• 2015年11月登録記事

151105.jpg

花とゆめCOMICS「かげきしょうじょ!!」1巻

ヤングジャンプコミックス「かげきしょうじょ!」の続編。
連載誌だった「集英社ジャンプ改」の休刊により、白泉社「メロディ」に移籍しての再出発です。
今回の収録は、メロディ連載での4話分。移籍直後に付録で掲載された読み切り短編は入っていません。旧連載部分から出し直しするかと思っていましたが、「!」が一つ増えた新作として、1巻からという形になりました。過去の例で例えると「トライガン」と「トライガン・マキシマム」の関係性ですね。
漫画単行本の紙質は変わってしまいましたが、高さは一緒なので、本棚に並べて置けて嬉しいです。

お話は、引き続き爽やかな青春物です。
今回は演技の授業を始めたので、演劇物としてもしっかり楽しめました。ちなみに、安道先生の講義で「スタニスラフスキー・システムとメソッド演技法について」とあった瞬間、私がこの座学を受けたいわ!と思いました。

歌舞伎をやっていたさらさは、「コピー演技」に徹してしまう役者だと判明し、今後は、自分なりの個性を見出そうと七転八倒する展開になりそうですね。
宝塚の新人公演で上級生をコピーした下級生は、コピーできるだけの技術があるということで、決して悪く言われないと思うけれど、コピーしかできないのでは話が違いますものね。
しかし、一皮剥ければ覚醒しそうなさらさに比べ、あのクールな奈良っちが「愛され娘役」の演技を身につけるのは難しいと思うので、そちらの悪戦苦闘にも期待しています。
前巻までの内容では、少し意地悪そうに見えていた星野薫も、根は良い子で、真面目に取り組んでいるが故に周囲に辛口で当たってしまうだけだと分かって、一層同期メンバーを応援したい気持ちになりました。

現在地:14日目(日)
ゲームアーカイブスで遊ぶ場合、スクリーンショット機能(一部ゲームでは非対応)が使えます。しかし本作の場合はゲーム内に「撮影する」という操作があり、記事作成に必要なので一通りの光景を撮影します。そうしていると、スクリーンショットも撮った気になります。
……というわけで、自分のプレイ感想記事の方に載せるスクリーンショットを撮り忘れました。

北海道に到着後、ヒロインキャラクターは斎藤姉妹としか遭遇できていません。
2人は居場所を連絡してくれるので、初心者救済用ヒロインなのかな、と感じています。
今週は、姉・冬から釧路川のカヌー川下りに誘われて出掛けたのですが、そこでのイベントで、双子は同一人物(二重人格)なのかなという気がしてきました。
だって、2人が同時に主人公の前に姿を現したことは、ないのですよね。
メールも同じアドレスを使っているし、プロローグ中の夏が冬に呼ばれて帰るシーンも、主人公には呼び声が聞こえていませんでした。あの時は、双子の感応力で、主人公には聞こえないくらいの声量なのに聞こえた、という演出かと思ったけれど、そもそも声なんてしていなかったと考えた方が自然な気がします。
また、アゼチの岬で冬の殺人クッキーを食べた後に、夏が看病してくれるイベントも、非常に不自然でしたよね。あの時は、直前に夏と遭遇した後、冬に会ったので、2人が同時にアゼチの岬にいると思わされたけれど、今思えば、それは彼女達の小芝居だったのでは。

Webマガジンランキングは8位に上昇しました。
ゲーム内のことであっても、少し嬉しいですね。

スティーヴンソン著 村上博基訳「ジーキル博士とハイド氏」

【あらすじ】
弁護士アタスンは、友人との会話で凶暴な男ハイドの存在を知る。それは、アタスンの友人である高潔な紳士・ジーキル博士の相続人の名であった。アタスンが男の調査を始めたある晩、ハイドは殺人を犯し、失踪する。その後突如として博士が人前に姿を現さなくなり、使用人に応える声も別人のようになる。アスタンが博士の部屋に押し込むと、自殺したハイドの遺体のみが残されていた——

初めて読みました。
と言っても、人間の二面性や二重人格のことを慣用句的に「ジキルとハイド」と言ったりもする有名なタイトルなので、ジーキル博士とハイド氏が同一人物であることは最初から分かっていましたが、後半の手紙から伝わってくる自分の理性が失せる恐ろしさは、真相を知っていても迫ってくるものがありました。

私は、ミステリーやホラーというジャンルが不得意で避けてきました。本作も怪奇小説だと思いますが、人物や街並の丁寧な描写から、薄闇に包まれた19世紀のロンドンを覗くような、ドキドキする体験ができて面白かったです。
短編といっても良いくらい短い作品だったので、サラリと読めたのも良かったのでしょう。

