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本日ニッショーホールにて行われた、映画「真田十勇士」試写会に参加してきました。
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“天下に並ぶ者なし”の名将として、世間から尊敬を集めていた男、真田幸村。しかし実はこの雪村、その男前な容貌と、偶発的な幸運の連続によって勝ちを拾ってきただけの、気弱な〈腰抜け男〉だったのだ!
実像と巨像の違いに悩んでいた幸村はある時、猿飛佐助と運命的に出会う。忍者の里から飛び出してドデカいことを成し遂げたいと思っていた佐助は、幸村を担いで「本物の天下一の英雄に仕立て上げようじゃないか!」と、同じ抜け忍の霧隠才蔵を筆頭に一癖も二癖もある住人の男たちを集め、世にいう《真田十勇士》を誕生させる!
(映画チラシより一部引用)
上映は2時間15分ほど。
しかし、勇士たちが集まる九度山から大坂夏・冬の陣まで、畳み掛けるようなジェットコースター展開なので、長さはほとんど感じませんでした。
なお、舞台版と脚本の差はないそうです。
小説も出ているし、あまりネタバレに配慮する必要はないかもしれませんが、封切り前なので核心は触れない感想をまとめておきます。
チラシの感じから、もっと泥臭い雰囲気を想像していたのですが、かなりコミカルな作品でした。血糊や生首もあったけれど、あまり凄惨な感じはなかったです。
映画冒頭、15分程度続く“驚きの演出”があり、客席が少し動揺しました。私も驚きました。恐らく、ここで「なんだこりゃ」と思う人は最後まで面白くないでしょうし、ここで「最後までこのノリに付き合おう」と腹を括れれば、楽しめると思います。
そんなわけで、要所で笑いは生じていたけれど、泣く箇所はありませんでした。もっとも、死を覚悟した家康本陣への突撃は、本来泣けるシーンだと思います。しかし舞台ならば熱量で圧倒されそうなところ、映画だと情報量が多いが故の難しさも感じました。
観賞後は、私のツッコミ魂が凄く刺激されて、あれこれ言ってやりたいことはありましたが、時代劇の形をとったエンターテイメント作品としては十分楽しませてもらいました。
幸村@加藤雅也は、ヘタレ設定の割に割と立派な大人で、少し拍子抜けしました。この人は生の方が格好いいかな。
ダブル主人公といっても良いくらい、才蔵@松坂桃李が美味しい役でした。
正直、私は佐助@中村勘九郎をサイコパスだと解釈しながら観ていたので、色男でロマンスの相手も舎弟もいる才蔵の方が、主人公的な活躍をしていたと思います。
格好良かったのは由利鎌之助@加藤和樹と、根津甚八@永山絢斗。人間的には、望月六蔵@青木健が好きです。しかしこの辺の人物は、十勇士といってもほとんどクローズアップされず、勿体なかった気がします。映画だと、その人物を語るには画面に映さないといけないので、尺の都合的に難しいのでしょう。その点、舞台だとだいぶ違う印象になりそうです。