• 2010年10月登録記事

こんなわけの分からない面白いネタは取り上げざるを得ない!

「レイトン教授vs逆転裁判」
http://layton-vs-gyakuten.jp/

パッと言えるだけでも「CAPCOM VS. SNK 2」「ナムコクロスカプコン」「MARVEL VS. CAPCOM」「ストリートファイタークロス鉄拳(仮)」と出て来るのですから、CAPCOMはコラボネタが好きですね。

PVは裁判で対立するシーンから始まってますが、「レイトン教授vs成歩堂龍一」ではないので、当然共同戦線になるのでしょう。
しかし全然違うタッチのキャラなのに、遠目だと違和感があまりないですね。さすがに顔のアップを見比べると何か違う次元の生き物が混在してることに気付きますが、どちらも動きが劇画チックだからかな?
公式サイトのBGMは、最初の部分が逆転裁判のテーマ曲であることは直ぐ分かりましたが、とすると後半の旋律がレイトン教授なのでしょうか。なんだかワクワクする曲なので、無駄に公式サイトを後ろに開いたまま、本日の作業BGMとしています。

公演から約1年。今この時期に改めて観直す「カサブランカ」DVD感想を始めたいと思います。

【序】
1940年、アメリカ人の男リックがフランス領カサブランカに流れ着き、カフェの経営を始める。

得意のトレンチコートを羽織った背中でのセリ上がりは、最高のお披露目だったと思います。在団歴が生む男役芸と言うものを、確かに証明しています。この時リックはかなり痩せていたと思うのですが、ダブルのスーツの御陰か、身体に厚みがあるように見える気がします。
ふ、と吐き出す紫煙にもくらくらします。実生活では麻生は煙草が嫌いなのですが、リックが煙草を吸う仕草は格好良いので許すと言う、所詮現金なファンです。
どこか空虚な歌声に併せて、映像が動き群衆が登場してカサブランカの町が出来上がる様は、モロッコの乾いた風が吹いているような空気を感じます。
「世界初ミュージカル化」「スポンサー付きの1本物大作」と鳴り物入りだった反面、静かに開始するプロローグが、独自の作品色で面白いです。

【1幕第1場 裁判所前広場】
1941年12月1日、カサブランカはナチスから逃れようとリスボン行きのビザを求める亡命者で溢れている。この日は特に、ドイツ外交官が殺され特別通行証を盗まれた事件で、街中がごった返していた。

亡命者によるコーラスが2曲続く、聞き応えのあるシーン。特に1曲目の「ヴィザを私に」の緊迫感が大好きです。
多数登場している下級生探しをするのも楽しいですね。蒼羽りく&天玲美音の映り込み率が高い気がするけれど、単に私が確実に見分けられるキャストだからそう感じるのでしょうか。
今頃気付いたこととして面白いのは、亡命者の衣装の色です。グレーとか褪せた色なのですが、全体を観ると青系(一部緑)なんですね。赤色は皆無。この辺は、何かを暗示しているのかな。この舞台全体も、赤い色を避けた色使いですよね。モノクロ映画のイメージを壊さない為でしょうか。

【1幕第2場 空港】
ドイツ軍シュトラッサー少佐がカサブランカに着任する。フランス警視総監のルノーは、外交官殺害の犯人は今夜リックのカフェに現れると報告する。

シュトラッサー少佐は、登場シーンのスマートさに、ただの悪役でない矜持を感じます。同じ悠未ひろが演じた氷(シャングリラ)も悪ではない敵役でしたが、少佐くらい抑えた演技の方が個人的に好きです。
久し振りに観ると、ルノー大尉の肉布団の厚さに改めて感心します。手足が長いため、ちょっと体全体のバランスが劇画的なのはご愛嬌。本人は動き難くないのかな?
軽々と演じているので忘れがちですが、幕前に一人で、背後の盆は回っているので立ち位置に注意が必要、且つ小物の扱いもある、難しいシーンですよね。しかしこの余裕があるように見える所が、実に大尉らしくて良いと思います。

