているのでないか、と地面を見るシーンで終わることもあり、安公子の物語だったように思いました。
肝心の十三妹は、様々に活躍するものの、何を考えて行動しているのか分かりません。特に、忍術を駆使して、安公子を三位合格させてしまうのは少々酷いと思いました。夫の努力を完全に無視しているのか、無駄だと思っているのでしょうか。それなら、なぜ安公子と結婚したのかと思いました。

中国モノなのに、突然現代的な言葉が入ってきたり、作者の発言が混在していたり、台詞の前に発言者名が書いてある箇所もあったり、書きかたはいい加減です。
しかし講談だと思えば、軽く読めて面白いと思いました。
純粋な物語としては尻切れとんぼですし、「ねずみの話」等、唐突で挿入の意味があったか分からないシーンも多く、あらすじを纏めるのには苦労しました。

合計6作品視聴。結構頑張ってます。
「SHOW BY ROCK!!しょ〜と」は、毎回1話完結と思わせておいて、まさかの「徒然なる操り霧幻庵」で過去編連続ドラマ仕様という月跨ぎにはヤラレました。
「Re:ゼロから始める異世界生活」は、単独記事で後日投下します。

機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096(13話〜16話)

1年戦争でしか知らなかったブライト艦長が、非常に落ち着いた頼りになる大人になっていました! 部下から慕われているのも当然と思う格好良さです。それなのに、執務室に飾っている写真が盗撮写真というところに、心の闇を感じます(笑)。
個人的には、ジンネマン隊長が死ななくて安心。ここで生き延びたので、後は最後までしぶとく生き抜くタイプな気がします。

“サイド共栄圏を作り、地球連邦を1地方都市化させる”というフロンタルの狙いを聞いて、どこかで聞いた話だと思ったのですが、「銀河英雄伝説」の地球の状況がそんな感じでしたね。
一度広大な宇宙に進出したら、地球の手の届く範囲にはいられないものなのかもしれません。

テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス(01話〜04話)

※公式の表記に合わせて、初回放送を00話とカウントしています。

全体的に本編は暗くシリアス一辺倒ですが、次回予告で毎回笑わせてもらえて、少しホッとして見終わります。エンディングアニメーションも、非常に温かい雰囲気で楽しいです。

本編の方は、ゲーム原作のせいか、全体的に説明不足に感じます。特に「天族は見えない」という設定をまったく知らない視聴者は、0〜1話の間、アリーシャ側の出来事は意味不明だったのでは、と心配になりました。私としては、聖剣祭の騒動をスレイの視点からではなく、一般人の視点から見たらどうなるのか知りたいな。
お話自体は全体的に改変しているようなので、先がどうなるかは楽しみです。

ビジュアルに関しては、今期見ているアニメは「アルスラーン戦記」以外どれも綺麗なのですが、TOZは背景が非常に細かいと思います。CGなのかな。あまりに細かい背景過ぎて、時々キャラが浮いて見える気もします。

91Days(2話〜4話)

毎回、OP・ED付きでも濃い30分を楽しめるので視聴継続。
謎を作りつつその話で解決し、でも次の大きな謎を提示する、という飽きさせない構成になっています。なんといっても、先が読めないから面白いです。また、アニメオリジナル作品なので、先の展開を知る術がないというのもワクワクさせられます。

4話は唐突にギャグ調だったので少し拍子抜けしましたが、4人目の復讐相手という新しい謎を持ってきて、緩急を付けてくるのが巧いですね。
毎話死体を見ているので、非常に血腥いのですが、無意味に流血しているのではないので好感。深夜アニメだからこそ描ける重さだと思います。