• 2009年07月登録記事

あまり細かく分割しても書く事がないような気がしてきたので、一気に1幕終わりまで。

【第6場〜第12場】
主体性のないヤスを嫌っていた小夏だが、結婚&出産資金を稼ぐため危険なスタントをこなす姿や優しさに次第に心を動かされ、プロポーズを受ける。
一方階段落ちのカットが決定となり、新しい恋人とも巧くいかなくなった銀ちゃんは孤独に耐え切れず、小夏にプロポーズする。ヤスを愛し始めていた小夏は心を残しつつそれを断る。だが、物陰からヤスがそれを見ていた。そして階段落ちを引き受ける事を決意する――

銀ちゃんのプロポーズの言いざまは、照れ隠しと分かっていても酷いですね。小夏はいつもこうして、悪気のない銀ちゃんに女としてのプライドをズタボロにされてたのかと思うと、鬱々とした気分になります。
それでも銀ちゃんに心が残ってるんだから、健気なんだか男を見る目がないのか……。
朋子との間を小夏に取り持たせるなど酷いことした挙げ句に、一旦厄介払いしたことを忘れたようにシレッとプロポーズする銀ちゃんの「人でなし」っぷりに呆れるんですが、その前の心情吐露が子犬のようなので、可哀想に見えます。
小夏の回答を本当は想像出来ていたけれど、自分が縋れば絶対戻ってきてくれる、と信じたかったんだろうなぁ。

と、まず銀ちゃんの話題から入りましたけど、実はこの6〜12場って、プロポーズのある12場以外は銀ちゃんの出番あったっけ?と思うくらい存在感が薄いですね。
DVD感想の粗筋ではとにかく「枝葉」を落とす事を優先するのですが、出来上がった上記の文章を見て頂くとお分かりの通り、本筋が完全にヤスの方で、銀ちゃんは脇役ですね。
そんな中での見せ場ですから、12場の告白の時、ヤスにDVDのピント合わせるカットは止めて欲しかったです。銀ちゃんと小夏にピント合わせて、後ろのヤスが映り込んでる角度で固定してる方が雰囲気があったような気がします。
と言うか、盗み聞き中のヤスが目立ってますね。東京公演だと、もっと柱の影に隠れてる感じだった記憶があります。
野々の泣き演技には毎回本気なのではと思わされますが、更に驚いた事に「俺、階段落ちやるよ」と言ったヤスの頬にも、涙が! 最初汗が流れてるのかと思ったら、照明が当たった瞬間、目元から跡が続いてる事に気付きました。
ヤスは、何故泣いたんでしょう。
私は、銀ちゃんが振られたことに対してかな、と思います。銀ちゃんが落ち込んでるから、それを解消する為に小夏とヨリを戻してもらわないといけないのに、肝心の小夏は自分(ヤス)の為にそれを拒んでいる。その上自分自身も、小夏を取られなくてホッとした気持ちを持っている。それは銀ちゃんに対する裏切り行為である……。そんな心情から、贖罪として階段落ちを選択したのでは。2幕で銀ちゃんに「謝って欲しくない」と言うのは、ヤスの方が謝ってるからなのでは?
二人の関係性は未だによく分からないので、そのシーンになってからまた考えて書きたいと思います。

ちなみにヤスのスタントシーンは、華形が飛び込み演技してから袖に回っているのだと思っていましたが、DVDで別人が演じているんだと分かりました。華形は小柄だけど、線が太いんですよね。
アパートにクレージュセットを持って来た銀ちゃんを見る小夏の眼が、凄く愛しそうで、ヤスも心底喜んでいて、これが作中で一番三人が幸せな時期かもと思うと凄く悲しくなります。

気功を経て、最近は太極拳を始めました。
太極拳は、気功と違い武術としての側面が強いので、「目の前に戦う相手がいる」ことを想定しながら動くことになります。
最近思ったのが、これが凄く「最終封印」のネタになる、と言うこと。
勿論、東洋武術の理念は独特なため、直接参考にするのは如何なものかな、と思うのですが、元々「最終封印」ではフェンシングより剣道の動きを取り込んで書いているので、東洋武術の流れで太極拳の考え方を取り入れても良いかも、と感じています。

