• 2016年09月登録記事

角田光代著「三月の招待状」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
コラムニストの充留は、大学時代の友人夫婦の離婚パーティで、大学時代の憧れの男と再会する。しかし彼は共通の友人である、退屈な人妻の麻美と付き合い始める。いつまでも過去の人間関係に心を残し、叶わなかった恋に執着する自分を振り切るため、同棲相手との結婚に踏み切る。

本の感想と直接関係ありませんが、冒頭、蒲生充留(がもうみつる)という名前で引っ掛かりました。
充留は男名だと感じたのです。美鶴という字面なら、女性だなと思うけれど、あえて充留と書いている辺りは、誤解を招こうとしているように感じます。
でも同棲しているらしい相手が「重春」だから、たぶん女性なのだろうと推測しつつ読み始めて、離婚式に来ていく洋服案に「ドレス」という単語が出てきたところで、ようやく女性だと納得して安心したのでした。
私は、文学作品やミスリード目的の場合を覗けば、小説には一定の「わかりやすさ」が重要だと考えているので、ここで少し取っ付き難さは感じました。

同級生5人のうち、4人のキャラクターの視点に交代しつつ時間軸が進んでいく構成。
心理描写が繊細で、一々納得させられます。構築済みの人間関係に関しては理解できない部分もあったけれど、それもまた現実には良くあることです。非常にリアリティがあって、でも、そうであるがゆえに5人の誰にも魅力は感じませんでした。
宇多男の視点がないのは、良かったと思います。

個人的には、麻美が終盤に掴む「私たちって本来、圧倒的に暇なの」だという解釈が面白かったです。

先に最終回を迎えた2作品分の感想。

機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096(21話〜22話)

http://www.gundam-unicorn.net

最終話に、まさかの「100秒でわかる!ガンダムUC」挿入。
適度な突っ込みと「ソードマスターヤマト」(ギャグマンガ日和)的なスピード感で、日曜朝の最後に大笑いさせられました。
正直、半年間の放送の中で、これが一番インパクトに残りました。

マリーダ戦死以降、リディが急速に善人化していました。本作の裏主人公だったのだなと今更感じたと同時に、それなら此処までスタッフがイジらなくても、と思いましたが、愛情の裏返しなんでしょう。
その他のキャラクターでは、とにかくブライト艦長がいい男に成長していたのが嬉しかったです。

終盤、サイコフレームで何でも解決してしまう辺りは、宇宙世紀らしさを感じました。
しかし幾ら宇宙世紀とは言え、最後に初代の3人が登場したのは驚きました。感応波って、一個人の思念レベルで残っているのならば、幽霊と解釈しても良いのでしょうか……。 

Re:ゼロから始める異世界生活(23話〜25話)

http://re-zero-anime.jp

毎話、引きが巧い脚本だったので、最終回もそのノリだったらどうしよう、と思いましたが、ハッピーエンドで気持ち良い終わりでした。
原作だとまだまだ難題が降り掛かり続けるようですが、アニメ視聴者としては、一先ずこれで終わって安心です。

戦力を整えた後のペテルギウス戦は呆気なかった、と思っていたらまさかのリセットが起きた23話は面白かったです。
残り話数が足りるのか心配もしましたけれど、後は消化試合でしたね。ループして正解の一手を探している都合上、完全正解ルートに行き着くと少し緊張感が抜けるのがこの作品の弱点でしたが、それでもテンポは緩まないので、最後まで面白かったです。

ヒーローズファンタジア、本格開始。
初っ端から、主人公達のエスコート役にクーガー兄貴が登場してテンションが高まりました!
クロスオーバー物の定番・巻き込まれ展開ですが、主人公側の目的も折り込みつつという形なので、導入はなかなかスムーズに感じました。

エピソード1「はじまりの調査依頼」

主人公・忍たちの調査の目的は、HOLYがポイントデルタ12にて行っている謎の大型施設工事について。
「機密」で押し通すシグマール隊長に対し、クーガー兄貴は女性に優しい話のわかる男なので、ホールド本部で聞き込み調査をすることを黙認(聞かなかったことに)してくれました。
ところが、ホールド本部内を探索中、収容ナンバーNP3228=カズマが脱走し、忍たちが手引きしたのでないかと疑われることに。そんな状況の中、新たにホールド本部を襲撃した者がいて……
ということで、早くもリナ&ガウリイが登場!

