• 2010年12月21日登録記事

余裕だと思ってノンビリ進めていたら、いつの間にかもう年の瀬。少しペースを上げて4場進めます。

【2幕第7場 カジノ】
アニーナの夫ヤンはカジノで負け続けていた。リックはルーレットの勝てる目を教えて、二人に出国ビザを買う金を入手させる。

リックからエミールへの合図は舞台でも明確ですが、実は、背後でビゴーもルーレット台を伺いながら支払い用の小切手を用意しているんですよね。従業員たちのツーカーっぷりに、良い職場だなと思わされます。
サッシャが顛末を知ってニヤニヤしてるのに、大尉が通る瞬間だけ真面目そうな顔を作るのが面白いです。
観劇中は「イカサマはないのか」と問われたジャンが「まさか!」と仰々しく答える理由が分からなかったのですが、DVDで彼の視線と表情に注意して見ると、リックがイカサマを指示した事を知った上で、会心の笑みを浮かべてるように視えてきました。彼こそ大尉以上の蝙蝠だけれど、心はあくまでもフランス側なんですね。

なお、ルーレットの1目掛けは36倍の配当だそうです。一枚のチップが幾らなのか知りませんが、100フランだったとしても、2回全財産一目掛けしたら12万まで膨れ上がることに……!
店の損失を考えると、とんでもないですね。

【2幕第8場 オフィス】
ラズロはリックに特別通行証の譲渡を求めるが、リックは取引に応じず、その理由を「妻に聞け」と言う。

恐らくフェラーリに通行証の件を聞いた後、カフェでレジスタンスの面々からリックの事を聞いたのでしょうが、リックの過去を語る時の嬉しそうな表情からすると、スムーズに譲って貰える事を

【2幕第9場 カフェ】
ドイツ兵が軍歌を歌い店内を我が物顔で占拠している様を見たラズロは、フランス国歌を歌い出す。国歌は人々の合唱になり、面目を潰されたシュトラッサーはカフェの営業停止を命じる。

武力を使っていないけれど、これは正に戦いだと感じます。初めて観劇した大劇2日目の時点では、映画版の「歌のぶつかり合い」とは少し表現が違うこともあり、少し迫力に欠けるかなと思ったのですが、やはり名場面に仕上がりましたよね。何度リピートしても飽きない場面の一つです。
店長の許可も取らずシャンパンが振る舞われる辺り、やはりこの店の人たちって良いですよね。
激昂の余りナプキンを床に叩き付けるサッシャの若さが好きです。

【2幕第10場 シュトラッサーの屈辱】
シュトラッサーは誇りを傷付けられ、ラズロの強制送還を誓う。

ここと15場だけ場面名の系統が違う!と思わず笑ってしまいました。系統通りに名を付けるとしたら「カサブランカの街角」になるでしょうか。
舞台ではあまり気にしていなかったのですが、少佐以外の四人の軍人内でも、身長の差が結構ありますね。ここは全員長身で揃えて欲しかった気がします。