• 2015年11月登録記事

「エンディング冬」でクリアしました。

冬ED

最終週なので、プレイ日記風に書いていこうと思います。

最後の1週間の始まりである月曜日。冬から「霧多布に行く」とメールで告げられていた日です。
日曜の時点では網走だったので、頑張って今日中に霧多布まで走らねば、と思っていたのですが、就寝や目覚めの台詞無しで、一気に霧多布へ自動移動した状態で月曜日が始まったので驚きました。
現れたのは、冬ではなく夏の方でした。ひとまず、一緒にこの岬が「約束の場所」ではないことを確認します。
途中のイベントで、冬が転んだ時の傷が夏にあることがわかりました。主人公が真実に気付くためのヒントですね。こういうところは目敏いのに、恋愛感情に関しては、夏からも「鈍い」と言われてしまう始末。この主人公はコミュニケーション能力が必要な仕事をしていて、実際能力も高そうに見えるのに、異性関係に関してはポンコツで不思議です。「アイツ」を亡くしたことがトラウマで、女性は避けてきたのですかね。

霧多布で写真は撮ってみたものの、一度来ているし、記事にならなそうな会話しかできなかったので、この日は夏と別れた後、瀬石まで行って、記事を作成しました。
宿泊は羅臼。

火曜日は普通の取材日。
まず知床峠に寄ってみましたが、あいにくの雲で微妙な反応でした。主人公の反応からするに、晴れれば知床峠で良い写真が撮れそうなので、明日に期待することに。
近郊で面白そうな場所を探して、カムイワッカの湯の滝まで行ってみます。断崖絶壁を登っていくのですが、エリア内の道程が長く、スタミナ消費が激しい! でもその分、辿り着いた時の達成感を主人公共々味わえました。
この一カ所で息切れしたし、良い記事ネタになりそうなので、キャンプすることに。また羅臼に宿泊と思いきや、カムイワッカの湯の滝寄りのウトロ宿泊になりました。

夜に記事をアップした後、夏からメールが入ります。
恋人たる冬が行方不明だというのに、「そういえば最近冬からメールが来ないな」と淡白な反応の主人公に少々驚きました。ゲーム的には、ここで仕事を投げ出されても困るのですけれどね。……と思ったのが、まさかのフラグだったのですが。

水曜日は、まず簡単にウトロを探索。
そして、もう一度知床峠に挑戦しましたが、またまた曇り空でした。
回れ右して、一番手近な観光名所・知床五湖へ行ってみます。
ここも曇りのせいで写真自体の評価は良くなかったのですが、主人公の素敵なコメントが出たので、来て良かったなと思いました。

想いを込める写真

この日は、「3度目の正直」狙いで知床峠に近いウトロに再度宿泊。

ところが、夜に冬から別れを示唆するメールが届き、主人公が冬を探すため釧路に移動してしまいました!
あああ、私の知床峠……。
以降、エンディングまでは強制移動の1本道でした。シナリオ自体は「切ないギャルゲー」として纏まっていたのですが、最後に思うような取材が出来なかったのが非常に残念でした。
また、個人的には、二重人格というより、冬の幽霊に取り憑かれている、とファンタジックに解釈した方がしっくり来た気がします。

私は、「アンジェリーク」でも真面目に女王試験を進めるタイプのプレイヤーなので、当然心光展への入賞を狙ってプレイしたつもりでしたが、入選できませんでした。
もしかして、ヒロインを追っ掛けると、入賞できない展開だったのでしょうか。
最終週のWebマガジンランキングでは、5〜7位を行ったり来たりしていたのに、最終セーブを確認すると11位まで落ちていてガッカリしました。最後に斎藤姉妹イベントで追われて、更新を投げてしまったからですよね……。

とりあえず、1ルートクリアしたので総評です。

最初の感想で書いた通り、旅ゲームとしては非常に面白かったです。
完成されていると思います。
まず、主人公が旅行雑誌のライターだから、各地を回る必要性があり、ゲームのルールとキャラクターの目的が無理なく一致しています。この時点で、ずば抜けて優秀なゲーム設定だと思いました。旅の中で女の子と知り合う可能性がどのくらいあるかは、そこはゲームだからある程度脚色して良いわけですしね。そして、有名観光地を回るだけでなく、現地の人しか知らないような穴場を探すという記事作りの戦略もあって、旅に厚みを感じました。自分でも気侭にキャンプ旅をしたくなります。
また、個人的に好きだったのが、偶然発生するライダーや現地の方との触れ合いです。エンディング時にキャラクターが一覧表示される演出で、ライダーだけでも「星好きライダー」「日本一周ライダー」「豪快おやじライダー」と色々いることが分かり、もっと駐車場を回らなくちゃ!と思いました。