リナ&ガウリイ

なんとなく予想していた通り、リュードックの目的は主人公でした。迷惑な話ですが、状況的に致し方なく同行。橘あすかを撃破して、ポイントデルタ12に開いた異界へのゲートに飛び込み、アドロアス界へと向かったのでした。

HOLYの施行工事発注先がシアーズ財団系列のデーロス建設(舞-HiME)だったり、サンクフレシュ製薬のアルジャーノ(BLOOD+)という男がホールド本部に来ていたり、現実世界はとんでもないごちゃ混ぜっぷりですね。
主人公=プレイヤーの都合上、エースエージェントの筈の主人公の方が物を知らず、アシスタントのミッチが優秀に見える部分は仕方ないかな。でも、混乱した状況でも仕事を最優先で完遂しようとするところは、社会人として好感が持てました。

あ、橘あすかの相変わらずのタマ発言連発には笑いました(笑)。
アニメでも酷い台詞だと思っていたけれど、誰も突っ込む人がいなかったから、ツッコミ役のリナがいてくれると良いですね。

タマタマ言って欲しくないわね

リュードックに関しては、忍との微妙にボタンを掛け違えた掛け合いなどは笑いましたが、強引な男だし、策士なので警戒しています。

アドロアス界では、突然ドラゴン戦が開始。
橘あすか戦で習得した“一度死んだ後、無敵状態で復活する「英雄モード」”を活用して、勝利しましたが、結構戦闘はキツいです。しかもこのドラゴン、実はボスでもなく、後ほど雑魚でも出現しました(苦笑)。

エピソード2「英雄を継ぐ者」

ドラゴン戦が終わると、新しいエピソードへ。
森でリウイチームと会って仲間に入れた後、ゼル&アメリアに加えセリッシュ姫と対面したのですが……

あなたにそこまでの期待はしていません

意外と、この姫様もバッサリ言う御方でした。
異世界から無理矢理人を連れてきて、帰れないように工作までしておきながら、この言い草ですか。過度な期待をされても困るけれど、それなら自分たちで何とかしろと言ってやりたい。

アドロアス界は、次元の穴をあけてしまう「レイン」という怪物と、穴から流入する「赤い霧」のせいで滅びに瀕しており、忍の父親・英雄はそれを食い止めようとして命を落としたということが判明。
ひとまず、現状の敵は魔導士アーヴィンとなったものの、アプトリオ、レッドといった敵幹部からは、リュードックの方こそ反逆者だと言われています。なんせリュードックが嫌な奴だから、実際そうなのでないかと思えて困ります。展開の都合上、味方しないといけない姫様とリュードックには好感度で稼いで欲しかったです。

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PSPのクロスオーバーRPG「HEROES PHANTASIA」を始めました!
http://heroes-p.channel.or.jp(音量注意)

我ながら「……え!?」と思うマイナータイトルです。そもそも、FF15発売までは積みゲーを消化しようと思っていたのに、新しく買ってしまった辺り、少々ネジが外れていたとしか思えません。

本作は、1990年代〜2000年代のアニメ作品からキャラクターが集結するRPG。
CERO判定は「B」(12才以上対象)ですが、倍以上の年齢でないと、興味を持たないタイトルだと思います。

