• 2015年03月登録記事

劇団・大人の麦茶「認めてどうしても欲しくて」14時公演@下北沢Geki地下Liberty。
http://ameblo.jp/otonanomugicha/

演劇好きを名乗るなら一度は行かねばならない下北沢。遂に行ってきました!
いかにも下北沢という印象を受ける小さな地下劇場でしたが、想像していたのと違ったのは、清潔感があったこと(笑)。
座席は区切りがなく、チラシが席の目安になっていました。正直、終盤はお尻が痛くて辛かった!

お芝居自体は、出演者が全員巧いし、最初バラバラで謎めいていたピースが繋がっていく話も面白かったです。ただ、時事ネタが多いのは現代劇らしくて良いものの、震災展開だとは思っていなかったので、中盤で地震が発生したときは一瞬強張ってしまいました。
下ネタが混じるのは、この手の劇団だと基本なんでしょうか。角一の妄想セックスシーンは、笑ったけれど必要があったのか?と首を捻りました。もしかすると、こういう卑猥なところから、原始的なパワーが沸き上がってくるのかもしれませんが。

狭い舞台に、13人のもの役者(二役があるため役は14人分)が登場しますが、それぞれが非常に濃い個性を持ちつつ、どこか身近な印象深いキャラクターでした。

キャスト評は、語りたい人の分だけ。
椿@和泉宗兵は、非常に雰囲気のある役者ですね。椿という人物の奥行きを感じました。
角一@全原徳和は、役のために頭を剃ったようですが、暴力とエロスとが混ざった格好良さがありました。
綾部先生@並木秀介は、底知れぬ怖さがありましたが、ただ、綾部・角一・蝶子・針金の人間関係と過去がイマイチ掴みきれなかったのが残念。

女優陣は客演。
主人公格の赤星@今井和美は、「拗らせている」タイプで、ウザくなりそうなのですが、“邪悪な自分”と純情な部分が組み合わさって可愛く見えてくる感じでした。ところで、30歳というのはリアルな話なんでしょうか。
白玉さん@傳田圭菜の大きくて美しい胸が露わになった瞬間、凝視してしまいました。宝塚音楽学校出身という設定でしたが、どことなく、花組の娘役・花野じゅりあに似てるな、と思いました。
妹分の枋子@小山まりあは、別人を装って喋るシーンがありますが、それが非常にその相手を巧く表現していて役者だな!と思いました。ただ、枋子のキャラクター的には、そこまで相手に似せて喋れる必要なかったのでは、と思います。
女性側のエロかった大賞は、蝶子@うえのやまさおりに進呈します。

百波秋丸著「三ツ星商事グルメ課のおいしい仕事」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
経理部の新人ひなのは、毎夜の飲食費を経費計上する「グルメ課」の実態を暴くため、スパイとして異動する。だが実はグルメ課は「食事の力を使って問題を抱えた社員に解決の手掛かりを与える」という目的で働いていた。その活動が会社の利益になっていると感じたひなのは、グルメ課存続のため働くことにする。そして、グルメ課の活動で生まれた新たな取引をグルメ課で受注するという荒技で、経費以上の利益を生む部署として認めさせる。

「総務部グループリソースメンテナンス課」で「グルメ課」という通称を思い付いた時点で、作者は「やった!」と思ったはず。
その上、グルメ課が行くお店は、実在するお店なのですね。料理のイラスト付きで紹介されているので、実際に食べに行きたくなりました。そう思わせる時点で、テーマに対して成功した作品だと思います。

しかし、続刊には手が出ません。
原因は、主人公にあります。
夕飯に食べ放題の店に行って、満足したので翌日寝過ごして11時出社だとか、取引先の重役に婚約者(偽装)として紹介されているときに、いきなり自分だけお菓子に手を付けるとか、食い気優先で知性が感じられません。入社半年の新社会人ならこんなもの、と思うにしても、端々で妙に新人らしからぬ図太さがあるのです。
そのため、魅力的に感じたり共感することができませんでした。

また、最後の逆転劇に至る設定が、「月菓」のエピソードだけで出来上がっていて、最初の2編は関係してこないのが残念でした。バラバラの要素だから、直接絡められないとは思うけれど、もしこれまでのエピソードがすべて逆転の中に組み込まれていたら、きっと大きな爽快感があったでしょう。

最後に、作中で紹介されているお店を覚え書き。

  • 燻製kitchen(大井町)
  • セルベッサジム カタラタス(渋谷)
  • さぼうる2(神保町)
  • 酒茶論(品川)
  • ゑんぞ RIZZERIA ENZO(浅草橋)
夜に歩く

