• 2016年08月登録記事

成田名璃子著「東京すみっこごはん」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
幼い頃に母を亡くし、母の味を知らずに育った楓は、ふとした切っ掛けから、「すみっこごはん」という店に通うことになる。その店は、集まった人がレシピノートに従って家庭料理を作るという不思議な形態で運営されていた。やがて、レシピノートが「娘に母の味を残したい」と願った楓の母親によって作られたものだったことが分かり、楓は母の味を継承していたことを知る。

短編構成。
最初にある楓の苛めエピソードは最終的な着地点が物足りなくて、せっかくのお料理小説なのに消化不良感を感じましたが、以降のエピソードはなかなか面白かったです。
特に最後のエピソード「アラ還おやじのパスタ」は、色々やられた感がありました。「すみっこごはん」という場所に関する謎が解消され、きちんと一冊で完結しているのも良かったです。

もちろん、調理から食事シーンまでも力が入っています。ちゃんと自分で出汁をとった料理を作りたくなりました。
また、料理下手なOL奈央のダメ料理も、読んでいる分には被害がないので楽しめるのが、読書のいい点です。

伊吹有喜著「BAR追分」

【あらすじ】
新宿追分の「ねこみち横丁」に、昼は「バール追分」、夜は「バー追分」という二つの顔を持つ店があった。ひょんなことからねこみち横丁で暮らすことになったライター志望の青年宇藤は、店で横丁に訪れる人々を観察することになる。

短編構成。
新宿伊勢丹の裏手、新宿三丁目交差点の辺りと言われている土地をイメージしながら読みました。
本当にありそう、あっても良さそうと思う空気感で、ほっこりしました。

北川恵海著「ちょっと今から仕事やめてくる」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
ブラック企業に務めて衰弱した隆は、路線に落ちかけたところを、中学時代の同級生「ヤマモト」と名乗る男に助けられる。かつて、過労による心神喪失で双子の兄弟を失ったヤマモトによって、隆は職を失うよりも自分が失われることを悲しんでくれる家族の存在を思い出し、会社に辞表を提出する。

本書の秀逸なところは、サラリと読みやすいことと、キャッチーなタイトルだと思います。
内容は、率直に言って薄いと思いました。

今現在、楽しく仕事している私ですが、社会人1〜3年目の頃は、不愉快な上司と性に合わない勤務内容のコンボで「辞めてやる」と思ったこともあります。
そのため、最初のうちは「そんなこともあるかも」と思いながら読んでいたのですが、主人公・隆の勘の悪さや要領の悪さ、そのくせ上司には何も言えず無言なことなどが癇に障って、イライラしてしまいました。
同級生だと思っていたヤマモトの正体があやふやになる分が、一番面白かったです。

マイラ・ガライヤ編のチャレンジ「30日以内クリア」を達成し、トロフィーをコンプリートしました。
やってみれば、意外と簡単な道程でした。

初周では建物(2階部分)の影に隠れてしまい、姿が見えなかった溶岩魔人&氷河魔人も、街作りがシンプルな今回は丸見えだったので、記念にスクリーンショット撮影しました。

溶岩魔人&氷河魔人

とにかく、戦闘回数と移動が多い3章。
集めないといけない素材は他の章に比べると少なかった印象ですが、それでも「大倉庫」を作成するまでの荷物管理は大変でした。出先で捨てられるアイテムがなく、仕方なく緊急回復用に持っていた「いのちの木の実」を消費し所持枠を空けた局面もありました。

大倉庫がなかなか作れなかった理由は、木材不足です。
木材が好きなだけ手に入るのは、2つ目の旅の扉入手後ですが、1つ目の旅の扉入手後、切り株から苗木を取ってきて育てれば、早期に木材を入手できます。
1つ目の旅の扉を入手できたのが夜中のことで、そこから急いで扉の先に行って、暗闇の中オバケに齧られながら必死に切り株を探し、拠点に戻って苗木を1本植えた!というタイミングで日付変わったので、植えた瞬間から幼木だった木が発生したときが、私の中のハイライトでした。まあ、要するに1本しか間に合わなかったということですが……。

最終結果日数は14日。
アネゴを救出したのが6日目昼だったので、後半の方で時間を食ってます。

マイラ・ガライヤ編クリアステータス

原因は、一回の戦闘が長引いたことでしょう。
3章の竜王軍戦で登場するボスは、総じて体力が高いのですよね。今回は街周辺を整地してないため「超激突マシン」で走り回るのが難しく、巧く倒せなくて、時間が経過してしまった部分もありました。

ひとまず、トロフィーコンプリートです。

全トロフィー獲得

達成人数の少ないトロフィーを持っていると、なんだかんだ言いつつ嬉しいです。
でもビルダーズのトロフィーは、想像よりずっと簡単でした。各章のチャレンジをクリアしているプレイヤーはそれぞれ10%以上いるので、全トロフィー獲得者の少なさに却って驚きます。

最後に、ちょっと不思議な状況を報告。
ある竜王戦で、魔物を全員倒したつもりなのに戦闘が終わらず、首を傾げながら街の中を見回ったそのとき、足下に発見したのです。

石の中にいる

「だいまどう」が、転移した際、どういうわけか石畳の下に埋まったようです。これぞまさに、「いしのなかにいる」状態!

TVアニメ「アルスラーン戦記 風塵乱舞」8話「風塵乱舞」(最終回)
http://arslan.jp/2/

王都奪還はこれからだ!で終了する、予想通りのエンドでした。
なぜ、8話という変則的な放送スケジュールだったのかは不明ですが、第一部完結まで進まないのであれば、これが一番良い最終回だったと思います。四つ巴の戦いが始まるという高まりがあって、この先の物語を期待させる終わりかたでした。
ただ、ルクナバードをヒルメスが所有しているという時点で、完全に原作から逸れているのですよね。
三期の予定がないから、アニメ的な面白さを追求して、好き勝手やった結果なのか、それともこの先の巧い展開を考えてあるのか、とても気になります。
ここで投げ出したらいくらなんでも中途半端なので、原作に忠実で面白い漫画とは別に、アニメはアニメでちゃんと完結して欲しいです。

最終話にして、ザンデが生き生きと活躍していました。だからといって、1話で最大の見せ場を奪ってしまったことは許さないぞ、と思ったり。
サーム卿との仲が良好そうなのは良かったです。原作でこの二人の仲が描写されていた記憶はないですが、サームにとっては息子世代のザンデを、多少微笑ましく見守っている雰囲気を感じました。

トゥラーン軍のことがきちんと処理されずに流されたこと、ジムサが結局出番がないまま終わってしまったこと、といった点は、アンドラゴラス側に割く尺がないということで仕方ないのかな。
それと、全体的にギスカールが無能に見える描写が残念でした。

エトワールの嘆願にはちょっと変な台詞回しがありましたが、ナルサスとダリューンの反論は原作通りで安心しました。