• 2009年03月20日登録記事

宝塚花組東京公演「太王四神記」15:30(VISA貸切)2回目。

既に筋は把握していることと、2階のため全体を引いて見る感じでしたが、舞台が遠いのが寂しくて、ついついオペラを多用してしまいました。
で、オペラ上げてるついでに、2幕婚約シーン、舞台前方でスポットを浴びたキハとスジニのやりとりを完全に無視し、後方のホゲ+イルス&チョクファンの背中をずっと見てました。今日は何の話をしていたんでしょうねぇ。日向燦が横顔を向けて喋っていたので、読唇術が備わっていれば読み取れたのでしょうけれど(笑)。
もう一つオペラの御陰で見れたのは、同じく2幕でタルビ登場時にヒョンミョンが冷やかし、蹴りを入れられるシーン。タルビを覗いていたら、その後ろで綺麗に足が上がってるので驚いたら、蹴ってたのが未涼亜希で更に驚きました。聞き知ってはいましたが、ヒョンゴ村長ってかなりアクティブでコミカルなキャラ造りですよね。

昨日の記事で上げていた6つの再観劇時ポイント、75%くらい達成しました。
ポンファ通りで真野すがたが見付けられなかったのと、チョクファンが単体では判らないまま終わったので25%減点。チョクファンは、イルスと一緒に出て来るから対で何度もチェックする機会があるのに、何故私の中でだけこんなに影が薄いんでしょうか。イルスの方が好みの顔だからですか。やっぱりそうなのか。
イルスとチョクファンは、上手下手に分かれてしまう事が多く、意外と両者を見るのは難しかったです。
一方、難しいと思っていた2幕イルスの慟哭は、下手席だった御陰で、倒れるホゲと一緒にオペラに収める事ができました。が、あまりの熱演に気が付いたらオペラの中心地点を持っていかれていました。彼のマイクはOFFだったのですが、タムドクの絶叫を更に上回るような、凄い嘆きが確かに聞こえました。
あれに、宝塚劇場ではマイクが入っていたらしいと言うことの方に唖然とします。中心の芝居の邪魔になってしまうよ。でもこれくらい脇が熱演してると、隅々まで楽しいなぁ。映像だと中心しか残されていない事も多いので、群衆シーンの多い芝居は生に限りますね。
五部族は、じっくりオペラで観察しましたが、やはり緑の夕霧らいが一番好みでした。凄く作り込んだ鬘と髭ですよね。

メイン所の感想は前回書いているので、細かいことを思い出した順に徒然。
要所でチュムチ@朝夏まなとのジャンプに魅せられました。跳躍が高い。力強い。
サリャン@華形ひかるは殺陣が巧いですね。よく見て改めて感じました。カクダン@望月理世がやられ役に慣れてないため、ちょっと段取り感があった気がして、もう少し動ける役者だと良かったかなと思いますが……。
大神官@絵莉千晶のお芝居が巧いことに今頃気付きました。前回は神託の時のエキセントリックな雰囲気に呑まれて、後のカウリ剣の儀式の時の演技はよく見てなかったため。
ヒョンゴ@未涼亜希はメインソロ曲はないけれど、よくよく聞いていたらコーラスの中でもソロパートを多数受け持っていたので、取り敢えず満足。
2階だと、火天会の放った弓矢の軌道がライトで判るようになっていた。が、やはり初見では気付かない模様。ホゲが倒れる理由が本人の台詞でようやく判ると言うのも間抜け。仕掛けの矢が胸に刺さっている事は、二階の距離だと視えませんでした。
下級生もそこそこ覚えて、どこを観ても楽しい、花組。この中での祐飛の芝居を、もっと回数見たかったなぁと思います。まぁ、花組は花組で、引き続き(未涼、日向、華形と好みの役者も多いし)観劇したいと考えてますけれど。

今日も結局オペラで追っかけた大空祐飛。しかし2階から見ると、やはり線が細いかなと思います。
1幕前半は、若く作ってるのか、声が少し浮ついてますよね。母親の死のシーンの絶叫は、ちょっとトーン高過ぎないかなぁと。でも、これが段々低くなっていって、2幕ではとんでもなくドスの利いた声になってるのが好きです。
歌は、相変わらずですけど、個人的には歌として聴かせるより台詞として言ってるタイプの歌い方で、芝居歌として聞けば、ただの歌になってしまうより良いよね、と誰宛でもなく弁明したくなります。
実際、メロディを聴かせた上で歌詞も明瞭に伝えるのは、花組スタークラスだと未涼亜希だけではないですかね。ただし未涼も、前述2点にプラスして芝居の情感を加えるのはあんまり得意でないのか、それとも抑えた役が多いからなのか、少し硬質な気がします。

相変わらずと言えば、オケの金管楽器が凄く「かまし」てました。
デュエットダンスで殆どかましてメロディになってなかった時には、思わず笑いが零れてしまいました。このオケクオリティに慣れちゃうのも、どうかと思うのですが。