• 2015年09月登録記事

テリー・ケイ著 兼武進訳「白い犬とワルツを」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
妻に先立たれた老人サムは、老人扱いする娘たちの世話焼きに苛立ちを感じつつ、どこからともなく現れた不思議な白い犬を友として余生を送る。そうして多くの友人を見送ったサムは、今度は子供たちに見守られ死ぬ。

死と愛を描いた物語。
ミステリアスなところと共に、「古き良き」と冠するような時代のアメリカの田舎感があります。

冒頭の、妻が死んで家族が集まり、子供たちが自分のことを相談しているの分かっていて眠ったフリをしているサムの描写時点では、凄く素敵な雰囲気だと思ったのですが……
残念ながら、その後の展開にまったく惹かれませんでした。
特に、不思議な白い犬が一体なにを象徴しているのか、ということが伝わって来ず、本作のテーマが汲み取れないまま終わってしまったのが残念です。
もう少し大人になって、自分の家族を持ち、死を身近に感じてから評価すべき作品かと思われます。

率直にいうと、主人公サムは、耄碌しているように見えます。
世界の終末が1979年3月10日に来るという牧師に、3月11日の日付で小切手を送ろうと書いたり、本質的にはウィットに富んで面白い人物なのですが、そういった人格面と、老人として我執に囚われることは同時に存在しうると思うのです。
世代的な理由もあって、私は介護する娘たちの方に共感しました。そのため、白い犬のことで幻覚を見ているかのような嘘をついて娘を揶揄う下りなどは、非常に腹立たしかったです。
そういう感想になってしまうあたり、私はまだまだ人間的に成長できていないのでしょうね。

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出た、走った、勝った!

種明かしをすると、ちょうどキングスゲートに挑む段階で、久し振りにみこま商店(つばめちゃん)が来てくれたのです。そして、私に売ってくれたのです。
「場札減りにんじん」という禁断アイテムを
というわけで、スモールソリティア他3アイテムのお陰です。まったく実力ではありません。それでも危ういところで、最後は鞭を叩きまくりました。

頑張ってくれたのは、フラワーグラッセ(牝馬)4歳。
スピード113、スタミナ118、ピークタイム5〜6。
牝だけど長距離向きのステータスで、若駒モード最後の有馬記念に勝てた時点で、もしやと思っていたのですが、素晴らしい馬でした。
その前に育てたオーバーライド(牡馬)も、キングスゲート以外は全勝と好成績だったので、この二頭に子供を作らせたら強いんじゃないかなぁ。期待しています。

どういう組み合わせで産んだか覚えてないJr世代の馬を、一通り消化した際、ガンガンキッドとクイーンアルテミスの仔だと思っていた馬(茶色)が、選んでみたらときおオーナーの馬でビックリし、3歳になったときに前川先生から「オークス」を狙おうと言われて牝馬であることに気付いて再びビックリしました。
デフォルト名がタイマンファイターだった時点で、牡だと思っていましたよ……。
期待のJr世代は、ダイブツマニアとジャストミンティーの仔(ユーマストダイブツ)。なんと、目標にしていた星付き馬なのです。
更に、マークツーとイガノカゲロウの仔(ターボピピン)が有利特性「コーナー得意」を引き継いでおり、この仔を巧く種牡馬にしていきたいなと思っています。

引き続き楽しんでいますが、騎乗回数が多いがんのすけ、ひよこ、たかひろオーナーとの会話イベントは一巡してしまったらしく、また最初の会話に戻ったのが残念。アップデートでセリフパターンを増やしてもらえないかしら。

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TVアニメ「アルスラーン戦記」22話「出撃前夜」
http://www.arslan.jp

エンドカードはED担当の横山愛氏による、殿下来日ニュース。
ネタたっぷりで、一時停止してじっくり楽しめる一枚でした。

本当に「出撃前夜」な内容で、進展がなかったので感想も鈍りますね。
話数に余裕があるなら、今回のような話もいいアクセントになると思います。しかし残り少ない話数で、1話からずっとナレーションで予告している王の誕生を描くのか、気を揉んでいるわけで……。
とりあえず、アルスラーンとヒルメスが軍を率いての決戦ということは、完全にアニメオリジナル展開。このまま、原作とは違う流れでエンドマークを付けることになるんでしょう。オリジナルエンドに対する心配要素は、あのアンドラゴラスが予言を粛々と受け入れている違和感でしょうか。
個人的には、このまま王都奪還した上、最終話でギーヴが宝剣を持って帰還してアルスラーンを王位に着けちゃうとか、そんな雑な終わりかたをしなければ、なんでも良いです。

エラムとアルフリードが順調に「喧嘩ップル」に成長しています。実際、この二人の組み合わせの方が、ナルサスとアルフリードよりハマって見える気もします。
ギーヴとファランギースもいい感じに描かれていることを踏まえると、アニメスタッフはツンデレ女子のカップリングが好きなのかな。まぁ、私も大好きですが!

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ユーハイムの夏季限定「サマーバウムクーヘントゥルム」をいただきました。

私は基本的に大きく平べったい「リング」を買うので、縦に長い「トゥルム」はどう切って食べたら良いのか悩み、輪切りにしたあとは薪形に切ってみました。
でも、後からユーハイム店舗では斜め切りしたバウムクーヘンが出てくることを思い出して、惜しいことをした気になりました。
たぶん、味は変わらないと思うんですけれどね。

まず一口食べて、意外な酸っぱさに驚きました。
レモン果汁が入っているといっても、多少後味が爽やかに感じる程度だと予想していたのですが、実際はかなりレモン感があります。
実はバウムクーヘンの外側が砂糖ではなく、レモンゼリーでコーティングされているので、まず舌に当たるのがその部分なのですね。そのため、酸味がまず強く感じるのだと思います。
夏らしく、甘さ控えめでベタベタしないのは良かったけれど、個人的には食べ慣れている普通のバウムクーヘンの方が好きかな。

トゥルムの良いところは、専用の箱がお洒落なこと。今回は、いかにも夏商品らしい爽やかさです。
ネットで調べたところ、ユーハイム・ディー・マイスターだとまた異なる仕様の箱みたいですが、私はこの清涼感あるパッケージが可愛さと大人っぽさが同居していて気に入りました。

米原万里著「真夜中の太陽」「ガセネッタ&シモネッタ」

ロシア通訳という視点から見た国際間の落差をネタとしたエッセイ。
時事ネタが多いのですが、タイムラグが気にならないほど非常に聡明で分かりやすい語り。ただ、ほぼ9割方政治批判なので、全般的にユーモアは不足していて、真面目な内容が多いです。
故国を愛するが故の舌鋒鋭さ自体には、唸らされましたが、哀しくもなったり。
私も、これだけ強く生きられるような人間でありたいとは思いましたが……。

ということで、もう一作「ガセネッタ&シモネッタ」を読んでみました。
こちらは、通訳業の中での出来事を主に描いており、文化や各言語の違いから起こる笑い話が中心で面白かったです。

喜多嶋隆著「きみは心にジーンズをはいて」

「きみがハイヒールをぬいだ日」(2015年8月20日記事参照)の続編。
今回も主人公・凛は負けなし。
とはいえ、こういう作品だということは分かっていますし、公開プレゼンという形で競合相手の案と比べると、確かに彼女のコピーが良いと思えるから問題ありません。
ただ、凛の作る作品がパターン化してきているので、今後、他のクリエイターに模倣される可能性があるのでは、と思っています。
なお、今回のタイトルは本編から来ていることが分かりやすいし、巧いタイトルだなと思いました。