今日特にそれを思ったのが、攻撃する側が力を込めない、と言う教えでした。
前にいる敵に対し、全身の重心をかけて押すと、確かに相手に掛かる負荷は強くなるけれど、相手が身を引いたり躱したりすると、体勢が崩れてしまい、次の手が打てません。そのため、太極拳では、基本的に自分自身で立つことを重視するのだそうです。
また、運動としては面白い事に、筋肉に力を入れないように立ったり動くのですが、これは主に攻撃を受け流す目的のため(身体を硬くしていると一点を押されただけで体勢が崩れるため)。
「自然体が一番強い」と言うのはこういう事なんだなぁと頭の上に豆電球が点ったような気持ちになりました。

さて、これらを生かして創作出来るのは、いつのことになるでしょうか……

司馬遼太郎著「燃えよ剣〈上〉」

取り敢えず上巻のみ読破しました。

明治維新以降の近代史というものは、日本史の授業で駆け足気味に触れる程度なので詳しくありません。新撰組も左幕派の人斬り集団程度の理解でした。
元々は攘夷を掲げていた事を知り、成り立ち等は眼から鱗でした。勿論、歴史「小説」なので創作性が高いことは承知していますが、この辺の経緯自体は史実に沿ってる筈ですよね。
司馬遼太郎作品自体は、高校時代に「竜馬がゆく」を途中まで読んだ記憶しかありません。そんな訳で、司馬先生の文章には大変久し振りに触れましたが、その前に読んでいた小説が翻訳物の「武器よさらば」だったこともあり、歴史に疎くてもある程度背後関係を説明してくれますし、読み易い文章で面白かったです。下巻は貸出中でまだ読めてませんが、続きも楽しみです。

ただ、改めて司馬作品に触れて不満に思った事が2点ありました。
まず、インテリ嫌いなのかなと、と感じた点。「竜馬」でも武市半平太の評価が辛くて、人物に対する好悪が激しい人だなと思った記憶がありますが、「燃えよ剣」でも山南敬助や伊東甲子太郎には興味がないのかなーと思いました。
それから、女性の扱い。基本的に、出て来る女性は主人公と懇ろになるか、指針・安らぎになる存在の二択(後は主人公に関わらない友人の妻)で、主人公の付属品的に感じてしまいました。
別段ラブロマンスが読みたいわけじゃないので良いのですが、なんとなく物足りないのも事実。女性として、女性の使い方に不満なのかな。

前回の「太王四神記」感想は長過ぎたかなーと思ったので、なるべく纏めてサクサクっと感想です。
今回も文章練習を兼ねて、簡単な粗筋を付けさせて頂きましたので、見てない方にも作品を何となく楽しんで頂ければ幸いです。

【第1場〜第5場】
撮影所では映画「新撰組」の撮影が行われている。
主演・土方役の銀ちゃん(倉岡銀四郎)は、共演スター橘に出番を取られ、最大の見せ場「池田屋階段落ち」も危険の為カットすると言われて落ち込んでいた。銀ちゃんの子分で大部屋役者のヤスたちは、浮き沈みが激しい気分屋の銀ちゃんに手を焼かされる。
そんなある日、ヤスのアパートに銀ちゃんが妊娠した恋人・小夏を連れて来て、二人に結婚するよう命じた――

ドラマシティの開演ベルが長過ぎて、いきなり出鼻を挫かれつつ開幕。
専務@眉月凰と秘書@初姫さあやのコントとしか言いようのないやり取りで、観劇時は初っ端から唖然とした記憶がありますが、DVDだと……一層サムかったです(笑)。
眉月は、私好みのロマンスグレーの小父様。初演には存在しなかった役だと知って、吃驚しました。この役がなかったらこの芝居はこんなに暖かい内容になっていないのでは、と思います。眉月自身からも、宛書かな、と思うくらい根の人柄の良さを感じました。
初姫さあやは、DVDで見ていると芝居が大仰過ぎるかなぁと思いますが、この芝居全体がそういう演出なので、問題と言う程ではないかな。

シルエットから、大見得を切って登場した銀ちゃん@大空祐飛。
観劇時は気付きませんでしたが、鬘のモミアゲ部分の糊付がなんとなく浮いて見えますね。本来の和物やるほどの着替え時間がない&作中劇である印象を全面に出す為にわざと、かしら。
新撰組扮装が大変似合ってるので、勿体ない気もします。
あと、舞台だと銀ちゃんと橘@真野が同期と言われて納得出来ましたが、DVDのアップだとちょっと年齢差を感じちゃいますね。