訳は、全体的には原典通りのようですが、若干悩まされる箇所がありました。例えば、ジーキル博士とラニヨン博士をどちらも「医師」とだけ示すことがありましたが、その直前に両者の名前があった時は、どちらのことを指しているのか悩まされました。

PSゲームアーカイブスの恋愛アドベンチャーゲーム「風雨来記」を始めました。
→「風雨来記」ソフトウェアカタログ

風雨来記タイトル

現在地:7日目(日)

本作は、旅行雑誌のルポライターが、北海道をバイクで巡っては旅行記をアップし、その道中に女の子と交流するギャルゲー。
軽く遊ぶつもりで始めたのに、作り込まれたゲームの奥底を探す内に、気付けばドップリ浸かっていました。

優れていると思った点は2つ。
第一に、バイクで道を走り、途中途中で気になるポイントに寄る、という移動パートと、降りた土地を探索するアドベンチャーパートが、「旅行シミュレーター」と評したいくらい旅をしている雰囲気に溢れています。

バイク

著名な観光名所を巡るだけでなく、単なる農地なんかがあるのも良いですし、仮に名のある観光地でも、主人公が感銘を受けなければ、素直にマイナスの感想を述べるところに感心しました。過去には観光協会とタイアップした旅行ゲームもありましたが、そういった作品では出せないリアルさだと思います。
もっと色々回りたくなるのに、北海道の東側しか行けないのが残念です。まぁ、現在の進行だとその範囲だけでも1か月ですべては回れなそうですが。

第二に、テキスト量が凄いです!
探索スポットに対するテキストが充実しているのみならず、キャンプ場では行きずりの旅人と語らったり食事に凝ってみたり、汎用セリフというものがないのか、と思うくらい「毎日が違う日」なので、旅を進めるのが楽しくて仕方ありません。

シナリオ的には最大の目的である旅行記作成にしても、何気ない印象をちゃんと文章に起こす主人公に感心しました。
どこを回っても、一応記事ネタになるので、1日の終わりに「今日はこんなことがあった」と振り返ることができます。
ちなみに私は、出来はともあれ、読者を飽きさせたくないな、と思って毎日記事をアップしてみています。でも無理に更新しなくても良いという緩さや、読者から遅れて反響が来る部分が、webサイトを作っている人間としては結構リアルで、良くできてると感じました。

ギャルゲーと言いつつ、ヒロインは四人しかいないようですが、ちょうど良い人数だと思います。
1か月という短期間で仲を深めるには、相手としっかり向き合う必要がありますし、それだけ個々の事情もよく見えてくると思います。

夏

というわけで非常に素晴らしい完成度を感じさせるゲームです。
難点を上げるとしたら、バイク移動は少し難しいですね。気の向くままに操作してみたら、思ってもみない場所に出ました。交差点の度に地図を照らし合わせれば目的地に辿り着けますが、もう少し道路を見て判断できたら、移動がスムーズだったのでは、と思います。
……摩周湖を目指して阿寒湖に辿り着いたのは、単なる方向音痴かもしれませんが。

予告通り、ユアンさまサーチからサイト検索機能を削除して改装しました。
http://yuan.skr.jp/

ユアンさまサーチは、性格付けカテゴリーを持つ専門サーチでした。
10月31日時点で登録情報が残っていたサイト29件の、性格カテゴリー別登録件数は下記の通りです。

  • 格好いい(20件)
  • ドジッ子(16件)
  • へたれ(17件)
  • 乙女(4件)
  • 変態(5件)
  • チビキャラ化(4件)
  • 冷酷(0件)

今頃気付きましたが、性格付けカテゴリーと言いながら「クール」「熱血」というごく普通の性格がありません。
これは、ユアンさまサーチの実態が、二次創作におけるユアンというキャラクターの性質・設定を分類することを目的としたサーチだったからです。
シンフォニア本編が発売された当初は、物語に大きく関わるものの、登場回数自体は少ないサブキャラクターということもあって、プレイヤーごとにユアンさまのイメージは異なっていました。メインシナリオでの言動からクールな策士と見たり、サブイベント「指輪物語」で指輪を落としてしまうというウッカリ具合でドジっ子と捉えたり、「我がものとする」発言をクローズアップした変態扱いだとか、かなり自由に創作されていた印象があります。
そういった中で、自分なりのユアン像(「格好いいユアン」だとか「乙女なユアン」)を描いているサイトを探す方法があれば良いのに、という話をある方から伺って、そうして作ったのがこのサーチだったのでした。

ちなみに、「天の響」は“格好いい”と“へたれ”に登録していました。
短編はオチ担当になることが多い都合上、少々“へたれ”要素が強かったので、長編「最終封印」で登場させる時には“格好いい”を意識してみたりしました。その設定でちゃんと書けていたでしょうか……。