強盗を捕まえるお仕事。
盗賊ギルドで気前よく金をバラまき、次は武器屋ビルグが狙われそうだと判明しました。そういう次第で、ビルグに挨拶した上で夜にその周辺を中心に巡回していたところ、「ドロボウ」という声と、二人の男がそれぞれ別の方向へ逃げていくところに遭遇。
追って来た花屋のメイリンによると、一方が泥棒だというので、前を走っていた男を追って西に行くことにします。
なんと、このシナリオはこれでクリア。ビックリしましたが、続けて次のシナリオが強制開始しました。

助力を請う者

西にいたのは、夜出歩くので強盗ではないかと街で噂されていた弓使いウインド氏でした。実は、彼は犯人ではないという情報もギルドから貰っていたので、ここは素直に彼の言を信用し、彼が突き止めた強盗の根城へ向かいます。
当然相手も待ち構えていたのですが、なんと、Lv.28のフル装備剣士が3人。対するこちらは弓使い2人(セララLv.22)。
出し惜しみせずコンビネーションスキルを使えば、確実にそのターンで1人倒せるので何とかなりましたが、最後の行動順が先に回って来なかったら危ないところでした。
そんなわけで、少し大変な仕事ではあったのですが、その分、報酬上乗せして貰えました。
ルシェーラや街の人々から褒められて、ちょっと照れつつ鼻高々という感じ。

体力回復のため、ママ・パティの家に寄らせてもらおうと思っていたら、街の人がママの息子クリスの病状が悪化したと噂しているではありませんか。
駆け付けます!

病気の少年

ママの家に行くと、今日は泊めてあげられないと断られますが、取り敢えずクリスと面会させてもらいます。
顔が見れて嬉しいというクリスですが、確かに調子が悪そうです。……勢い込んで来たけれど、興奮させ病気を悪化させただけのようで、ちょっと反省。
伝説の「聖なる雫」があれば、どんな状態でもたちどころに治るとのこと。
クリスの命が保つ4日の間に、そのアイテムを手に入れてくれば良いわけですね!

街の人にシナリオキーで語りかけまくりますが、あまり有益な情報は手に入りません。
こういうとき頼りになりそうなのは、知識を蓄えるのが大好きな「夕闇の神殿」ですね。案の定、イェルク氏からファーグラントにあるという情報を聞き出すことができました。
ファーグラントというと、これまで何度か探索した、北の血みどろエリアです。
……ん?

聖なる雫

ロッカールームを見たところ、既に持っていました「聖なる雫」。伝説どころか、イベントアイテムですらないのか(笑)。

ママのところへ行って、聖なる雫を渡します。
無事、クリスは快癒。セララも一泊させてもらえて、更に大量の経験値も獲得できたのでした。

PlayStation Plusのフリープレイに「テイルズオブシンフォニア ユニゾナントパック」が登場!
さらに、ゲーム中「初めての料理」トロフィー獲得画面を撮影することでオリジナルグッズに応募できるチャレンジプレイキャンペーンも実施。
http://www.jp.playstation.com/psn/plus/

テイルズオブシリーズのフリープレイは初めてでは?
PS3を持っていない自分に、直接的な関係はないのですけれど、これを機にまたTOSファンが増えると良いなと思います。

それにしても、ゲーム自体を買って遊ぶというスタイルは、過去の物になるんでしょうかねぇ。
相変わらずゲーム機のインターネット環境を整えられない私は、なかなか付いていけなくて大変です。

伊集院静著「二日酔い主義傑作選 銀座の花売り娘」

本当に? と驚くような若き日の生活を描くエッセイです。
直木賞作家は、受賞後は新聞小説等で仕事が絶えず、裕福なイメージがありましたが、これだけ使う方も激しければ金欠でも奇怪しくありませんわ。
心の底まで赤裸々に語る姿勢は、偽悪的でもあるし自虐的でもあるし、そう言いつつ改める気もないようなので、作家とは自分の人生を売り物にするものなんだな、と思います。

北杜夫著「さびしい乞食」「さびしい姫君」

2015年3月7日記事で感想を書いた「さびしい王様」の続刊。
6つの前書きから物語に導かれ、語り終わった後に6つの後書きで作者の述懐を聞く、というスタイルに慣れたのか、「王様」より素直に楽しめました。
「乞食」は、ストン王国という架空の国から舞台がアメリカに移り、荒唐無稽な面はあっても、キャラクターの考えが理解・共感できたのが大きいと思います。
「姫君」は、9才のローラ姫が主人公ですが、女子はしっかりしていますね。結末が大団円ということもありますが、境遇の割に結構うまいこと人に縋って生きているので、あまり「さびしい」という印象は受けませんでした。