観劇の時の感想にあまり触れなかったので、銀ちゃんの子分チームについて。
見ているこちらは、銀ちゃんが放埓過ぎて付いていけないのですが、M度が常軌を逸してるヤスは別格としても、トメも意外によく付いてきますよね。日向燦が、ちゃんと脇役に徹しながら、役自体は相当作り込んでる辺り、目立ち過ぎてた「舞姫」からすると成長したなぁと思います。今後も全力で応援したい別格役者です。
ジミー@望海風斗は、作中の幕末純情伝ネタを意識してか、声が可愛いですね。しかし、なぜ大部屋役者が沖田総司なんてちゃんとした役を貰ってるのかなぁ。マコト@夕霧らいは、「ししとう」での銀ちゃんに呆れてる度合いから、子分になって日が浅いのかなぁ等と思います。ヤス&トメが濃い分、この二人は可愛い感じですね。

前回書いた通り、DVDがヤス@華形ひかるを中心に映す事が多く、やっぱりヤスが主人公だなぁと思います。
1場Dで階段をチェックしてるヤスは、この時既に階段落ちを考えてたのでしょうか?
小夏@野々すみ花はDVDアップで見ても巧いですね。若いのに、落ちぶれた女優って感じが漂ってることに感心します。ダンスは特別巧くないので、大空とのデュエットダンスがどうなるのか不安です。
スナック「ししとう」のシーンは、生だと抱腹絶倒だったけれど、DVDで見ると少し強引過ぎる感があると思います。
そう言えば、DVDテロップで驚きましたが、ママ役が月野姫花だったんですね。台詞が2、3ある程度の出番なので、これだけで判断は出来ませんけれど、噂で聞いてたほど大根役者でもない気がしました。

作中の楽曲は3つくらいしかないのでは、と思っていたけれどソングメニューはあるんですね。一応8曲9シーンありました。歌として良いと思うのは「悲しい日々」ですけど、好きなのは銀ちゃんの「主役は俺だ」。
・俺の芝居に合わせてくれ
・俺より二枚目出さないでくれ
・俺のアップに割り込む奴は許さない
・俺より出番が多い奴らは蹴落としてやる
・脇役、助演者遠慮してくれ
いやはや、こんな奴と芝居したくないなぁ! と心底思いますが、そんな卑怯で情けない銀ちゃんを格好よく思わせる大空祐飛のスター性と、そんなに参っちゃってる自分のファン脳に苦笑しつつ、次回へ続きます。

主に「たまごスクランブル」の材料としてですが、自作ゲーム用に出したアイディアで、どのネタにも組み込まなかった没システム案などを拾ってきました。
結局完成してない作品の没ネタなので、ある意味没の没……。

1.コマンド制戦闘システム
攻撃時に選べる行動は下記の4種。

  • 通常攻撃
    防御中の敵に小ダメージ、全力攻撃の敵に中ダメージ、フェイントの敵に中ダメージを与える。
  • 全力攻撃
    通常攻撃の敵に大ダメージ、フェイントの敵に大ダメージを与える。
  • 防御
    全力攻撃の敵に大ダメージを与える。
  • フェイント
    防御の敵に大ダメージを与える。

三竦み(ジャンケン)の法則を元にした戦闘システム。
「限定ジャンケン」みたいな巧い三竦みを創作しよう!と意気は壮大だったのですが、バランスの調整で頭がパンクしそうになったので早々に破棄。

2.属性変化案
   火←→水
 光←|――|→闇
 └─風←→地

フィールド属性と、攻撃属性により
 フィールド:風+光→雷化
 フィールド:風+火→全体効果。恐慌判定
 フィールド:水+地→敵素早さ低下
 フィールド:地+火→攻撃力上昇
など効果が変化する。ただし、対立関係(←→)にある属性同士は反発するため、威力が弱まる。
線で繋いだ属性は融和関係にあり、効果が変化する。
更に追加で、負と生、木製と金属製によって宿る属性が異なる等、一時期属性ネタを凄く凝った事があるのですが、複雑怪奇になって敬遠されそうなので没。

3.EQU(要検討)
装備制限は基本的になく、どんな職種がどんな装備をしても良い。但し、アイテムには必要EQUが設定されており、各キャラクターのステータス「EQU」を割り振って装備する事になる。
例えばEQU15のキャラクターと、必要EQUが10の剣、5の斧、10の鎧、5の服がある場合、剣と服(計15)、斧と鎧(計15)、斧と服(計10)は同時に装備出来るが、剣と鎧(計20)はレベルアップしてEQUを上げないと同時に装備できない。
これは「たまごスクランブル」に取り入れても良いかもと思ってたのですが、検討段階のまま保留に。もしEQUを設けるならば、早期に高レベルたまごが入手出来ても、バランスが崩れず良いかな〜とは思います。