那智シナリオを進めると言っていながら、実際にPSPを起動すると避けてしまい、GTR桐丘先生シナリオを終了しました。
一言で言うと、想像の斜め上をいく変な人でした。
まさか初回プレイで結婚を申し込んでくるとは、まったく予想していませんでした。
亮君の「お母さんにはなって欲しくないっ!」は、桐丘先生を落とすつもりで付き合ってると心に突き刺さります。桐丘先生が変な人なので全体に軽く仕上がっているけれど、バツイチ子持ちの男性を好きになるシナリオって、かなり重い内容ですよね。
A4の警戒心が他のGTRと比べ物にならないほど高いのも、致し方ありません。

そんなわけで、愛上げがどうも躊躇われる内容にプレイ方針も影響してしまい、かなり数値の低い通常結末(LOVE289、STUDY588)でした。
でも正直な感想として、この結末の将来として亮くんと結ばれるのは、真奈美の数ある選択肢の中で最良のルートだと思います。

ちなみに、余ったケーキは理事長に持って行ってみました!
影虎さまが可愛く視えてきたら末期だろうと思うのですが、可愛いですよね……。

先日、友人と将棋を指しました。
両手で数えられないくらいブランクがあるのですが、指し手は覚えているものですね。しかし矢倉の組み方が分からず、取り敢えず雀刺しで挑んだら防御不足で負けました。

以来、何時か来るリベンジ戦に備えてCPU相手に将棋ゲームを遊んでいたところ、自分の「ゲーム脳」具合に気付きました。

その1つは、敵のコマを殲滅したくなると言うもの。
シミュレーションゲームの影響で、トレジャーや経験値が惜しくて雑兵まで倒したくなるようです。大体、殲滅が勝利条件でなくても脆いところから一体ずつ倒してリーダーに迫るのがSLGの定石ですものね。
しかし将棋の場合は、余計なコマを取っていると相手優位になる事もあるので、この癖はタクティクスオウガ発売日まで封印しておかねばなりません。

また、取ったコマを自分のコマとして指せるのが、他のボードゲームと異なる将棋の独自性ですよね。
説得やイベント発生で敵キャラがその場で自軍キャラに組み込まれる、と言うことはあっても、倒して盤面から消えたキャラを、直後に自軍キャラとして使うゲームには巡り会った事がありません。
そのため、相手の持ちコマの存在をどうも忘れてしまう事があります。

こんなところが「ゲーム脳」になっているとは、面白いですね。

舞台「カエサル」12:00回観劇。
http://play-caesar.jp/

塩野七生のベストセラー「ローマ人の物語」から、カエサルの壮年期以降を描いたストレートプレイ。
一応、麻生は原作既読。と言っても発売時に一度読んでいるだけなので、細部はあやふやです。シーンによって時間軸が前後に飛ぶのと、役名が難しいので、未読だとちょっと大変だったかも知れませんね。反面、古代ローマ史好きには堪らない内容でした。
長いお話のどこを見せるかと言う取捨選択が練られていて、ガリア戦記のシーンの「何故書くのか」と言う話や、1幕ではあえてルビコン渡河のシーンを見せず大回廊で報を聞く側を描いてる事とか、エピソード単位で思い返すと良いシーンが連続していました。パッチワーク感があるのは、歴史物では仕方のないことかな。
個人的には、キャラの扱いで少し気になるところがありました。その辺は、キャスト評で個別に語りたいと思います。
ちなみに、本日の客席で幸四郎の奥方、藤間さんを見掛けました。歌舞伎だとご贔屓の客への挨拶などがあるけれど、外部劇場の時も毎回顔を出してらっしゃるのかな。

キャストが総勢44人。プロデュースシステムの舞台にしては大人数で、迫力がありました。
日生劇場はかなり平たい劇場のため、集団で出て来るとエネルギーが直に飛んできますね。カエサルに熱狂する市民の熱を感じました。