私の、参戦各作品に対する理解度は下記の通り。

  • 魔術師オーフェン
    原作第一部ファン。第二部の途中で辛くなって脱落。アニメは部分的に見た記憶あり。自分の創作観に多大な影響を受けた作品。
  • 魔法戦士リウイ
    旧版「剣の国の魔法戦士」既読。新版はイメージが違い過ぎて1〜2巻で脱落。アニメ未見。
  • R.O.D(READ OR DIE)
    タイトルだけ知っている。
  • スクライド
    アニメは11話(総集編回)まで視聴済み。クーガー兄貴好き。
  • ケロロ軍曹
    未見。オタク基礎知識として、オマージュに満ちたギャグ作品であることは知っている程度。
  • 舞-HiME
    未見。参加作品中、一番縁遠い作品。
  • BLOOD+
    未見。ビジュアル程度は知っている。
  • DARKER THAN BLACK
    未見。ビジュアル程度は知っている。
  • スレイヤーズ REVOLUTION
    原作・アニメ全視聴済み。身も蓋もないことを言うと、Rは好きじゃありませんでした。ERで評価を持ち直したと思っています。

……かなり不安になりつつ、プレイ開始です。
ちなみに、久し振り過ぎたのでPSPの充電が完全に切れていました。起動前は「クロノトリガー」がスリープ状態だった筈なのですが、果たしてセーブしてあったのか、そちらも不安です……。

起動

パッケージでも分かる、キャラクターデザインの統一されていないオープニングアニメを観た後、まずはデータインストール(約8分)。
正直、こんな「キャラゲー」にデータインストール機能があるとは意外でしたが、その辺はPSP後期に発売されたゲームなので、充実していますね。

主人公は女性(不堂忍)にして、ゲーム開始です。

オープニングイベント

選んだ主人公が登場するかと思いきや、いきなり謎の洞窟にいるケロロ軍曹のシーンからスタートし、戦闘へ突入。

戦闘シーン

ポリゴンの背景に、2Dで描かれたキャラクターがアニメーションしていて、ちょっと独特の雰囲気がある戦闘画面です。
アクションさせるときは、「ヴァルキリープロファイル」のように、キャラの位置に対応したボタンを押します。
同じキャラで続けてアクションすると敵の注意を引き、ガードされやすくなるが、その後他のキャラが攻撃すると当てやすくなるだとか、アクションスキルの順番次第でコンボになったり、前衛後衛の概念があったり、なかなか面白いシステムだけど、一通りのキャラの能力が分かるまでは自分で組み立てるのは難しそうです。

チュートリアル戦闘がリウイチーム、オーフェンチームと続いて、どうやらこの3チームは異世界に迷い込んだらしいと分かった段階で、また視点変更。今度はADV風の会話劇で、ようやく物語らしきものが始まりました。

一切説明のない会話から判明したことによると、ヤップ=ナーのセリッシュ姫が、「英雄様の後継者」とやらを求めて、臣下のリュードックを「追跡ジフト」なるもので、異界・日本へ送り込むようです。
そしてリュードックの同行者は、「自称天才魔導士達」!!

あの者達の適応能力はゾルプル虫以上です

言いたいことは分かるけれど、絶対褒められてないだろうと思われる台詞に大ウケしました。

これでリナたちが登場かと期待が高まったのに、またも視点変更。
でも、ようやく主人公登場です。

現実世界の方は、複数作品の世界情勢が全部混ざっていて、世界各地で事件が多発しているとのこと。曰く、

  • ネイティブアルターによる反社会的行為
  • 怪生命体オーファンによる人間社会への介入
  • 亜人間・翼手の吸血殺人事件
  • 再生された偉人による大英図書館襲撃事件

……問題多発し過ぎだろ!
こんな事件ばっかりの世界、暮らしたくないです。

ここから、「エピソード1はじまりの調査依頼」が開始しました。どうやら物語はエピソード単位で進むようです。
あらすじ風にまとめると……
民間調査機関S.I.R.に勤める忍は、アシスタントのミッチ、協力者の宇宙探偵556(ケロロ軍曹)等と共に、不穏な動きがあるというロストグラウンドの警察機構HOLY(スクライド)を訪れ、調査を開始する。その調査の依頼主は、大英図書館(R.O.D.)だった——
ということで、序盤から複数作品がクロスオーバーしてきますね。
個人的に、現代世界パートで唯一わかる作品(スクライド)を舞台に始まったのは、幸いでした。

取り敢えず初回はここまで。次回から、エピソード単位でプレイ感想を付けられたら良いなと思っています。