ライダー

しかしギャルゲーとしては、なんとも評価し難いです。なんせ、まともに会えたのが斎藤姉妹だけですから。
そもそもプレイ開始後に知ったのですが、全ヒロインが「出逢いと別れ」の話なんですね。コンセプト自体は、旅と絡めた恋愛ということもあって、良い目の付け所だと思います。でも私はハッピーエンド主義なので、続けて全ヒロインルートを見ようという意欲には繋がらないなと思いました。
この理由により、人にも、ちょっと薦め難い……ですかね。

定期的な感想は書いていませんが、時々起動しては遊んでいます。
スマホ版がサービス終了することになったのは残念でしたね。購入したら以後遊び放題のゲーム(3DS版)と、課金させる仕組みが必要なゲーム(スマホ版)の差かな、と思います。

キングスゲートに出場し、アイテム無しで優勝しました!
ひよこオーナーの牝馬ブログアップデート(スピード100、スタミナ97)。
対抗馬は、スピード180などという驚愕の能力で、走る前から絶望的だなと思っていたのですが、なんと奇跡のソリティアノーミスで、最後の直線に至った時に「やる気100」+スタミナ消費0。ブーストカードを使い、思い切り鞭を打ちまくり、鼻差で勝ちました。
あと100mあったらスタミナ切れで負けていたと思いますが、鼻差でも優勝は優勝。アイテム無しの実力勝負でキングスゲートを制覇できたことに非常に興奮しました。

でも驚いたのは、その翌年です。

キングスゲートって、同じ馬で2回出場できるんですね!
まぁ、前回覇者で現役の馬なら、招待されるのも当然、かな?
1回目の勝利は奇跡なので、2回目は8着に終わりました。でも、レベル3のソリティアを一度も成功させなかったのに1桁代の順位には滑り込んだのですから、数値以上に良い馬だったな、と思います。
牝馬はすでに沢山いて、牡馬が足りないので、直ぐに繁殖登録というわけにはいきませんが、この運気を引き継ぐ仔を産んで欲しいなと思います。

雪乃紗衣著「彩雲国物語 はじまりの風は紅く」
http://www.kadokawa.co.jp/saiunkoku/

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
貧乏生活を送る紅家の姫・秀麗は、報酬に釣られ、政務を放棄する国王・劉輝の教育係として後宮に入る。実は暗愚な王を演じていた劉輝は、秀麗との出逢いを経て王の責務を思い知り、政務を行うようになる。秀麗は、役目を終えたと判断して後宮から去るが、やがて初の女性官吏として王宮に戻るのだった。

以前「ライトノベルなのに中高年女性に人気」という評を見て、大河ドラマ風の恋愛小説だからかな、と予想していました。その予想が大きく外れていたわけではありませんが、「仙人の存在」というとファンタジーな設定が含まれていたのは意外でした。さらに率直に言うならば……読んでいて恥ずかしくなるくらい、BLチックだな、とも思いました。
頑張る主人公、美男子、美少女、恋愛、政治、宮廷物、歴史物、ファンタジーと多様な要素が入っていて、これだけサービスされると「参りました」という気分。
歴史物にしてはノリが軽くて少し驚いたけれど、ライトノベルなので気になりませんでした。
私の好みとは合わなかったけれど、十分面白いです。しかし、猛烈に「クシアラータの覇王」が読み直したくなったのはなんでかしら。世間では「十二国記」や「ふしぎ遊戯」と比較されることが多いみたいですね。

由羅カイリ先生の表紙や挿絵は、とても美麗でした。
余談ですが、「アンジェリークルトゥール」も、新しいイラストレーターを起用するより、由羅先生にこういう感じのタッチで新たに描いていただけば良かったのでは、と思います。

現在地:21日目(日)