カエサル@松本幸四郎(九代目)は、軽妙にして重厚。カエサルの茶目っ気、野心、脆さ、狡猾さ、色々なものが含まれていて、役と言うよりその人生を観ているようでした。
台詞回しの端々で「歌舞伎役者だな」と感じました。ここぞと言うシーンで巻き舌になる「ローマ」に、ちょっと腹筋の危機を感じたのは私だけなのかな。
当時は演説の巧さが政治家の生命線であるため、カエサルは凄く多弁ですよね。登場直後からもの凄い長台詞でした。個人的には、寡黙で慕われる男の方が断然格好良いと感じますし、芝居で全部喋られると、受け取るこちらも疲れてしまうので、もう少し沈黙による芝居も欲しかった……と思うのは贅沢でしょうか。

そのカエサルに対峙するブルータス@小澤征悦は、実質的な主人公でした。
宝塚月組で「ジュリアス・シーザー」を下敷きにした「暁のローマ」が演じられた時も、象徴としての主役・カエサルと、物語の主人公・ブルータスという感じでしたよね。役割分担として、使い易いキャラなんでしょう。
実は、1幕では演技が下手だと思ったのですが、2幕でシナリオの焦点が定まってからはとても良かったです。カエサルを殺す決意、殺した後の虚脱、そして怖れは迫真の演技でした。大柄で舞台映えもするので、後は声が良ければ素敵だなと感じました。

オクタヴィアヌス@小西遼生。
知ってる顔だと思っていたら、元・小西大樹(テニスの王子さまミュージカルの初代伊武)で驚きました。経歴を確認したら「レミゼラブル」のマリウスも演っているし、随分俳優として成長していたんですね。
大変な長身と小顔で、とにかく美しかったです。
美貌キャラと言えば、クレオパトラ@小島聖もそうですね。
ただし、こちらはエジプトの女王にしては小粒。脚本上の描き込みも少なかったけれど、もう少しオーラが欲しかったところです。

ポンペイウス@瑳川哲朗とクラッスス@勝部演之は、流石の存在感。原作では余り印象に残っていなかったこの二人が、凄く好きになりました。
逆に、アリス@水野美紀は原作にない役。
ブルータスに想いを寄せるセルヴィーリア付き奴隷と言う立場の狂言回し。脚本家が、この手の現代的な視点を持った役を投入したくなる気持ちは良く分かりますが、私は無知を武器に騒ぐキャラは好みでないので、役の必然性についてはやや疑問でした。
水野美紀自身は、身体の動き、演技力、すべて素晴らしい出来だったので、余計にキャラに苛々させられることが勿体なく感じました。

実は密かに好きだと感じるキケロ@渡辺いっけい。政治家としての欠点は否定出来ませんが、その人間的な弱さは、歴史上の、つまり自分と関わらない人物としては愛すべきものだと思っています。
そんなわけですので、キケロの右往左往っぷりや彼の信ずる共和制ローマがちゃんと描かれていた事に満足しましたし、キャストも嵌まっていました。ただ、日常の時は情けなさ全開で良いけれど、市民諸君と呼び掛ける時などは台詞に「重さ」が欲しかったです。

最後に、セルヴィーリア@高橋惠子。カエサルの愛人に相応しい賢く洒脱な美女でした。元々美味しい役だけれど、演じ手の巧さもあったと思います。
それだけに、暗殺後のブルータスに呪詛を吐きながら蹴り付けるシーンは違和感でした。「寛容」と言う言葉の意味を教えられたアリスが「奥様の事だ」と言うシーンが、台無しになった感じです。

細かい所では、ラビエヌス@檀臣幸が端正で、とても格好よかったです。身体の見た目も叩き上げの武人と言う感じがしましたし、台詞の声も良かった。と思ったら、吹替声優もされているんですね。納得でした。

終盤にブルータスの台詞でカシウスが出て来た時に、思わずにやりとした私は、やはり大空祐飛ファンだなぁと思いました。
今更だけれど「暁のローマ」と見比べて、キャラの解釈とか考えてみたいなぁと感じました。あちらは、この重厚で複雑な歴史舞台に対して、娯楽重視の軽い作風なので、そんなことを思うのは失礼な気もするのですけれどね。