• 2017年04月20日登録記事

PS4のアクションRPG「AKIBA'S BEAT」体験版を遊びました。
http://akibas.jp

アキバズビート体験版

画面の通り、PS4版は既に販売されていて、今月Vita版が発売予定。後からVita版というのは、少し珍しい気がします。

今回の体験版批評は、書こうか書くまいか悩みました。
Chapter4まで遊べるという、かなりボリュームのある体験版なのですが、私はChapter2をクリアした段階で、これ以上進めても楽しめないと判断して、終了しました。

先に、褒めるところをあげておきます。

マスコミの印象操作だ

妄想が現実を浸食する展開はなかなか面白いですし、1章(チュートリアル)→2章(応用展開と掛け合いで楽しませる)→3章(連続の妄想発生で惹き付ける)と、展開の仕方も巧いと思います。繰り返される日曜日という設定、現代人の心の闇を感じさせそうな要素など、物語重視の現代風RPGとしては評価できそうです。
モブを徹底的にモブとしてシルエットで描いているのも、読み込みの軽減策かもしれないけれど、「主人公の目に入っていない人々」という印象もあって、膝を打ちました。

しかし、RPGとして遊んだときのゲーム性部分、つまり戦闘が私には辛かったのです。
ちなみに、私は「AKIBA'S」シリーズをADVだと認識していたので、起動後、チュートリアルダンジョンから始まって面食らいました。どうやら「BEAT」でA-RPGに舵を切ったようです。
この戦闘システム、テイルズオブシリーズ(CC制タイプ)によく似ています。

アキバズビート戦闘

似ていること自体は、操作していて楽しければ構わないのですが、

  • レスポンスが悪い
  • AP(CCにあたる行動値)の回復が遅い
  • 攻撃後硬直が長い

といった問題が重なって、コンボが繋げ難く爽快感が薄いのです。攻撃だけでなく、ガードボタンを押しても何故か棒立ちしているなど、理不尽に感じる箇所がありました。アクションゲームで、思い通りに動かないキャラクターを操作するのは辛いです。

また「イマジンフィールド」を展開すると、AP制限がなくなって攻撃を叩き込めるという要素があります。ところが、「イマジンフィールド」が解禁されたChapterのボスが「飛んで逃げ回る」というタイプで、走って追い掛ける事が多く、却ってストレスが溜まりました。
イマジンフィールドは「PVごっこ」と説明されるのに、空間演出がそれらしくなるだけで、自分のアクションは一切変わりません。タイトルが「ビート」なのだから、単にAP制限を撤廃するだけでなく、音楽に合わせて攻撃することで攻撃力上昇させるとか、なにかしらオリジナリティがあっても良いですよね。そうすれば、イマジンフィールドの楽曲を変更できる理由にも繋がると思います。音ゲー要素を嫌がるプレイヤーに配慮したのでしょうか……。

リアルに再現した秋葉原が舞台、という点はシリーズ通して変わらないコンセプトになっています。

秋葉原

ただしダンジョン以外の建物内には入れず、買い物も店頭で済ませる仕組みなので、残念ながら町に降り立った感じは薄いです。分割マップである上、視界がやや狭いのか位置関係がわかり難く、頻繁に地図を見てしまうので、町歩きの感覚が薄い印象です。

キャラクターは、いい子アイドルのリユは文句なしに可愛いです。
しかし、主人公アサヒの重度の遅刻魔っぷりと、メインヒロインだろうサキが非常に自分勝手で思い込みの激しいキャラクターな点にはイライラし通しでした。親の仕送りで優雅にニート生活していることなどは、キャラクター設定として流せるんですけれどね。キャラクターに対して不快感を抱くポイントって、自分でもなかなか不可解だと思います。

結局のところ、私が現代風RPGと相性が悪いのかもと思った体験版プレイでした。