涙岬にて、前回の感想が大当たりしそうな展開になりました。
追ってきたのが精神保健指定医という時点で、完全にレッドカードですね。
その後、メールは何度かあったものの、会えていません。確実に斎藤姉妹ルートに入っているはずですが、このまま受け身で大丈夫なのか不安です。でも、どこに行けば会えるのか分からないので、今は良い記事を求めて道北寄りを探索中です。

告白のタイミングがとても早くて驚きました。冬は最初から好意を抱いていると思ったけれど、主人公の気持ちは少々急展開だなと思います。

キス

このゲームの主人公は馬鹿じゃないと思っていたのですが、やっぱり恋愛に関しては鈍いんですね。
恋愛ゲームの主人公は鈍くないといけない不文律でもあるのでしょうか。

あと、今更ですが「死んだアイツ」が女性だったらしいことに気付きました。2人で探検とかしているので、当然のように男だと思っていたのですが、男女の関係だったという風に捉えた方が正しそうですね。
年齢設定は若いのに、このゲームの登場人物はみんな経験値が「大人」だな、と思いました。

作成した記事に関しては、最近コメントが増えないのと「退屈」といった辛口の批評が付いていて寂しいのですが、ランキング自体は上がっています。
こういった、人気と掲示板の書き込み数が一致しないところも、結構当時のWebの雰囲気に近い気がして、面白いです。

鯨統一郎著「新・世界の七不思議」「新・日本の七不思議」

「邪馬台国はどこですか?」のシリーズ作品。
1作目と比べると、正直見劣りしました。

「世界」は「邪馬台国」と同様、バーの中での歴史バトルですが、今回は最初に仮説を持って来るのでなく、静香たちの話を聞きながら宮田が新説を提示していくという形式で、前巻との差異を打ち出しています。
展開の都合上、まずは基本的な知識が提示されます。世界の謎というだけあって取り扱いが広範囲で、1作目ほど「誰もが知っている定説」を覆す展開ではないことから、このような構成にしたのかなと思います。実は私もストーンヘンジやモアイ像については全然知らなかったので、勉強になりました。
また、バーテンダー松永の代わりに語り部を務めるジョゼフ教授が無事京都に行けるのか?という観点でも楽しめるところがありました。

一方、「日本」では静香と宮田がバーの外に出て、これまでの仮定を立証していくようなフィールドワーク形式をとっています。一部、バトル相手が登場する話もありますが、静香のような激昂する人物はいないので、非常に大人しい印象でした。
非常に残念だったのが、静香と宮田が勝手に——すなわち読者に断りなく、親密になっていたことです。2人の人間関係は、前巻までは歴史バトルを成立させるために用意された、ある種「舞台装置」でした。それが変化したのに、肝心の理由が描かれておらず、「京都である事件に巻き込まれたから」というフリだけで終わってしまっているのです。変化の必要がない装置に変化を加えるなら、そこを物語で見せてこその小説でないのかな、と思います。
また、扱う話題も微妙です。万葉集(柿本人麻呂)の話と、空海の謎は、「言われてみれば」と疑問点が出てきて興味深かったですが、他に奇抜な内容はありません。真珠湾攻撃や原爆投下の是非に関しては、もはや「キャラクターが歴史の謎を解く」のでなく、単なる作者の私見披露になっていて、少々辟易しました。

個人的に一番問題だと思ったのは、1作目「邪馬台国」を宮田が書いた本だと設定したことです。
そもそも「邪馬台国」はバーテンダー・松永の視点で書かれています。本の中で松永は静香への憧れを抱いていましたが、その「マドンナ」をモノにした人間が、顔見知りの男を主人公に、彼女への慕情を抱いているが相手にされない、という設定で作品を書くというところに、なんだか嫌な気持ちを覚えました。フィクションといっても、作中の登場人物同士はお互いにとって実在の人物です。松永がその本を手に取って読んだら、どう感じるでしょう。

2巻とも、巻頭の一文は面白かったので、引用で示させて頂きます。

この作品がノンフィクションであるという保証はどこにもありません。
「新・世界の七不思議」

フィクションなのか、ノンフィクションなのか、それが問題だ。
「新・日本の七不思議」

ハムレットのパロディは使い古された手法だけれど、「世界」はお決まりの文句だと一瞥した後、「んん!?」と思って読み直させられました。