• 2012年05月登録記事

銀河英雄伝説@TAKARAZUKA公演初日。
そのとき私は客席で、劇場中が凍りついていくのを感じて身震いしました。
支離滅裂な構成。緞帳に延々とアニメを垂れ流す演出。極端に走った衣装。無意味な他作品キャラの挿入。
――歴史に残る駄作!

という悪夢を見てしまったので、逆夢になるようここに記しておきます。
しかし冷静になって思い返してみると、夢の中で上演されていた芝居は「銀河英雄伝説」というより「タクティクスオウガ」な感じでした。
月組でLルート(デニム&ヴァイス役替わり)とか面白いかも……?

デイヴィッド・エディングス著「ベルガリアード物語1巻 予言の守護者」

アメリカのファンタジー小説。
世界観がしっかり構築された正統派の異世界ファンタジーで、「指輪物語」を彷彿とさせられました。解説でも「流れを汲んでいる」と述べられていて納得です。
なかなか読み止まらず、一気に読んでしまいました。旅に出てからの、追っていると同時に追われている感が面白かったです。
色々な土地や人との出逢いに、とても丁寧に細かい生活まで描写されていて、旅物語の醍醐味が詰まっています。

プロローグに神話(アーロンの書)があり、登場人物たちの正体には直ぐ検討が付きました。
読者の方が、主人公よりも世界に対して知識を持っている、ちょっと変わった構図ですね。
ただ、ガリオンは宿命を持つ主人公として無知過ぎないでしょうか?
普通の少年として育てるのは結構だけれど、いつか自分の責を果たさねばならないのなら、ポルは、その時に備えてもう少し彼を教育しておくべきだったと思うのですが……。ガリオンの無知は、必要な無知なのかな。

キャラクターの中では、シルクが気に入りました。口八丁のハッタリで渡り歩く抜け目ない男。人生を楽しんでいるような、諦めているような、複雑なところに人間味が溢れていて見事だと思います。
また、各国の王たちが、有能ではなくても決して無能ではないという匙加減が良かったです。

東京駅から程近い中央区八重洲の南インド料理「ダバ インディア」でランチを頂きました。
http://www.dhabaindia.com/

かなり人気があるお店だったようで、お昼時の到着時点で2組の待ち客がいました。
店構えはこじんまりとしていますが、店内は奥行きがあり天井も高くて広々した空間です。清潔感があるだけでなく、お洒落なブルー基調で、まずインド料理への偏見が取り除かれました。

私は辛いものが不得意なのですが、メニューには唐辛子マーク(辛さの目安)があり、それを確認しつつ注文したところ問題なく頂けました。
特に、マサラドーサという、カレー味付けのポテトを入れたクレープと、海老と魚のシャクティマサラというマイルドなカレーは食べ易くて美味しかったです。
また、とても気に入ったのがパンです。インドのパンといったら「ナン」という印象でしたが、レーズンやカシューナッツが練り込まれたカブリナン、揚げパンの皮みたいなプーリなど、種類があってどれも美味しかったです。

DLC「十二人の勇者」要員であるヴァイスを回収するため、1章最後のアンカーポイントへ飛んで、今度はLルートへ進みました。現在3章コリタニ城攻略終了まで。
Lルート2章とCルート2章での世界情勢の差は、ヴァイスが有能なのかデニムが無能なのか、評価に悩むところですね。

過去に戻ると同時に、アタックチームを低レベルクラスに変更。基礎ステータスの差で1周目より更に楽に進む予定です。
が、バルマムッサでいきなり大誤算が発生しました。
ゲスト参加のカチュアが「スピリットサージ」でラヴィニスを全力で殺しに掛かるのです。仕方なく、後方にラヴィニス対策のユニットを2人置き、彼女から槍で突つかれながらキュアシードを喰わせるという、かなりマゾなプレイになりました。
その甲斐あって、3章で無事ラヴィニスを回収。ラヴィニス回収フラグを立てる為に、1戦だけジュヌーンを出撃させてしまいました。縛りプレイとして、これはNG……?
同様にジュヌーン出撃がフラグのオクシオーヌ、ハボリム出撃がフラグのオズの回収は悩むところです。

高田郁「銀二貫」

【あらすじ】
武家の少年松吉は、寒天問屋の主人に命を救われ丁稚として働くことになったが、商う寒天を美味いと思えなかった。しかし、料理人嘉平から寒天を用いた料理を教えられ、初めて寒天の良さを知る。その後大火で亡くなった嘉平と彼の愛娘に報いるため、松吉はより強い寒天を作り出すことを誓うが――

食べ物が題材で、人情モノで、よく調べられていて説得力のある描写、と「みをつくし料理帖」シリーズの作者らしい作品でした。真帆と松吉を、野江と澪に重ね合わせて読んだ読者は、私だけでないのでは。

この作品では、タイトルである「銀二貫」という大金の使い道が4通り出て来ますが、どれも素晴らしく心に染みます。特に最初に払われた銀二貫がどう使われたのか分かる終盤のシーンには、アッと驚かされました。こんなに気風良く金を工面してやれる人間になりたいものです。
非常に気持ちのよい読了感がありました。