PS4版「戦場のヴァルキュリア4」序盤体験版をプレイ。
http://portal.valkyria.jp/vc4/
グラフィック表現CANVASによる手書き水彩画風の画面は、実際に動いているのを見ると味があります。
特に、オープニングでの花が色付いていく様と、花畑と戦車の構図は美しいと思いました。
体験版で遊べる範囲は、オープニングから2章レーヌ解放戦まで。戦闘回数は3回分ですが、フリーバトルもあるし、予想外に長く遊べました。
「蒼き革命のヴァルキュリア」は1イベントが長く耐え難かったけれど、本作は短く分割した上で、プレイヤーが任意タイミングでイベントを見る形式なので、進めやすいと思いました。
早々に情勢説明があり、各種図鑑、都度のシステムメッセージも細かく、シリーズ未プレイでも問題ないよう配慮されていると感じます。ただ、いちいち「エピソードが追加されました」の表示が出るのは、丁寧すぎて煩わしい気もするかな。
戦闘は、なかなか独自のシミュレーションバトルで面白いです。
単にマップ上でユニットを動かすのではなく、兵士1人1人の目線で戦場に立つので、臨場感があります。
隊長の指揮と兵士個々人の行動がうまく噛み合うと、グッと来ます。
正面から戦闘するだけでなく、マップギミックもあります。土嚢の活用や匍匐前進、遮蔽物の利用、戦車が通れる侵攻路の検討など、地図で見ての判断と、実際の戦場での判断のズレ修正も楽しみに変換できます。
エイムは苦手ですが、不意打ちから一撃で頭部を撃ち抜いたときなどは、ちょっと危険な快感がありました。
キャラクターには長短の特性(ポテンシャル)があり、それを踏まえてどう運用するか問われる作り。
また、育成という概念はあるけれど、レベルは兵種ごとに管理されていて、これまで一度も戦場に出していないキャラクターでも気軽に出撃させられるのは、良い仕組みだと思いました。「キャラクターロスト」があるゲームならではかも知れないけれど、これなら、時々で組み合わせを変えて試しやすいですね。
ローディングは早いし、セーブ画面が独自に用意されているのも、私としては高得点です。
こういう目立たないところに気を配っているゲームは、スタッフの愛を感じます。
そんな形で、システム面は非常に良いと思ったけれど、反面、ストーリーにはそこまで惹きつけられるものがありません。正直「蒼き革命のヴァルキュリア」の方が、体験版の先の展開を知りたいと思わされました。
特に、ヒロイン・レイリィに好感が持てなくて残念。登場時点では、強いし可愛いし文句なかったのですが……。
過去にどんな確執があろうと、これから戦地へ行く部隊のメンバーの前で隊長を批判するのは、士気を下げる利敵行為だと思います。クロードの過去が開示されていないためレイリィの発言の妥当性がわからないこともあり、いわゆる「面倒な女」の典型みたいに感じてしまいました。
関係修復が早いのは良かったけれど、まだ一悶着ありそうです。
それから、この写真にワンコがいてテンションが上がったのですが、今のところオープニングで敵を察知した以外、出番がないのが残念です。
どうせなら、ラピード@TOVくらい活躍してくれないかしら。
システム的には初代から変わらないようなので、ゲームを楽しむという意味では、初代から遊ぶ選択肢もアリかも知れません。